2020年試験向け『「令和元年版労働経済白書」一読

2020年04月03日

『「令和元年版労働経済白書」一読』を開始します。

ただ、令和元年販労働経済白書は、予測ですが、本試験に出る可能性は低いと思われます。
なぜ、そう言えるのかというと、白書の記載内容が現在の社会経済情勢の実態とかけ離れているからです。


令和元年販労働経済白書の内容の構成は、第Ⅰ部が「労働経済の推移と特徴」で、第Ⅱ部が「人手不足の下での「働き方」をめぐる課題について」です。

まず、第Ⅰ部の「労働経済の推移と特徴」ですが、ここで触れられている内容は、2018年度のものになります。

したがって、ここで取り上げられている情勢は、「企業収益や雇用・所得環境が改善」「一般労働者の名目賃金・パートタイム労働者の時給ともに増加」「ベースアップを行う企業の割合も上昇」「雇用・所得環境が改善」などとなっています。

ところが、2019年の1年間に潮目が変わり、前半は主に「米中の貿易摩擦」、後半は「消費増税」等の要因により、景気をみる指標である「日銀短観はマイナス」基調となり、「賃金はマイナスベース」になっています。

そして新型コロナウィルスの問題が加わり、その傾向は一層顕著になりました。


第Ⅱ部は「人手不足の下での「働き方」をめぐる課題について」について書かれています。

今後、新型コロナウィルスの感染の状況がどうなるか、わかりませんが、現時点では、雇用が脅かされてきており、「人手不足」という状況にも変化が見られます。


したがって、これらのことから、第Ⅰ部も第Ⅱ部も出題される可能性はあまり高くないと考えられますが、そうはいっても、令和元年販労働経済白書に全く目を通さないで本試験に臨むのも心配だという方もいらっしゃることでしょう。

また、たとえ情勢に合わなくても、2年前のことを問うてくることも、可能性ゼロとは言いきれません。

そこで、令和元年販労働経済白書の巻末に「まとめ」がありますので、その文章をブログでそのまま掲載しておきます。

一読しておけば、取り上げられているおおまかな内容はわかりますから、とりあえず安心感は得られるのではないでしょうか。

逆にいうと、そのくらいでちょうどいいのではないかと思われます。

第Ⅰ部が4項目、第Ⅱ部の第1章が5項目、第2章が3項目、第3章が4項目で、全部で16項目になりますが、基本的に土・日・祝日に2項目ずつアップしていきます。

第1回は、明日の4月4日(土)です。
気楽な気持ちでざーっとお読みください。

必要ないと思われる方は、飛ばしていただいて構いません。

それでは明日から開始します。



2020年04月04日

「「令和元年版労働経済白書」一読」の1回目は、「労働経済の推移と特徴 ①一般経済の動向」のまとめの文章です。


労働経済の推移と特徴

① 一般経済の動向

2018年度の日本経済は、度重なる自然災害や、通商問題の動向及び中国経済の先行き等に関する不確実性等の影響があったものの、企業収益や雇用・所得環境が改善し、設備投資や個人消費が持ち直しの動きを示す中、緩やかに回復している。

企業の経常利益は、資本金規模の大きな企業において改善に足踏みがみられたものの、総じてみると、緩やかに増加している。

こうした中、労働分配率をみると、2012年中の景気後退局面において上昇した労働分配率の水準と比較し、全ての企業規模において低い水準で推移している中、足下では資本金10億円以上の企業や1千万円以上1億円未満の企業において下げ止まりの兆しがみられる。

また、企業の設備投資の推移をみると、2018年度の設備投資計画は例年に比べて大幅に高い伸び率となった。


第2回へ続く



「「令和元年版労働経済白書」一読」の2回目は、「労働経済の推移と特徴 ②雇用・失業情勢の動向」のまとめの文章です。


労働経済の推移と特徴

② 雇用・失業情勢の動向

日本経済が緩やかに回復する中、完全失業率が2018年度平均で2.4%と1992年度以来26年ぶりの低い水準となり、有効求人倍率が2018年度平均で1.62倍と1973年度以来45年ぶりの高い水準となるなど、雇用情勢は着実に改善している。

加えて、求人が求職を大幅に上回って推移する中、正社員有効求人倍率は2017年7月以降、1倍以上の水準で推移している。

さらに、就業者・雇用者の動向に着目すると、就業者は6年連続で増加しており、女性や高齢者等の労働参加が進んだ結果、労働力率も上昇傾向にある。

雇用者数6年連続で増加しており、雇用形態別にみても、不本意非正規雇用労働者数減少を続ける中、正規雇用労働者数4年連続で増加している。



第3回へ続く



2020年04月05日

「「令和元年版労働経済白書」一読」の3回目は、「労働経済の推移と特徴 ③労働時間・賃金等の動向」のまとめの文章です。


労働経済の推移と特徴

③ 労働時間・賃金等の動向

労働時間について、長時間労働是正など働き方の見直しが課題となる中、月間総実労働時間は2013年以降減少傾向で推移しており、2012年に147.0時間であった水準は、2018年には142.2時間まで減少した。

また、長時間働いている雇用者については、週60時間以上就労している雇用者の割合が低下する中、週40~48時間で就労している雇用者の割合が上昇している。

賃金の動向をみると、一般労働者の名目賃金・パートタイム労働者の時給ともに引き続き増加しており、総雇用者所得も、名目賃金要因と雇用者要因がプラスに寄与した結果、増加し続けている

経済の好循環の更なる拡大を実現していくためにも賃金の引上げが重要な要素となる中、2019年の春季労使交渉では、2013年よりも高い水準の賃上げが続いている。

こうした中、ベースアップを行う企業の割合2年連続で上昇した。


<コメント>
・1つめと2つめの文章は気に留めておきましょう。「2012年に147.0時間であった水準は、2018年には142.2時間まで減少」は、単年度(2018年度)だけのことではないので、試験に出しやすいところです。

・2つめの文章では、長時間労働者が減少していると思いきや、「週60時間以上就労している雇用者の割合」は減っているものの、その分、「週40~48時間で就労している雇用者の割合」が上昇しています。




第4回へ続く



「「令和元年版労働経済白書」一読」の4回目は、「労働経済の推移と特徴 ④消費・物価の動向」のまとめの文章です。


労働経済の推移と特徴

④ 消費・物価の動向

消費の動向をみると、総雇用者所得緩やかに増加するなど、雇用・所得環境が改善する中、2017年から2018年にかけては、44歳以下の消費性向はわずかに上昇しており、勤労者世帯における消費支出は2016年以降持ち直しが続いている。

他方、消費者物価指の動向をみると、天候不順による「生鮮食品」の値上がりや、エネルギー価格の上昇によりプラスで推移しており、その動向については引き続き注視が必要である。



第5回へ続く