「平成29年版厚生労働白書」の問題10選

2019年04月27日

ゴールデンウィークが始まりましたが、みなさん、いかがお過ごしでしょうか。
10連休という方もいらっしゃることと思います。
この機に、存分、学習を進めてしまいたいと意気込んでいらっしゃる方も多いことでしょう。

さて、このゴールデンウィーク中に何かみなさんに発信できることはないかと考えたところ、この10日間で「厚生労働白書」を取り上げたいと思います。
ただ、厚生労働白書といっても、平成30年版の厚生労働白書は、まだ刊行されておらず、今年の8月に発売の予定(書店情報)だということでしたので、今年の本試験の対象とはなりません。
したがって、1年前の「平成29年版厚生労働白書」は、今年の本試験に出題される可能性が出てきます。

そこで、このゴールデンウィークの時期に目を通してしまうことが可能なように、「平成29年版厚生労働白書」の問題を10日間にかけてお伝えします。

「平成29年版厚生労働白書」は、昨年の択一式一般常識問10で出題されていますから、再び出題されるかどうかは微妙なところではありますが、対策としては、深追いせず、目を通しておく程度はしておきたいところです。

本試験の超直前となってしまうと、他にもすることが山ほど出てくるはずですから、今のうちからおさらいをしておくと楽なはずです。

初日の今日(4月27日)は、夜のアップとなります。
2日目以降は、ランチタイム・スタディと同じ11時半にアップするように心がけます。

それでは、がんばっていきましょう。



「平成29年版厚生労働白書」の問題10選の1問目は、「社会保障制度」からの問題です。


〔問〕 社会保障制度に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、本問においては「平成29年版厚生労働白書」を参照している。

A 現在の社会保障にかかる給付と負担をめぐる資金の動きを見ると、所得税や法人税よりも大きな金額が社会保障(社会保険料)負担(雇主分3兆円、被保険者本人分3.5兆円)として負担されている。

B 我が国の社会保障給付費は、「1950年勧告」が出された当時は1,261億円であったが、その後の社会保障制度の発展に伴い、国民皆保険・皆年金が達成された1961(昭和36)年度には7,900億円、1970(昭和45)年度には3兆5,239億円と20年間でおよそ28倍となった。社会保障給付費の対国民所得比を見ると、この時期は、社会保障給付費がかなりの伸びを示しているものの、国民所得もほぼ同程度に伸びていたため、おおむね5%前後で推移している。

C 1970年代における社会保障給付費の推移を見ると、1973(昭和48)年の「福祉元年」における老人医療費の無料化のほか、医療保険における高額療養費制度の導入や福祉年金等の受給者数の増加、年金の制度改正による給付水準の引上げ等により、社会保障給付費が着実に増大した。

D 1980年代後半から1991(平成3)年頃までは、社会保障給付費の伸びは国民所得の伸びとほぼ同程度であり、対国民所得比で見るとおおむね14%前後で推移している。この要因としては、1983(昭和58)年に創設された老人保健制度により、高齢者にも無理のない範囲で一部負担を求めたことや、1984(昭和59)年に健康保険において本人1割負担が導入されたことなどが考えられる。

E 2008(平成20)年から2009(平成21)年にかけては、「リーマン・ショック」による不況の影響もあり、社会保障給付費の対国民所得比は大きく上昇した。ここ数年は、年金給付の支給開始年齢の引上げにより、伸びが鈍化しているものの、2015(平成27)年度では29.57%となっている。部門別に社会保障給付費に占める割合を見ると、2000(平成12)年に介護保険制度がスタートしたことに伴い、同年以降「福祉その他」の割合が増えている。





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step1 正解は・・・



A



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step2 解説

A ☓ (平成29年版厚生労働白書)現在の社会保障にかかる給付と負担をめぐる資金の動きを見ると、所得税(18兆円)や法人税(11兆円)よりも大きな金額が社会保障(社会保険料)負担(雇主分「30兆円」、被保険者本人分「35兆円」)として負担されている。

B 〇 (平成29年版厚生労働白書) 本肢のとおりである。

C 〇 (平成29年版厚生労働白書) 本肢のとおりである。

D 〇 (平成29年版厚生労働白書) 本肢のとおりである。

E 〇 (平成29年版厚生労働白書) 本肢のとおりである。



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step3 コメント

・「平成29年版厚生労働白書」から、社会保障制度に関する問題です。このあたりは、給付・負担等にかかる数字(金額や割合等)や施策が行われた年などの沿革も押さえておかないとならないため、やっかいですが、誤っている箇所は比較的明確な誤りとされることも多いため、じっくりと見極めたいところです。



明日もがんばりましょう。




2019年04月28日

「平成29年版厚生労働白書」の問題10選の2問目は、「社会保障制度」からの問題です。


〔問〕 社会保障制度に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、本問においては「平成29年版厚生労働白書」を参照している。

A 社会保障制度改革推進法に基づき設置された「社会保障制度改革国民会議」で取りまとめられた報告書の総論においては、日本の社会保障モデルを「1970年代モデル」から「21世紀(2025年)日本モデル」へと転換を図り、全ての世代が年齢ではなく負担能力に応じて負担し支え合う「全世代型の社会保障」を目指すべきとされた。

B 2013年12月に「持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律」(社会保障改革プログラム法)が成立・施行され、同法に基づき、2014(平成26)年以降順次、社会保障4分野(年金、医療、介護、少子化対策)の改革が進められている。

C 我が国の合計特殊出生率は、2005(平成17)年に1.26となり、その後、横ばいもしくは微増傾向となっているが、2016(平成28)年も1.44と依然として低い水準にあり、長期的な少子化の傾向が継続している。

D 子ども・子育て関連三法に基づく子ども・子育て支援新制度では、「国が子育てについての第一義的責任を有する」という基本的な認識の下に、幼児期の学校教育・保育、地域の子ども・子育て支援を総合的に推進することとしている。

E 我が国の国民負担率は、1970(昭和45)年度の24.3%から2015(平成27)年度の42.8%へと45年間で約1.8倍となっている。



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step1 正解は・・・



D



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step2 解説

A 〇 (平成29年版厚生労働白書) 本肢のとおりである。

B 〇 (平成29年版厚生労働白書) 本肢のとおりである。

C 〇 (平成29年版厚生労働白書) 本肢のとおりである。

D ☓ (平成29年版厚生労働白書) 子ども・子育て関連三法に基づく子ども・子育て支援新制度では、「「保護者」が子育てについての第一義的責任を有する」という基本的な認識の下に、幼児期の学校教育・保育、地域の子ども・子育て支援を総合的に推進することとしている。

E 〇 (平成29年版厚生労働白書) 本肢のとおりである。



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step3 コメント

・「平成29年版厚生労働白書」から、社会保障制度に関する問題です。細かい数字や年にとらわれずに、大きな誤りが無いかどうかを意識していってください。



明日もがんばりましょう。



2019年04月29日

「平成29年版厚生労働白書」の問題10選の3問目は、「社会保障制度」からの問題です。


〔問〕 社会保障制度に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、本問においては「平成26年版及び平成29年版厚生労働白書」を参照している。

A 日本の社会保障制度は社会保険方式を基本とするものであり、現在は、保険料で約4割、公費で約6割が賄われている状況であるが、保険料の負担が困難な低所得者等への公費による支援や、高齢化への対応等のための基礎年金の国庫負担割合の引き上げ等の影響で、近年、公費の負担割合が増加してきている。

B 社会保障の給付・負担のバランスの考え方について、年齢別と所得階級別に見てみる。まず給付面では、全体では現行の社会保障の給付水準の「維持」又は「引上げ」を望む者が4割を超えている。ただし、「引上げ」を求める者は1割程度にとどまっている。また、負担面では、全体では国民の約6割が、何らかの形での負担増をやむを得ないと考えている。年齢別には、それほど大きな違いがあるとはいえないが、若年層より高齢層で、給付水準の維持を望む者や、負担増を容認する者の割合がやや高い傾向が見られる。逆に、若年層は負担の増加に対してより慎重になっているといえる。

C 等価総所得階級別に見ると、まず給付面では、等価所得1,000万円未満で、所得が多いほど現行の給付の「維持」を望む割合が強まる傾向が見られる。また、負担増をやむを得ないと考える者の割合は、等価所得階級が200万円未満では半数程度、200~400万円未満では6割程度、600~800万円未満では7割程度、1,000万円以上では8割近くと、等価所得が高いほど増加する。一方、等価所得階級が低い層では「わからない」とする者の割合が増える傾向にある。

D 雇用保険制度は、失業中の家計収入を下支えする効果に加え、マクロ経済的には個人消費の減少による景気の落ち込みを抑制する効果(スタビライザー機能)がある。

E 現役世代の安心という観点から社会保障を考える際、負担や給付の在り方についても考える必要がある。国民の意識を見る限り、若年層ほど社会保障の費用負担の増加に慎重な傾向が見られる中、これまで「世代間」再分配を中心に構築されてきた我が国の社会保障は、今後、人口高齢化に伴い現役世代の負担がますます過重となることが懸念される。これまで一律に「支援される側」として扱われる傾向にあった高齢層の理解も十分に得ながら、年齢にかかわらず、あらゆる世代がその負担能力に応じて公平に負担を分かち合い、同時に恩恵を感じられる「全世代型」社会保障への方向転換を更に進めていく必要がある。




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step1 正解は・・・



A



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step2 解説

A ☓ (平成26年版厚生労働白書) 日本の社会保障制度は社会保険方式を基本とするものであり、現在は、保険料で「約6割」、公費で「約4割」が賄われている状況である。なお、後段部分は正しい。

B 〇 (平成29年版厚生労働白書) 本肢のとおりである。

C 〇 (平成29年版厚生労働白書) 本肢のとおりである。

D 〇 (平成29年版厚生労働白書) 本肢のとおりである。

E 〇 (平成29年版厚生労働白書) 本肢のとおりである。



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step3 コメント

・「厚生労働白書」から、社会保障制度に関する問題です。Aのように、数字に関しては誤りを問いやすいため問題文中の数字は意識しておきたいものです。また、Dのように、社会保障や経済に関連するカタカナの用語は、意味を知らないと正誤の判断ができなくなります。テキスト等で用語が出てきた際には、意味も明確に押さえておきましょう。



明日もがんばりましょう。




2019年04月30日

「平成29年版厚生労働白書」の問題10選の4問目は、「社会保障制度」からの問題です。


〔問〕 社会保障制度に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、本問においては「平成26年版及び平成29年版厚生労働白書」を参照している。

A 保護の種類には、生活扶助、教育扶助、住宅扶助、介護扶助、出産扶助、生業扶助、葬祭扶助の7種類あり、日常生活を送る上で必要となる食費や居住費、病気の治療費などが必要な限度で金銭給付又は現物給付により支給される。支給される生活保護費は、厚生労働大臣が定める基準(生活保護基準)により計算される最低生活費から収入を差し引いた額を支給することとしている。この最低生活費は、居住地域や世帯構成などにより設定される。財源は全て公費であり、国が4分の1、自治体が4分の3を負担する。

B 保護に要する費用は2015(平成27)年度で3.7 兆円であり、そのうち約1.8 兆円(約48%)を生活扶助が占めている。

C 2017(平成29)年4月の生活保護受給者数は約340万人、保護率は2.68%である。1995(平成7)年の約88万人、0.77%を底に増加傾向が続いていたが、2015年3月をピークに減少に転じている。

D 生活保護世帯数は2017年4月現在で約164万世帯であり、1992(平成4)年をピークに減少傾向が続いている。

E 生活保護受給者数を年齢別に見た場合、65歳以上の受給者数及び保護率は増加している一方、65歳未満の生活保護受給者数及び保護率は、近年減少傾向にあり、2015年7月末現在では、生活保護受給者数の約45%は65歳以上の者となっている。




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step1 正解は・・・



E



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step2 解説

A ☓ (平成29年版厚生労働白書) 保護の種類には、生活扶助、教育扶助、住宅扶助、「医療扶助」、介護扶助、出産扶助、生業扶助、葬祭扶助の「8種類」あり、日常生活を送る上で必要となる食費や居住費、病気の治療費などが必要な限度で金銭給付又は現物給付により支給される。支給される生活保護費は、厚生労働大臣が定める基準(生活保護基準)により計算される最低生活費から収入を差し引いた額を支給することとしている。この最低生活費は、居住地域や世帯構成などにより設定される。財源は全て公費であり、国が「4分の3」、自治体が「4分の1」を負担する。

B ☓ (平成29年版厚生労働白書) 保護に要する費用は2015(平成27)年度で3.7 兆円であり、そのうち約1.8 兆円(約48%)を「医療扶助」が占めている。

C ☓ (平成29年版厚生労働白書) 2017(平成29)年4月の生活保護受給者数は「約213万人」、保護率は「1.68%」である。1995(平成7)年の約88万人、0.77%を底に増加傾向が続いていたが、2015年3月をピークに減少に転じている。

D ☓ (平成29年版厚生労働白書) 本肢のとおりである。生活保護世帯数は2017年4月現在で約164万世帯であり、1992(平成4)年「の約58万世帯を底に増加」傾向が続いている。

E 〇 (平成29年版厚生労働白書) 本肢のとおりである。



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step3 コメント

・「厚生労働白書」から、社会保障制度の中の生活保護に関する問題です。生活保護の種類は8種類あることや、その財源の割合、保護に対する費用は医療扶助が約半数をしめていること、生活保護受給者数と生活保護世帯の数値と増減など、ここでは押さえておくべきことがたくさんあります。生活保護受給者数は減少しているものの、生活保護世帯は増加傾向であることや、生活保護受給者数は65歳以上が約半数を占め、増加していることなどもチェックしておきましょう。



明日もがんばりましょう。