健保

2020年12月08日

「ランチタイム・スタディ 2020本試験」の第69問です。

69目は、択一式の健康保険法です。

正答率41%の問題で、難問です。

※難問とは、合格者でも正答率が50%を割ってしまっている問題を指します。


<問題( 択一式 健保 問9 )>

〔問〕 健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 被扶養者の認定において、被保険者が海外赴任することになり、被保険者の両親が同行する場合、「家族帯同ビザ」の確認により当該両親が被扶養者に該当するか判断することを基本とし、渡航先国で「家族帯同ビザ」の発行がない場合には、発行されたビザが就労目的でないか、渡航が海外赴任に付随するものであるかを踏まえ、個別に判断する。

B 給与の支払方法が月給制であり、毎月20日締め、同月末日払いの事業所において、被保険者の給与の締め日が4月より20日から25日に変更された場合、締め日が変更された4月のみ給与計算期間が3月21日から4月25日までとなるため、標準報酬月額の定時決定の際には、3月21日から3月25日までの給与を除外し、締め日変更後の給与制度で計算すべき期間(3月26日から4月25日まで)で算出された報酬を4月の報酬とする。

C 育児休業取得中の被保険者について、給与の支払いが一切ない育児休業取得中の期間において昇給があり、固定的賃金に変動があった場合、実際に報酬の支払いがないため、育児休業取得中や育児休業を終了した際に当該固定的賃金の変動を契機とした標準報酬月額の随時改定が行われることはない。

D 全国健康保険協会管掌健康保険の被保険者資格を取得した際の標準報酬月額の決定について、固定的賃金の算定誤りがあった場合には訂正することはできるが、残業代のような非固定的賃金について、その見込みが当初の算定額より増減した場合には訂正することができないとされている。

E 適用事業所に期間の定めなく採用された者は、採用当初の2か月が試用期間として定められていた場合であっても、当該試用期間を経過した日から被保険者となるのではなく、採用日に被保険者となる。



-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step1 正解は・・・



C
   


-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step2 解説

A 〇 (法41条1項、令元11.13保保発1113第1号) 本肢のとおりである。「外国に赴任する被保険者に同行する者」に係る被扶養者の認定は、「家族帯同ビザ」の確認により判断することを基本とする。

B 〇 (法41条1項、平29.6.2事務連絡) 本肢のとおりである。給与の締め日が変更になった場合における定時決定については、支払基礎日数が暦日を超えて増加したときは、通常受ける報酬以外の報酬を受けることとなるため、超過分の報酬を除外した上で、その他の月の報酬との平均を算出し、標準報酬月額を保険者算定する。なお、給与締め日の変更によって給与支給日数が減少した場合であっても、支払基礎日数が17日以上であれば、通常の定時決定の方法によって標準報酬月額を算定する。

C × (法43条1項、平29.6.2事務連絡) 育児休業取得中の被保険者について、無給期間中に固定的賃金に変動があった場合には、職場復帰後において、実際に変動後の報酬を受けた月を起算月として、随時改定が行われる。

D 〇 (法42条1項、平29.6.2事務連絡) 本肢のとおりである。被保険者資格を取得した際の標準報酬月額の決定について、例えば残業代が当初の見込みよりも増減した場合、標準報酬月額の訂正を行うことはできない。

E 〇 (法35条、昭13.10.22社庶229号) 本肢のとおりである。


-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step3 コメント

・択一式の健康保険法の問9は、実務的な内容の問題が多く、かなり難易度が高い問題であったといえます。



明日もがんばりましょう。




2020年12月05日

「ランチタイム・スタディ」の第66問です。

66問目は、選択式の健康保険法です。

正答率44%の問題です。



<問題( 選択式 健保 E )>

健康保険法第181条の2では、全国健康保険協会による広報及び保険料の納付の勧奨等について、「協会は、その管掌する健康保険の事業の円滑な運営が図られるよう、 E に関する広報を実施するとともに、保険料の納付の勧奨その他厚生労働大臣の行う保険料の徴収に係る業務に対する適切な協力を行うものとする。」と規定している。




step1 選択肢を見ない状態で、答を紙に書いてみてください。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step2 次の選択肢の中から答を選んでください。


Aの選択肢
⑦ 傷病の予防及び健康の保持
⑮ 当該事業の意義及び内容
⑯ 当該事業の財政状況
⑳ 療養環境の向上及び福祉の増進



-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step3 正解は・・・



E → ⑮ 当該事業の意義及び内容 (法181条の2)


   

-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step4 コメント


・選択式の健康保険法のEは、協会による保険料の徴収からの出題でした。よく考えるとわかるかもしれませんが、他の選択肢を当てはめても意味が通じますから難易度の高い問題でした。


明日もがんばりましょう。




2020年12月02日

「ランチタイム・スタディ」の第63問です。

63問目は、選択式の健康保険法です。

正答率48%の問題です。



<問題( 選択式 健保 C )>

50歳で標準報酬月額が41万円の被保険者が1つの病院において同一月内に入院し治療を受けたとき、医薬品など評価療養に係る特別料金が10万円、室料など選定療養に係る特別料金が20万円、保険診療に要した費用が70万円であった。この場合、保険診療における一部負担金相当額は21万円となり、当該被保険者の高額療養費算定基準額の算定式は「80,100円+(療養に要した費用-267,000円)×1%」であるので、高額療養費は
 C となる。


step1 選択肢を見ない状態で、答を紙に書いてみてください。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step2 次の選択肢の中から答を選んでください。


Cの選択肢
① 7,330円  ② 84,430円
③ 125,570円  ④ 127,670円


-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step3 正解は・・・


C → ③ 125,570円
※高額療養費算定基準額=80,100円+(700,000円-267,000円)×1%=84,430円
高額療養費=210,000円-84,430円=125,570円


-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step4 コメント


・選択式の健康保険法のCは、高額療養費の計算問題でした。本来、覚えておかないとならない高額療養費算定基準額の算定式まで問題文に出ていますので、正解を導くためのポイントは2つしかありません。

・第一に、「80,100円+(療養に要した費用-267,000円)×1%」の「療養に要した費用」に「70万円」を入れることができたかどうか。ここに、「100万円」や、場合によっては「80万円」、「90万円」を入れてしまっていないかです。ただ、「保険診療における一部負担金相当額は21万円」と問題文に記載されていますので、「3割負担」であることを考慮すると、「70万円」が入ることは明白です。また、仮にここに「21万円」を入れてしまった場合には、「(療養に要した費用-267,000円)」がマイナスになるため、違うことに気付くはずです。

・第二に、問題が「高額療養費」を問うていることです。ここは、算式があるだけに、計算を済ませたところ、「② 84,430円」という選択肢があるだけに、それに飛びついてしまって、「高額療養費算定基準額」を解答してしまった方が多く見受けられました。「高額療養費」は、いったん支払っている金額が、後に返ってくるものであることを理解していると、支払っている3割負担である「21万円」から「高額療養費算定基準額」を引いた金額の「③ 125,570円」が「高額療養費」であり正答であることがわかります。

・計算問題は、今後も選択式で出題されることが考えられます。というのも、択一式で出題すると正しいか誤っているかの2択でしか出題できないのに対し、選択式では4択、場合によっては8択とすることが可能だからです。令和2年度本試験の選択式の健康保険法は、ぎりぎりで2点救済が行われましたが、本来、3点は取らないとならない難易度の問題です。計算問題は、十分すぎるほど対策を講じておいてください。



明日もがんばりましょう。




2020年11月18日

「ランチタイム・スタディ 2020本試験」の第49問です。

49問目は、択一式の健康保険法です。

正答率60%の問題です。



<問題( 択一式 健保 問8 )>

〔問〕 健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 健康保険被保険者報酬月額算定基礎届の届出は、事業年度開始の時における資本金の額が1億円を超える法人の事業所の事業主にあっては、電子情報処理組織を使用して行うものとする。ただし、電気通信回線の故障、災害その他の理由により電子情報処理組織を使用することが困難であると認められる場合で、かつ、電子情報処理組織を使用しないで当該届出を行うことができると認められる場合は、この限りでない。

B 厚生労働大臣は、保険医療機関若しくは保険薬局又は指定訪問看護事業者の指定に関し必要があると認めるときは、当該指定に係る開設者若しくは管理者又は申請者の社会保険料の納付状況につき、当該社会保険料を徴収する者に対し、必要な書類の閲覧又は資料の提供を求めることができる。

C 健康保険組合の組合会は、理事長が招集するが、組合会議員の定数の3分の2以上の者が会議に付議すべき事項及び招集の理由を記載した書面を理事長に提出して組合会の招集を請求したときは、理事長は、その請求のあった日から30日以内に組合会を招集しなければならない。

D 保険者は、震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、住宅、家財又はその他の財産について著しい損害を受けた被保険者であって、保険医療機関又は保険薬局に一部負担金を支払うことが困難であると認められるものに対し、一部負担金の支払いを免除することができる。

E 被保険者が海外にいるときに発生した保険事故に係る療養費等に関する申請手続等に添付する証拠書類が外国語で記載されている場合は、日本語の翻訳文を添付することとされており、添付する翻訳文には翻訳者の氏名及び住所を記載させることとされている。



-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step1 正解は・・・



C
   


-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step2 解説

A 〇 (則25条3項) 本肢のとおりである。特定法人については、報酬月額算定基礎届、報酬月額変更届、賞与支払届は、原則として電子申請により行わなければならない。

B 〇 (法199条2項) 本肢のとおりである。

C × (令7条1項) 理事長は、組合会議員の定数の「3分の1」以上の者が会議に付議すべき事項及び招集の理由を記載した書面を理事長に提出して組合会の招集を請求したときは、その請求のあった日から「20日以内」に組合会を招集しなければならない。

D 〇 (法75条の2第1項、則56条の2) 本肢の場合には。法75条の2第1項の「厚生労働省令で定める特別の事情」に該当するため、保険者は、一部負担金の支払いを免除することができる。

E 〇 (法87条、昭56.2.25保険発10号・庁保険発2号) 本肢のとおりである。被保険者等が海外にあるときに発生した保険事故に係る療養費等に関する申請手続等は次のとおりである。
①療養費支給申請書等に添付する証拠書類が外国語で記載されている場合は、日本語の翻訳文を添付すること
②療養費支給申請書等の証拠書類に添付する翻訳文には翻訳者の氏名及び住所を記載させること
③海外における療養費の支給申請書に添付させる証拠書類の様式は、別添5「診療内容明細書」及び同6「領収明細書」を参考にすること
④現に海外にある被保険者からの療養費等の支給申請は、原則として、事業主等を経由して行わせ、その受領は事業主等が代理して行うものとし、国外への送金は行わないこと。なお、療養費等の受領が事業主又は事業主の代理人に委任された場合は、当該療養費等の授受の状況を明らかにしておくよう指導すること
⑤現に海外にある被保険者の療養費等の支給に係る照会は、事業主等を経由して行うこと
⑥海外における療養費等の支給額の算定に用いる邦貨換算率は、その支給決定日の外国為替換算率(売レート)を用いること



-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step3 コメント

・択一式の健康保険法の問8は、誤り探しの問題でしたが、正解肢であるCが数字の誤りであり、その他の肢も、比較的、難しい内容ではないため、ここは正解しておきたい問題です。



明日もがんばりましょう。




2020年11月16日

「ランチタイム・スタディ 2020本試験」の第47問です。

47問目は、択一式の健康保険法です。

正答率62%の問題です。



<問題( 択一式 健保 問10 )>

〔問〕 健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 労災保険法に基づく休業補償給付を受給している健康保険の被保険者が、さらに業務外の事由による傷病によって労務不能の状態になった場合、休業補償給付が支給され、傷病手当金が支給されることはない。

B 適用事業所が日本年金機構に被保険者資格喪失届及び被保険者報酬月額変更届を届け出る際、届出の受付年月日より60日以上遡る場合又は既に届出済である標準報酬月額を大幅に引き下げる場合は、当該事実を確認できる書類を添付しなければならない。

C 任意適用事業所において被保険者の4分の3以上の申出があった場合、事業主は当該事業所を適用事業所でなくするための認可の申請をしなければならない。

D 育児休業等期間中の保険料の免除に係る申出をした事業主は、被保険者が育児休業等終了予定日を変更したとき、又は育児休業等終了予定日の前日までに育児休業等を終了したときは、速やかにこれを厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならないが、当該被保険者が育児休業等終了予定日の前日までに産前産後休業期間中の保険料の免除の規定の適用を受ける産前産後休業を開始したことにより育児休業等を終了したときはこの限りでない。

E 被保険者(任意継続被保険者を除く。)が出産の日以前42日から出産の日後56日までの間において、通常の労務に服している期間があった場合は、その間に支給される賃金額が出産手当金の額に満たない場合に限り、その差額が出産手当金として支給される。



-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step1 正解は・・・



D
   


-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step2 解説

A × (法99条、昭33.7.8保険発95号) 本肢の場合であっても、傷病手当金の額が休業補償給付の額を上回るときは、その差額が支給される。

B × (平31.3.29年管管発0329第7号) 「行政手続コスト削減のための基本計画」に基づき、本肢の場合、添付書類は求めないこととされた。

C × (法33条) 被保険者の4分の3以上の申出があったとしても、事業主は、任意適用取消の認可申請をする義務はない。

D 〇 (法159条、則135条2項) 本肢のとおりである。なお、本肢の届出をしようとする事業主に使用される協会が管掌する健康保険の被保険者が同時に厚生年金保険の被保険者である場合にあっては、当該届書に個人番号又は基礎年金番号を付記しなければならない。

E × (法102条1項) 出産手当金は、被保険者(任意継続被保険者を除く。)が出産の日以前42日から出産の日後56日までの間において「労務に服さなかった期間」について支給されるものであり、通常の労務に服している期間については支給されない。



-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step3 コメント

・択一式の健康保険法の問10は、Bが実務的な問題であり、Eがひっかけ問題であり、このあたりの問題に惑わされなければ、比較的、容易に正解できたのではないでしょうか。



明日もがんばりましょう。