厚年

2021年12月20日

「ランチタイム・スタディ 2021本試験」の第81問です。

81問目は、択一式の厚生年金保険法です。


正答率34%の問題です。


<問題( 択一式 厚年 問10 )>

〔問〕 厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 20歳から30歳まで国民年金の第1号被保険者、30歳から60歳まで第2号厚生年金被保険者であった者が、60歳で第1号厚生年金被保険者となり、第1号厚生年金被保険者期間中に64歳で死亡した。当該被保険者の遺族が当該被保険者の死亡当時生計を維持されていた60歳の妻のみである場合、当該妻に支給される遺族厚生年金は、妻が別段の申出をしたときを除き、厚生年金保険法第58条第1項第4号に規定するいわゆる長期要件のみに該当する遺族厚生年金として年金額が算出される。

B 第1号厚生年金被保険者期間中の60歳の時に業務上災害で負傷し、初診日から1年6か月が経過した際に傷病の症状が安定し、治療の効果が期待できない状態(治癒)になった。その障害状態において障害手当金の受給権を取得することができ、また、労災保険法に規定されている障害補償給付の受給権も取得することができた。この場合、両方の保険給付が支給される。

C 遺族基礎年金と遺族厚生年金の受給権を有する妻が、障害基礎年金と障害厚生年金の受給権を取得した。妻は、障害基礎年金と障害厚生年金を選択したため、遺族基礎年金と遺族厚生年金は全額支給停止となった。妻には生計を同じくする子がいるが、子の遺族基礎年金については、引き続き支給停止となるが、妻の遺族厚生年金が全額支給停止であることから、子の遺族厚生年金は支給停止が解除される。

D 平成13年4月から平成23年3月までの10年間婚姻関係であった夫婦が平成23年3月に離婚が成立し、その後事実上の婚姻関係を平成23年4月から令和3年3月までの10年間続けていたが、令和3年4月2日に事実上の婚姻関係を解消することになった。事実上の婚姻関係を解消することになった時点において、平成13年4月から平成23年3月までの期間についての厚生年金保険法第78条の2に規定するいわゆる合意分割の請求を行うことはできない。なお、平成13年4月から平成23年3月までの期間においては、夫婦共に第1号厚生年金被保険者であったものとし、平成23年4月から令和3年3月までの期間においては、夫は第1号厚生年金被保険者、妻は国民年金の第3号被保険者であったものとする。

E 第1号厚生年金被保険者が死亡したことにより、当該被保険者の母が遺族厚生年金の受給権者となった。その後、当該母に事実上の婚姻関係にある配偶者が生じた場合でも、当該母は、自身の老齢基礎年金と当該遺族厚生年金の両方を受給することができる。



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step1 正解は・・・



D
   


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step2 解説

× (法58条2項)本肢の場合には、短期要件と長期要件のいずれにも該当するため、別段の申出をした場合を除き、短期要件のみに該当し、長期要件には該当しないものとみなされる。

× (法56条)同一の傷病について労働者災害補償保険法の規定による障害補償給付を受ける権利を有する者には、障害手当金は支給されない。

× (法66条1項)配偶者と子が遺族厚生年金の受給権者となった場合には、配偶者に遺族厚生年金を支給し、子に対する遺族厚生年金は支給停止される。本肢のように、選択受給に伴い配偶者の遺族厚生年金が全額支給停止された場合であっても、子の遺族厚生年金の支給停止は解除されない。

(法78条の2第1項、則78条の3第1項)本肢のとおりである。標準報酬改定請求は、離婚が成立した日の翌日から起算して2年を経過したときはすることができないため、事実上の婚姻関係を解消することになった令和3年4月2日において、平成13年4月から平成23年3月までの期間についての合意分割の請求を行うことはできない。

× (法63条1項)遺族厚生年金の受給権者が婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む)をしたときは、当該遺族厚生年金の受給権は消滅するため、老齢基礎年金と遺族厚生年金の両方を受給することはできない。




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step3 コメント

・択一式の厚生年金保険法の問10は、事例問題であることもあり、問題文は長文で内容を理解するだけでも時間がかかってしまうため、解く際に焦ってしまう人が多かったと思われます。正解肢のDが正しいと確実に判断できない場合には、他の肢が誤りであるという消去法で正解にたどり着くことも容易ではないため、正答率は低くなっています。



明日もがんばりましょう。




2021年12月17日

「ランチタイム・スタディ」の第78問です。

78問目は、選択式の厚生年金保険法です。

正答率36&76%の問題です。

※選択式厚年B=36%、C=76%(Cは正答率がBより高いものの同じカテゴリーですので、Bの正答率に合わせここで掲載しています。)


<問題( 選択式 厚年 BC )>

厚生年金保険法第84条の3の規定によると、政府は、政令で定めるところにより、毎年度、実施機関(厚生労働大臣を除く。以下本問において同じ。)ごとに実施機関に係る  B  として算定した金額を、当該実施機関に対して  C  するとされている。


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step1 次の選択肢の中から答を選んでください。

Bの選択肢
⑥ 厚生年金保険給付費等
⑫ 執行に要する費用等
⑬ 事務取扱費等
⑲ 予備費等


Cの選択肢
④ 拠出金として交付
⑪ 交付金として交付
⑰ 特別支給金として支給
⑱ 納付金として支給


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step2 正解は・・・


B → ⑥ 厚生年金保険給付費等(法84条の3)

C → ⑪ 交付金として交付(法84条の3)


   

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step3 コメント


・選択式の厚生年金保険法のB及びCは、交付金からの出題でした。多くの人にとって興味を持ってテキストを読み進めるような内容ではありませんし、どちらかというと後回しにしがちな箇所ということもあり、正答率は低くなっています。




明日もがんばりましょう。




2021年12月12日

「ランチタイム・スタディ 2021本試験」の第73問です。

73問目は、択一式の厚生年金保険法です。


正答率44%の問題です。


<問題( 択一式 厚年 問9 )>

〔問〕 厚生年金保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 昭和35年4月10日生まれの女性は、第1号厚生年金被保険者として5年、第2号厚生年金被保険者として35年加入してきた(これらの期間以外被保険者期間は有していないものとする。)。当該女性は、62歳から第1号厚生年金被保険者期間としての報酬比例部分の特別支給の老齢厚生年金が支給され、64歳からは、第2号厚生年金被保険者期間としての報酬比例部分の特別支給の老齢厚生年金についても支給される。

B 昭和33年4月10日生まれの男性は、第1号厚生年金被保険者として4年、第2号厚生年金被保険者として40年加入してきた(これらの期間以外被保険者期間は有していないものとする。)。当該男性は、厚生年金保険の被保険者でなければ、63歳から定額部分と報酬比例部分の特別支給の老齢厚生年金が支給される。

C ある日本国籍を有しない者について、最後に厚生年金保険の被保険者資格を喪失した日から起算して2年が経過しており、かつ、最後に国民年金の被保険者資格を喪失した日(同日において日本国内に住所を有していた者にあっては、同日後初めて、日本国内に住所を有しなくなった日)から起算して1年が経過した。この時点で、この者が、厚生年金保険の被保険者期間を6か月以上有しており、かつ、障害厚生年金等の受給権を有したことがない場合、厚生年金保険法に定める脱退一時金の請求が可能である。

D 脱退一時金の額の計算における平均標準報酬額の算出に当たっては、被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額と標準賞与額に再評価率を乗じることはない。

E 昭和28年4月10日生まれの女性は、65歳から老齢基礎年金を受給し、老齢厚生年金は繰下げし70歳から受給する予定でいたが、配偶者が死亡したことにより、女性が68歳の時に遺族厚生年金の受給権を取得した。この場合、68歳で老齢厚生年金の繰下げの申出をせずに、65歳に老齢厚生年金を請求したものとして遡って老齢厚生年金を受給することができる。また、遺族厚生年金の受給権を取得してからは、その老齢厚生年金の年金額と遺族厚生年金の年金額を比較して遺族厚生年金の年金額が高ければ、その差額分を遺族厚生年金として受給することができる。



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step1 正解は・・・



B
   


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step2 解説

(法附則8条の2)本肢のとおりである。女子については、第1号厚生年金被保険者とそれ以外の種別の厚生年金被保険者とで特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢が異なる。

× (法附則9条の3、法附則20条)長期加入者の特例については、2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算することはできないため、本肢の場合には63歳から定額部分と報酬比例部分の特別支給の老齢厚生年金を受給することはできない。

(法附則29条1項)本肢のとおりである。最後に国民年金の被保険者の資格を喪失した日において日本国内に住所を有していた者にあっては、同日後初めて、日本国内に住所を有しなくなった日から起算して2年以内であれば、脱退一時金の支給を請求することができる。

(法附則29条3項)本肢のとおりである。

(法44条の3、法64条の2)本肢のとおりである。遺族厚生年金(その受給権者が65歳に達しているものに限る)は、その受給権者が老齢厚生年金の受給権を有するときは、当該老齢厚生年金の額に相当する部分の支給が停止されるため、老齢厚生年金の年金額と遺族厚生年金の年金額を比較して遺族厚生年金の年金額が高ければ、その差額分が遺族厚生年金として支給される。




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step3 コメント

・択一式の厚生年金保険法の問9の正解肢のBは、2以上の被保険者の種別に係る被保険者であった期間を合算できる場合とできない場合の区分けをしっかりつかんでいれば、すぐに気づく内容です。ただ、ここを見逃すと、他の選択肢の問題文が長く、事例的な問題となっている肢もあるためやっかいです。



明日もがんばりましょう。




2021年12月05日

「ランチタイム・スタディ」の第66問です。

66問目は、選択式の厚生年金保険法です。

正答率87&49%の問題です。

※選択式厚年D=87%、E=49%(Dは正答率がEより高いものの同じカテゴリーですので、Eの正答率に合わせここで掲載しています。)


<問題( 選択式 厚年 DE )>

厚生年金保険法第8条の2第1項の規定によると、2以上の適用事業所(  D  を除く。)の事業主が同一である場合には、当該事業主は、 E  当該2以上の事業所を1の事業所とすることができるとされている。

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step1 次の選択肢の中から答を選んでください。

Dの選択肢
⑤ 国又は地方公共団体
⑭ 船舶
⑮ その事業所に使用される労働者の数が政令で定める人数以下のもの
⑯ 特定適用事業所


Eの選択肢
⑦ 厚生労働大臣に届け出ることによって、
⑧ 厚生労働大臣の確認を受けることによって、
⑨ 厚生労働大臣の承認を受けて、
⑩ 厚生労働大臣の認可を受けて、


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step2 正解は・・・


D → ⑭ 船舶 (法8条の2)

E → ⑨ 厚生労働大臣の承認を受けて、(法8条の2)


   

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step3 コメント


・選択式の国民年金法のDの「船舶」は、普通に条文を読み込んでいれば解答できると思われます。Eについては、「承認」か「認可」で迷う受験生が多く見受けられました。



明日もがんばりましょう。




2021年11月24日

「ランチタイム・スタディ 2021本試験」の第55問です。

55問目は、択一式の厚生年金保険法です。


正答率57%の問題です。


<問題( 択一式 厚年 問8 )>

〔問〕 厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 育児休業を終了した被保険者に対して昇給があり、固定的賃金の変動があった。ところが職場復帰後、育児のために短時間勤務制度の適用を受けることにより労働時間が減少したため、育児休業等終了日の翌日が属する月以後3か月間に受けた報酬をもとに計算した結果、従前の標準報酬月額等級から2等級下がることになった場合は、育児休業等終了時改定には該当せず随時改定に該当する。

B 60歳台前半の老齢厚生年金の受給権者が同時に雇用保険法に基づく基本手当を受給することができるとき、当該老齢厚生年金は支給停止されるが、同法第33条第1項に規定されている正当な理由がなく自己の都合によって退職した場合などの離職理由による給付制限により基本手当を支給しないとされる期間を含めて支給停止される。

C 63歳の被保険者の死亡により、その配偶者(老齢厚生年金の受給権を有し、65歳に達している者とする。)が遺族厚生年金を受給したときの遺族厚生年金の額は、死亡した被保険者の被保険者期間を基礎として計算した老齢厚生年金の額の4分の3に相当する額と、当該遺族厚生年金の受給権者の有する老齢厚生年金の額に3分の2を乗じて計算した額のうちいずれか多い額とする。

D 老齢厚生年金における加給年金額の加算の対象となる配偶者が、障害等級1級若しくは2級の障害厚生年金及び障害基礎年金を受給している間、当該加給年金額は支給停止されるが、障害等級3級の障害厚生年金若しくは障害手当金を受給している場合は支給停止されることはない。

E 老齢厚生年金に配偶者の加給年金額が加算されるためには、老齢厚生年金の年金額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240以上という要件があるが、当該被保険者期間には、離婚時みなし被保険者期間を含めることはできない。




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step1 正解は・・・



E
   


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step2 解説

× (法23条の2第1項)本肢の場合には、随時改定には該当しない。

× (法附則7条の4、法附則11条の5)60歳台前半の老齢厚生年金の受給権者については、「基本手当を受給することができるとき」ではなく「求職の申込みをしたとき」は、求職の申込みがあった月の翌月から当該老齢厚生年金は支給停止される。また、正当な理由がなく自己の都合によって退職した場合などの離職理由による給付制限により基本手当を支給しないとされる期間については、支給停止の解除(事後精算)の対象となり、「支給停止が行われなかったものとみなされる」。

× (法60条1項)65歳以上の遺族配偶者に係る遺族厚生年金の額は、死亡した被保険者の被保険者期間を基礎として計算した老齢厚生年金の額の4分の3に相当する額(原則額)と「原則額に3分の2を乗じて得た額と当該遺族厚生年金の受給権者の老齢厚生年金の額に2分の1を乗じて得た額を合算した額」のうちいずれか多い額とされる。

× (法46条6項、令3条の7)加給年金額の対象となる配偶者が、3級の障害厚生年金の支給を受けることができるときは、その間、加給年金額は支給停止となる。

(法44条1項、法78条の11)本肢のとおりである。加給年金額の加算の要件である「老齢厚生年金の計算の基礎となる被保険者期間の月数240以上には、離婚時みなし被保険者期間及び被扶養配偶者みなし被保険者期間は含まれない。



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step3 コメント

・択一式の厚生年金保険法の問8は、正解肢であるEが比較的容易に解答できる内容ですが、Aをはじめとして、他の選択肢の内容がやや細かく、迷いが生じてしまう恐れがあります。



明日もがんばりましょう。