労基

2020年11月24日

「ランチタイム・スタディ 2020本試験」の第55問です。

55問目は、択一式の労働基準法です。

正答率55%の問題です。



<問題( 択一式 労基 問5 )>

〔問〕 労働基準法に定める労働契約等に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。

ア 専門的な知識、技術又は経験(以下「専門的知識等」という。)であって高度のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者との間に締結される労働契約については、当該労働者の有する高度の専門的知識等を必要とする業務に就く場合に限って契約期間の上限を5年とする労働契約を締結することが可能となり、当該高度の専門的知識を必要とする業務に就いていない場合の契約期間の上限は3年である。

イ 労働契約の締結の際に、使用者が労働者に書面により明示すべき賃金に関する事項及び書面について、交付すべき書面の内容としては、労働者の採用時に交付される辞令等であって、就業規則等(労働者への周知措置を講じたもの)に規定されている賃金等級が表示されたものでもよい。

ウ 使用者の行った解雇予告の意思表示は、一般的には取り消すことができないが、労働者が具体的事情の下に自由な判断によって同意を与えた場合には、取り消すことができる。

エ 使用者は、労働者を解雇しようとする場合において、「天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合」には解雇の予告を除外されるが、「天災事変その他やむを得ない事由」には、使用者の重過失による火災で事業場が焼失した場合も含まれる。

オ 使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があった場合においては、7日以内に賃金を支払い、労働者の権利に属する金品を返還しなければならないが、この賃金又は金品に関して争いがある場合においては、使用者は、異議のない部分を、7日以内に支払い、又は返還しなければならない。

A 一つ
B 二つ
C 三つ
D 四つ
E 五つ



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step1 正解は・・・



D
   


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step2 解説

ア 〇 (法14条1項) 本肢のとおりである。高度の専門的知識等を必要とする業務に就く場合に限り、その契約期間の上限を5年とする労働契約を締結することができるのであって、当該高度の専門的知識等を必要とする業務に就いていない場合は、その契約期間の上限は3年となる。

イ 〇 (法15条1項、平11.3.31基発168号) 本肢のとおりである。「賃金」については、就業規則の規定と併せ、賃金に関する事項が当該労働者について確定し得るものであればよく、本肢のようなものでも差し支えない。

ウ 〇 (法20条、昭33.2.13基発90号) 本肢のとおりである。

エ × (法20条、昭63.3.14基発150号) 使用者の重過失による火災で事業場が焼失した場合は、やむを得ない事由には該当しない。なお、事業場が火災により焼失した場合(事業主の故意又は重大な過失に基づく場合を除く。)は、やむを得ない事由に該当する。

オ 〇 (法23条1項・2項) 本肢のとおりである。なお、退職手当については、あらかじめ就業規則等で定められた支払時期に支払えばよく、請求された場合に、7日以内に支払わなくとも本条違反とはならない。



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step3 コメント

・択一式の労働基準法の問5は、労働契約等に関する個数問題でした。ウとエが比較的難しかったと思われますが、他の肢は平易な問題でしたから、個数問題であるにもかかわらず、半数以上の方が得点できていました。



明日もがんばりましょう。




2020年11月06日

「ランチタイム・スタディ」の第37問です。

37問目は、選択式の労働基準法です。

正答率69%の問題です。

※いよいよ正答率が7割を割りました。


<問題( 選択式 労基 A )>

使用者は、常時10人以上の労働者を就業させる事業、厚生労働省令で定める危険な事業又は衛生上有害な事業の附属寄宿舎を設置し、移転し、又は変更しようとする場合においては、労働基準法第96条の規定に基づいて発する厚生労働省令で定める危害防止等に関する基準に従い定めた計画を、 A に、行政官庁に届け出なければならない。


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step1 次の選択肢の中から答を選んでください。


Aの選択肢
⑪ 工事着手後1週間を経過するまで
⑫ 工事着手30日前まで
⑬ 工事着手14日前まで
⑭ 工事着手日まで



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step2 正解は・・・



A → ⑬ 工事着手14日前まで (法96条の2)

   


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step3 コメント



・選択式の労働基準法のAは、寄宿舎の監督上の行政措置からの出題でした。基本問題でしたが、「⑫工事着手30日前まで」を選んでしまった方が多く見受けられました。平成2年の選択式の労基・安衛では、Cの最高裁判例の「報酬の支払方法、公租公課の負担」と、Eの「1.5」メートルの難易度が高く、ここで3点以上を得点するためには、落とせない問題だったといえます。
(本日、合格発表がありましたが、選択式労基・安衛は救済されていません。)



明日もがんばりましょう。




2020年10月19日

「ランチタイム・スタディ 2020本試験」の第19問です。

19問目は、択一式の労働基準法です。

正答率79%の問題です。

※いよいよ正答率が80%を割りました。


<問題( 択一式 労基 問7 )>

〔問〕 労働基準法に定める就業規則等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 慣習等により、労働条件の決定変更につき労働組合との協議を必要とする場合は、その旨を必ず就業規則に記載しなければならない。

B 労働基準法第90条に定める就業規則の作成又は変更の際の意見聴取について、労働組合が故意に意見を表明しない場合又は意見書に署名又は記名押印しない場合には、意見を聴いたことが客観的に証明できる限り、行政官庁(所轄労働基準監督署長)は、就業規則を受理するよう取り扱うものとされている。

C 派遣元の使用者は、派遣中の労働者だけでは常時10人以上にならず、それ以外の労働者を合わせてはじめて常時10人以上になるときは、労働基準法第89条による就業規則の作成義務を負わない。

D 1つの企業が2つの工場をもっており、いずれの工場も、使用している労働者は10人未満であるが、2つの工場を合わせて1つの企業としてみたときは10人以上となる場合、2つの工場がそれぞれ独立した事業場と考えられる場合でも、使用者は就業規則の作成義務を負う。

E 労働者が、遅刻・早退をした場合、その時間に対する賃金額を減給する際も労働基準法第91条による制限を受ける。



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step1 正解は・・・



B
   


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step2 解説

A × (法89条、昭23.10.30基発1575号) 労働条件その他の決定変更につき労働組合との協定、協議又はその経由を必要とする場合にその旨を記載するかは当事者の自由である。したがって、必ず就業規則に記載しなければならないわけではない。

B 〇 (法90条1項、昭23.5.11基発735ほか) 本肢のとおりである。「意見を聴かなければならない」とは、労働組合との協議決定を要求するものではなく、当該就業規則についての労働組合等の意見を聴けば労基法違反とはならない趣旨である。

C × (法89条、昭61.6.6基発333号) 本肢の場合は、就業規則を「作成しなければならない」。労働者とは、当該事業場に使用されるすべての労働者をいい、正規従業員だけでなく臨時的・短期的な雇用形態の労働者はもちろん、他社へ派遣中の労働者も含まれる。したがって、これらの労働者を「すべて合わせて」常態として10人以上であれば、時には10人未満となる場合であっても、就業規則を作成し、届け出なければならない。

D × (法89条、昭61.6.6基発333号) 就業規則作成義務は「企業単位」ではなく「事業所単位」で判断されるため、例えば一企業の本店、支店の労働者がいずれも10人未満である場合は、合計して10人以上であっても、就業規則作成義務は生じない。

E × (法91条、昭63.3.14基発150号) 遅刻、早退又は欠勤に対して労働の提供のなかった時間に相当する賃金だけを差し引くことは、そのような賃金制度のもとにおける一つの賃金計算方法であって、法91条にいう制裁としての減給に該当するものではない。



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step3 コメント

・択一式の労働基準法の問7は、就業規則等に関する問題でした。明確に正誤を判断できない肢が多かったと思われますが、正解肢であるBは、過去に出題されている内容でしたので、過去問に目を通していれば難なく正解できたはずです。



明日もがんばりましょう。




2020年10月10日

「ランチタイム・スタディ 2020本試験」の第10問です。

10問目は、択一式の労働基準法です。

正答率84%の問題です。



<問題( 択一式 労基 問4 )>

〔問〕 労働基準法の総則(第1条~第12条)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 労働基準法第3条に定める「国籍」を理由とする差別の禁止は、主として日本人労働者と日本国籍をもたない外国人労働者との取扱いに関するものであり、そこには無国籍者や二重国籍者も含まれる。

B 労働基準法第5条に定める「精神又は身体の自由を不当に拘束する手段」の「不当」とは、本条の目的に照らし、かつ、個々の場合において、具体的にその諸条件をも考慮し、社会通念上是認し難い程度の手段をいい、必ずしも「不法」なもののみに限られず、たとえ合法的であっても、「不当」なものとなることがある。

C 労働基準法第6条に定める「何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。」の「利益」とは、手数料、報償金、金銭以外の財物等いかなる名称たるかを問わず、また有形無形かも問わない。

D 使用者が、選挙権の行使を労働時間外に実施すべき旨を就業規則に定めており、これに基づいて、労働者が就業時間中に選挙権の行使を請求することを拒否した場合には、労働基準法第7条違反に当たらない。

E 食事の供与(労働者が使用者の定める施設に住み込み1日に2食以上支給を受けるような特殊の場合のものを除く。)は、食事の支給のための代金を徴収すると否とを問わず、①食事の供与のために賃金の減額を伴わないこと、②食事の供与が就業規則、労働協約等に定められ、明確な労働条件の内容となっている場合でないこと、③食事の供与による利益の客観的評価額が、社会通念上、僅少なものと認められるものであること、の3つの条件を満たす限り、原則として、これを賃金として取り扱わず、福利厚生として取り扱う。



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step1 正解は・・・



D
   


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step2 解説

A 〇 (法3条) 本肢のとおりである。したがって、無国籍者又は二重国籍者であることを理由とした労働条件の差別的取扱いも、本条によって禁止される。

B 〇 (法5条、昭23.9.13基発17号) 本肢のとおりである。なお、「精神又は身体の自由を拘束する手段」とは、精神の作用又は身体の行動を何らかの形で妨げられる状態を生じさせる方法をいう。

C 〇 (法6条、昭23.3.2基発381号) 本肢のとおりである。なお、これらの利益は、使用者より利益を得る場合に限らず、労働者又は第三者より利益を得る場合をも含む。

D × (法7条、昭23.10.30基発1575号) 就業規則等において、使用者が公民権の行使を労働時間外に行うべき旨を定めたことにより、労働者が労働時間中に公民権の行使のための時間を請求したのを拒否することは、「法7条違反である」。

E 〇 (法11条、昭30.10.10基発644号) 本肢のとおりである。使用者が労働者に対して支払うものであっても、①任意的、恩恵的に支払うもの(退職金、結婚祝金、死亡弔慰金、災害見舞金等)、②福利厚生的なもの、③実費弁償的なもの(出張旅費・作業衣等)は、賃金とされない。




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step3 コメント

・択一式の労働基準法の問4は、総則からの出題でした。Eについては、正しいという判断が明確には付かなかったかもしれませんが、Dの誤りが比較的、容易にわかるため、正解できた方が多かったように思われます。



明日もがんばりましょう。




2020年10月07日

「ランチタイム・スタディ 2020本試験」の第7問です。

7問目は、択一式の労働基準法です。

正答率85%の問題です。



<問題( 択一式 労基 問6 )>

〔問〕 労働基準法に定める労働時間等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 運転手が2名乗り込んで、1名が往路を全部運転し、もう1名が復路を全部運転することとする場合に、運転しない者が助手席で休息し又は仮眠している時間は労働時間に当たる。

B 労働基準法第32条の3に定めるいわゆるフレックスタイム制を実施する際には、清算期間の長さにかかわらず、同条に掲げる事項を定めた労使協定を行政官庁(所轄労働基準監督署長)に届け出なければならない。

C 労働基準法第36条第3項に定める「労働時間を延長して労働させることができる時間」に関する「限度時間」は、1か月について45時間及び1年について360時間(労働基準法第32条の4第1項第2号の対象期間として3か月を超える期間を定めて同条の規定により労働させる場合にあっては、1か月について42時間及び1年について320時間)とされている。

D 労働基準法第37条は、「使用者が、第33条又は前条第1項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合」における割増賃金の支払について定めているが、労働基準法第33条又は第36条所定の条件を充足していない違法な時間外労働ないしは休日労働に対しても、使用者は同法第37条第1項により割増賃金の支払義務があり、その義務を履行しないときは同法第119条第1号の罰則の適用を免れないとするのが、最高裁判所の判例である。

E 使用者は、労働基準法第39条第7項の規定により労働者に有給休暇を時季を定めることにより与えるに当たっては、あらかじめ、同項の規定により当該有給休暇を与えることを当該労働者に明らかにした上で、その時季について当該労働者の意見を聴かなければならず、これにより聴取した意見を尊重するよう努めなければならない。



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step1 正解は・・・



B
   


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step2 解説

A 〇 (法32条、昭33.10.11基収6286号) 本肢のとおりである。いわゆる手待時間及び待機時間は、労働時間に該当する。

B × (法32条の3第4項) 「清算期間の長さにかかわらず」としている点が誤りである。清算期間が1箇月を超えない場合のフレックスタイム制に係る労使協定は、行政官庁に届け出る必要はない。

C 〇 (法36条4項) 本肢のとおりである。なお、通常予見することのできない業務量の大幅な増加等に伴い臨時的に限度時間を超えて労働させる必要がある場合においては、36協定に特別条項を設けることにより、1箇月について労働時間を延長して労働させ、及び休日において労働させることができる時間(協定した時間を含め100時間未満の範囲内に限る。)並びに1年について労働時間を延長して労働させることができる時間(協定した時間を含め720時間を超えない範囲内に限る。)を定めることができる(法36条5項)。

D 〇 (法37条1項、平11.3.31基発168号、昭35.7.14最高裁第一小法廷小島撚糸事件) 本肢のとおりである。違法な時間外、休日労働についても、使用者は処罰されるとともに割増賃金の支払い義務が生じる。

E 〇 (法39条7項、則24条の6第1項・2項) 本肢のとおりである。なお、労働者の意見を聴いた際に半日単位の年次有給休暇の取得の希望があった場合においては、使用者が年次有給休暇の時季指定を半日単位で行うことは差し支えない。この場合において、半日の年次有給休暇の日数は0.5日として取り扱う。



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step3 コメント

・択一式の労働基準法の問6は、労働時間等に関する問題でした。Bのフレックスタイム制にかかる労使協定の行政官庁への届出は、改正に絡む定番のひっかけ問題ですから、正解できた人が多かったようです。



明日もがんばりましょう。