労基

2017年11月02日

「ランチタイム・スタディ」の第23問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、10月1日の佐藤塾ブログの『「ランチタイム・スタディ2017」開始のお知らせ(ブログの記事のご案内)』をご覧ください。



さて、23問目は、択一式の労働基準法です。

正答率80%の問題です。



<問題( 択一式 労基 問2 )>

〔問〕 労働基準法の適用に関する次の記述のうち、正しいものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。

ア 何ら事業を営むことのない大学生が自身の引っ越しの作業を友人に手伝ってもらい、その者に報酬を支払ったとしても、当該友人は労働基準法第9条に定める労働者に該当しないので、当該友人に労働基準法は適用されない。

イ 法人に雇われ、その役職員の家庭において、その家族の指揮命令の下で家事一般に従事している者については、法人に使用される労働者であり労働基準法が適用される。

ウ 同居の親族は、事業主と居住及び生計を一にするものとされ、その就労の実態にかかわらず労働基準法第9条の労働者に該当することがないので、当該同居の親族に労働基準法が適用されることはない。

エ 株式会社の取締役であっても業務執行権又は代表権を持たない者は、工場長、部長等の職にあって賃金を受ける場合には、その限りにおいて労働基準法第9条に規定する労働者として労働基準法の適用を受ける。

オ 工場が建物修理の為に大工を雇う場合、そのような工事は一般に請負契約によることが多く、また当該工事における労働は工場の事業本来の目的の為のものでもないから、当該大工が労働基準法第9条の労働者に該当することはなく、労働基準法が適用されることはない。

A(アとウ)  B(アとエ)  C(イとエ)
D(イとオ)  E(ウとオ)





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step1 正解は・・・


B
   


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step2 解説

ア 〇 (法9条) 本肢のとおりである。労働基準法9条に定める「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者をいうが、本肢の者は、実態として使用従属関係が認められるとはいえない。

イ ☓ (法9条、平11.3.31基発168号) 法人に雇われ、その役職員の家庭でその家族の指揮命令の下で家事一般に従事している者は、労働基準法の適用が除外される「家事使用人」に該当する。

ウ ☓ (法9条、昭54.4.2基発153号) 同居の親族であっても、常時同居の親族以外の労働者を使用する事業であって、①事業主の指揮命令に従っていることが明確であること、②管理及び就労の実態が他の労働者と同様であること、③賃金も他の労働者と同様に支払われていること、の要件を満たすものは労働者として取り扱われ、労働基準法が適用される。

エ 〇 (法9条、昭23.3.17基発461号) 本肢のとおりである。法人の重役等で業務執行権又は代表権を持たない者が、工場長、部長の職にあって賃金を受ける場合は、その限りにおいて労働基準法9条の労働者である。

オ ☓ (法9条、平11.3.31基発168号) 労働者に該当するか否かは、雇用、請負、委任等の契約の形式にかかわらず、実態として使用従属関係が認められるか否かにより判断される。したがって、使用従属関係下にある大工は労働基準法9条の労働者に該当し、労働基準法が適用される。



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step3 コメント

・択一式の労働基準法の問2は、法9条の労働基準法の適用に関する問題でした。講義でも普通に取り上げる論点でしたから、正解できた方が多く見受けられました。



来週もがんばりましょう。




2017年10月27日

「ランチタイム・スタディ」の第19問です。

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さて、19問目は、択一式の労働基準法です。

正答率82%の問題です。



<問題( 択一式 労基 問3 )>

〔問〕 労働基準法に定める労働契約等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約について、労働契約期間の上限は当該労働者が65歳に達するまでとされている。

B 明示された労働条件と異なるために労働契約を解除し帰郷する労働者について、労働基準法第15条第3項に基づいて使用者が負担しなければならない旅費は労働者本人の分であって、家族の分は含まれない。

C 使用者は、労働者が退職から1年後に、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由について証明書を請求した場合は、これを交付する義務はない。

D 使用者は、労働者が業務上の傷病により治療中であっても、休業しないで就労している場合は、労働基準法第19条による解雇制限を受けない。

E 派遣労働者に対する労働条件の明示は、労働者派遣法における労働基準法の適用に関する特例により派遣先の事業のみを派遣中の労働者を使用する事業とみなして適用することとされている労働時間、休憩、休日等については、派遣先の使用者がその義務を負う。



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step1 正解は・・・



D
   


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step2 解説

A ☓ (法14条1項2号) 満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約については、契約期間の上限は5年とされているが、「65歳に達するまで」という規定はない。

B ☓ (法15条3項、昭22.9.13発基17号) 法15条3項における「必要な旅費」とは、帰郷するまでに通常必要とする一切の費用をいい、交通費、食費、宿泊費や、労働者本人のみならず、労働者により生計を維持されている同居の親族(内縁の妻を含む)の旅費も含まれる。

C ☓ (法22条1項、平11.3.31基発169号) 退職時の証明については、法115条により、請求権の時効は退職時から2年と解されているため、本肢の場合には、使用者は退職時証明書を交付しなければならない。

D 〇 (法19条) 本肢のとおりである。労働者が休業せずに就労している場合には、解雇は制限されない。

E  ☓ (法15条、昭61.6.6基発333号) 本肢の場合、「派遣先」ではなく「派遣元」の使用者が、労働条件の明示義務を負う。派遣元の使用者は、労働者派遣法における労働基準法の適用に関する特例により自己が労働基準法に基づく義務を負わない労働時間、休憩、休日等を含めて、法15条の労働条件の明示義務を負うものとされている。



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step3 コメント

・択一式の労働基準法の問3は、労働契約等に関する問題でした。各選択肢の論点に関しては、確実に把握していた受験生が多かったように思われます。



来週もがんばりましょう。




2017年10月23日

「ランチタイム・スタディ」の第15問です。

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さて、15問目は、選択式の労働基準法です。

正答率88&85%の問題です。

※選択式労基A=88%、B=85%(Aは正答率がBより高いものの同じカテゴリーですので、Bの正答率に合わせここで掲載しています。)


<問題( 選択式 労基 AB )>

最高裁判所は、労働者が長期かつ連続の年次有給休暇の時季指定をした場合に対する、使用者の時季変更権の行使が問題となった事件において、次のように判示した。
「労働者が長期かつ連続の年次有給休暇を取得しようとする場合においては、それが長期のものであればあるほど、使用者において代替勤務者を確保することの困難さが増大するなど A に支障を来す蓋然性が高くなり、使用者の業務計画、他の労働者の休暇予定等との事前の調整を図る必要が生ずるのが通常である。[…(略)…]労働者が、右の調整を経ることなく、その有する年次有給休暇の日数の範囲内で始期と終期を特定して長期かつ連続の年次有給休暇の時季指定をした場合には、これに対する使用者の時季変更権の行使については、[…(略)…]使用者にある程度の B の余地を認めざるを得ない。もとより、使用者の時季変更権の行使に関する右 B は、労働者の年次有給休暇の権利を保障している労働基準法39条の趣旨に沿う、合理的なものでなければならないのであって、右 B が、同条の趣旨に反し、使用者が労働者に休暇を取得させるための状況に応じた配慮を欠くなど不合理であると認められるときは、同条3項〔現5項〕ただし書所定の時季変更権行使の要件を欠くものとして、その行使を違法と判断すべきである。」




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step1 次の選択肢の中から答を選んでください。



Aの選択肢

⑮ 事業の正常な運営
⑱ 繁忙期の人員の配置
⑲ 労働時間の適切な管理
⑳ 労働者の安全配慮義務



Bの選択肢

⑤ 一方的決定
⑨ 合理的変更
⑭ 裁量的判断
⑯ 専権的配分





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step2 正解は・・・


A → ⑮ 事業の正常な運営 (最高裁第三小法廷判決平4.6.23時事通信社事件)

B → ⑭ 裁量的判断 (最高裁第三小法廷判決平4.6.23時事通信社事件)

   

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step3 コメント


・選択式の労働基準法のA及びBは、最高裁判例(時事通信社事件)からの出題でした。平成22年の選択式でも論点とされた判例であるため、多くの受験生が正解できています。近年、労働基準法の選択式は判例からの出題が目立っていますので、今後も対策していく必要があります。



明日もがんばりましょう。



2017年10月20日

「ランチタイム・スタディ」の第14問です。

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さて、14問目は、択一式の労働基準法です。

正答率85%の問題です。



<問題( 択一式 労基 問7 )>

〔問〕 労働基準法に定める年少者及び妊産婦等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 労働基準法第56条第1項は、「使用者は、児童が満15歳に達するまで、これを使用してはならない。」と定めている。

B 使用者は、児童の年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けることを条件として、満13歳以上15歳未満の児童を使用することができる。

C 労働基準法第56条第2項の規定によって使用する児童の法定労働時間は、修学時間を通算して1週間について40時間、及び修学時間を通算して1日について7時間とされている。

D 使用者は、すべての妊産婦について、時間外労働、休日労働又は深夜業をさせてはならない。

E 使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならないが、請求にあたっては医師の診断書が必要とされている。



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step1 正解は・・・



C


   

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step2 解説

A ☓ (法56条1項)使用者は、児童が「満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまで」、これを使用してはならない。

B ☓ (法56条2項、法57条2項)使用者は、別表第1第1号から第5号までに掲げる事業以外の事業に係る職業(非工業的業種及び農林水産業に係る業務)で、児童の健康及び福祉に有害でなく、かつ、その労働が軽易なものについては、行政官庁の許可を受けて、満13歳以上の児童をその者の修学時間外に使用することができるものとされている。したがって、戸籍証明書を事業場に備え付けることが条件とされているわけではない。

C 〇 (法60条)本肢のとおりである。満15歳年度末までにある児童についての法定労働時間は、①1週間について、修学時間を通算して40時間、②1日について、修学時間を通算して7時間とされている。

D ☓ (法66条)「すべての妊産婦」としている点が誤りである。使用者は、妊産婦が「請求した場合」においては、時間外労働、休日労働又は深夜業をさせてはならないものとされている。また、時間外労働及び休日労働の禁止規定は、法41条該当者(労働時間等の適用除外者)たる妊産婦には適用されない。

E ☓ (法68条、昭63.3.14基発150号)生理休暇の請求に当たり、手続きを複雑にすると制度の趣旨が抹殺されることになるから、原則として特別の証明がなくても女性労働者の請求があった場合には、これを与えることにし、特に証明を求める必要が認められる場合であっても、その趣旨に鑑み、医師の診断書のような厳格な証明を求めることなく、一応事実を推断せしめるに足れば十分であるから、例えば同僚の証明程度の簡単な証明によらしめるようにするものとされている。



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step3 コメント

・択一式の労働基準法の問7は、問題文がどれも短く、比較的正誤判断がすぐにつくものでした。正解肢のCに関しては条文どおりの基本事項でしたので、容易に判断できたものと思われます。



来週もがんばりましょう。



2017年10月11日

「ランチタイム・スタディ」の第7問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、10月1日の佐藤塾ブログの『「ランチタイム・スタディ2017」開始のお知らせ(ブログの記事のご案内)』をご覧ください。



さて、7問目は、選択式の労働基準法です。

正答率91%の問題です。



<問題( 選択式 労基 C )>

産前産後の就業について定める労働基準法第65条にいう「出産」については、その範囲を妊娠 C 以上(1か月は28日として計算する。)の分娩とし、生産のみならず死産も含むものとされている。




step1 選択肢を見ない状態で、答を紙に書いてみてください。
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step2 次の選択肢の中から答を選んでください。


① 4か月  ② 5か月 
③ 6か月  ④ 7か月



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step3 正解は・・・


C → ① 4か月(昭23.12.23基発1885号)

   

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step4 コメント


・選択式の労働基準法のCは、基本条文からの出題でしたから、多くの方が正解できていた問題です。



明日もがんばりましょう。