労災

2018年10月11日

「ランチタイム・スタディ」の第8問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、9月28日の佐藤塾ブログの『「ランチタイム・スタディ2018本試験」開始のお知らせ(ブログの記事のご案内)をご覧ください。



さて、8問目は、択一式の労災保険法です。

正答率81%の問題です。



<問題( 択一式 労災 問1 )>

〔問〕 厚生労働省労働基準局長通知(「心理的負荷による精神障害の認定基準について」平成23年12月26日付け基発1226第1号。以下「認定基準」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、本問において「対象疾病」とは、「認定基準で対象とする疾病」のことである。

A 認定基準においては、次の①、②、③のいずれの要件も満たす対象疾病は、労働基準法施行規則別表第1の2第9号に規定する精神及び行動の障害又はこれに付随する疾病に該当する業務上の疾病として取り扱うこととされている。
① 対象疾病を発病していること。
② 対象疾病の発病前おおむね6か月の間に、業務による強い心理的負荷が認められること。
③ 業務以外の心理的負荷及び個体側要因により対象疾病を発病したとは認められないこと。

B 認定基準において、業務による強い心理的負荷とは、精神障害を発病した労働者がその出来事及び出来事後の状況が持続する程度を主観的にどう受け止めたかという観点から評価されるものであるとされている。

C 認定基準においては、業務による心理的負荷の強度の判断に当たっては、精神障害発病前おおむね6か月の間に、対象疾病の発病に関与したと考えられる業務によるどのような出来事があり、また、その後の状況がどのようなものであったのかを具体的に把握し、それらによる心理的負荷の強度はどの程度であるかについて、「業務による心理的負荷評価表」を指標として「強」、「弱」の二段階に区分することとされている。

D 認定基準においては、「極度の長時間労働は、心身の極度の疲弊、消耗を来し、うつ病等の原因となることから、発病日から起算した直前の1か月間におおむね120時間を超える時間外労働を行った場合等には、当該極度の長時間労働に従事したことのみで心理的負荷の総合評価を「強」とする。」とされている。

E 認定基準においては、「いじめやセクシュアルハラスメントのように、出来事が繰り返されるものについては、発病の6か月よりも前にそれが開始されている場合でも、発病前6か月以内の行為のみを評価の対象とする。」とされている。




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step1 正解は・・・



A
   


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step2 解説

A 〇 (H23.12.26基発1226第1号) 本肢のとおりである。

B ☓ (H23.12.26基発1226第1号) 「主観的にどう受け止めたか」ではなく、「同種の労働者が一般的にどう受け止めるか」という観点から評価されるものであるとされている。なお、「同種の労働者」とは職種、職場における立場や職責、年齢、経験等が類似する者をいう。

C ☓ (H23.12.26基発1226第1号) 業務による心理的負荷の強度の判断に当たっては、「業務による心理的負荷評価表」を指標として「強」、「中」、「弱」の三段階に区分することとされている。

D ☓ (H23.12.26基発1226第1号) 心理的負荷の総合評価を「強」とする「極度の長時間労働」とは、発病直前の1か月におおむね「160時間」を超えるような時間外労働を行った場合をいう。

E ☓ (H23.12.26基発1226第1号) いじめやセクシュアルハラスメントのように、出来事が繰り返されるものについては、発病の6か月よりも前にそれが開始されている場合でも、発病前6か月以内の期間にも継続しているときは、「開始時からのすべての行為」を評価の対象とする。


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step3 コメント

・択一式の労災保険法の問1は、「心理的負荷による精神障害の認定基準について」からの出題でした。難易度が高い箇所ではありますが、各肢の正誤が比較的判断しやすい内容であったこともあり正答率が高くなりました。



明日もがんばりましょう。




2018年10月09日

「ランチタイム・スタディ」の第6問です。

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さて、6問目は、択一式の労災保険法です。

正答率82%の問題です。



<問題( 択一式 労災 問3 )>

〔問〕 労災保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 市町村長(特別区の区長を含むものとし、地方自治法第252条の19第1項の指定都市においては、区長又は総合区長とする。)は、行政庁又は保険給付を受けようとする者に対して、当該市(特別区を含む。)町村の条例で定めるところにより、保険給付を受けようとする者又は遺族の戸籍に関し、無料で証明を行うことができる。

B 行政庁は、厚生労働省令で定めるところにより、保険関係が成立している事業に使用される労働者(労災保険法第34条第1項第1号、第35条第1項第3号又は第36条第1項第1号の規定により当該事業に使用される労働者とみなされる者を含む。)又は保険給付を受け、若しくは受けようとする者に対して、労災保険法の施行に関し必要な報告、届出、文書その他の物件の提出又は出頭を命ずることができる。

C 行政庁は、厚生労働省令で定めるところにより、労働者派遣法第44条第1項に規定する派遣先の事業主に対して、労災保険法の施行に関し必要な報告、文書の提出又は出頭を命ずることができる。

D 行政庁は、労災保険法の施行に必要な限度において、当該職員に、適用事業の事業場に立ち入り、関係者に質問させ、又は帳簿書類その他の物件を検査させることができ、立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

E 行政庁は、保険給付を受け、又は受けようとする者(遺族補償年金又は遺族年金の額の算定の基礎となる者を含む。)の診療を担当した医師その他の者に対して、その行った診療に関する事項について、報告を命ずることはできない。



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step1 正解は・・・



E
   


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step2 解説

A 〇 (法45条) 本肢のとおりである。

B 〇 (法47条) 本肢のとおりである。

C 〇 (法46条) 本肢のとおりである。行政庁は、厚生労働省令で定めるところにより、労働者を使用する者、労働保険事務組合、一人親方等の団体、労働者派遣法に規定する派遣先の事業主又は船員職業安定法に規定する船員派遣の役務の提供を受ける者に対して、この法律の施行に関し必要な報告、文書の提出又は出頭を命ずることができる。

D 〇 (法48条1項・2項) 本肢のとおりである。

E ☓ (法49条) 本肢の場合には、行政庁は、「報告を命ずることができる」。なお、行政庁は、その行った診療に関する事項について、診療録、帳簿書類その他の物件の提示を命じ、又は当該職員に、これらの物件を検査させることもできる。


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step3 コメント

・択一式の労災保険法の問3は、雑則からの問題でしたが、基本論点でしたので正答率は高くなりました。



明日もがんばりましょう。




2018年10月01日

「ランチタイム・スタディ」の第1問です。

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さて、1問目は、選択式の労働者災害補償保険法です。

正答率94%の問題です。



<問題( 選択式 労災 E )>

通勤災害に関する保険給付は、一人親方等及び特定作業従事者の特別加入者のうち、住居と就業の場所との間の往復の状況等を考慮して厚生労働省令で定める者には支給されない。
 E はその一例に該当する。




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step1 次の選択肢の中から答を選んでください。

① 医薬品の配置販売の事業を行う個人事業者 
② 介護作業従事者
③ 個人タクシー事業者 
④ 船員法第1条に規定する船員




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step2 正解は・・・



③ 個人タクシー事業者 (則46条の17第1号)


   

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step3 コメント


・労働者災害補償保険法の選択式Eは、特別加入に関する問題でした。基本的な内容でしたので正答率が高くなりました。




明日もがんばりましょう。



2018年02月02日

「ランチタイム・スタディ」の第83問です。

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さて、83問目は、択一式の労働保険徴収法です。

正答率38%の問題で、難問です。

※難問とは、合格者でも正答率が50%を割ってしまっている問題を指します。
※正答率が4割を切りました。



<問題( 択一式 徴収 災問9)>

〔問〕 社会復帰促進等事業に関する次の講述のうち、正しいものはいくつあるか。

ア 社会復帰促進等事業は、業務災害を被った労働者に関する事業であり、通勤災害を被った労働者は対象とされていない。

イ 政府は、社会復帰促進等事業のうち、事業場における災害の予防に係る事項並びに労働者の健康の保持増進に係る事項及び職業性疾病の病因、診断、予防その他の職業性疾病に係る事項に関する総合的な調査及び研究を、独立行政法人労働者健康安全機構に行わせる。

ウ アフターケアは、対象傷病にり患した者に対して、症状固定後においても後遺症状が動揺する場合があること、後遺障害に付随する疾病を発症させるおそれがあることから、必要に応じて予防その他の保健上の措置として診察、保健指導、検査などを実施するものである。

エ アフターケアの対象傷病は、厚生労働省令によってせき髄損傷等20の傷病が定められている。

オ アフターケアを受けるためには、健康管理手帳が必要であり、新規にこの手帳の交付を受けるには、事業場の所在地を管轄する都道府県労働局長に「健康管理手帳交付申請書」を提出することとされている。

A 一つ
B 二つ
C 三つ
D 四つ
E 五つ



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step1 正解は・・・


C


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step2 解説

ア ☓ (法29条1項) 通勤災害を被った労働者も社会復帰促進等事業の対象となる。

イ 〇 (法29条3項、独立行政法人労働者健康安全機構法12条1項3号、同法3条) 本肢のとおりである。なお、独立行政法人労働者健康安全機構は、労災病院の設置及び運営、化学物質の有害性の調査、未払賃金の立替払事業等も行うこととされている。

ウ 〇 (法29条、平28.3.30基発0330第5号) 本肢のとおりである。アフターケアは、業務災害又は通勤災害により、せき髄損傷等の傷病にり患した者にあっては、症状固定後においても後遺症状に動揺をきたす場合が見られること、後遺障害に付随する疾病を発症させるおそれがあることにかんがみ、必要に応じて予防その他の保健上の措置を講じ、当該労働者の労働能力を維持し、円滑な社会生活を営ませることを目的としている。

エ ☓ (法29条、平28.3.30基発0330第5号) 「厚生労働省令によって」という点が誤り。アフターケアの対象傷病は、①せき髄損傷、②頭頸部外傷症候群等、③尿路系障害、④慢性肝炎、⑤白内障等の眼疾患、⑥振動障害、⑦大腿骨頸部骨折及び股関節脱臼・脱臼骨折、⑧人工関節・人工骨頭置換、⑨慢性化膿性骨髄炎、⑩虚血性心疾患等、⑪尿路系腫瘍、⑫脳の器質性障害、⑬外傷による末梢神経損傷、⑭熱傷、⑮サリン中毒、⑯精神障害、⑰循環器障害、⑱呼吸機能障害、⑲消化器障害、⑳炭鉱災害による一酸化炭素中毒の20の傷病が、「実施要領」によって定められている。

オ 〇 (法29条、平28.3.30基発0330第5号) 本肢のとおりである。なお、健康管理手帳の有効期間は、傷病別実施要綱に定めるところによる。



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step3 コメント

・択一式の労働者災害補償保険法の問3は、社会復帰促進等事業に関する個数問題でした。個数問題である上に、エが超難問であり、この1肢の正誤判断は通常、できませんので、この問題に関しては、正解できなくても仕方ないと思われます。



来週もがんばりましょう。




2018年02月01日

「ランチタイム・スタディ」の第82問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、10月1日の佐藤塾ブログの『「ランチタイム・スタディ2017」開始のお知らせ(ブログの記事のご案内)』をご覧ください。


さて、82問目は、択一式の労働保険徴収法です。

正答率42%の問題で、難問です。

※難問とは、合格者でも正答率が50%を割ってしまっている問題を指します。



<問題( 択一式 徴収 災問9)>

〔問〕 労働保険の保険関係の成立及び消滅に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 労働保険の保険関係が成立している事業の事業主は、当該事業を廃止したときは、当該事業に係る保険関係廃止届を所轄労働基準監督署長文は所轄公共職業安定所長に提出しなければならず、この保険関係廃止届が受理された日の翌日に、当該事業に係る労働保険の保険関係が消滅する。

B 労災保険の適用事業が、使用労働者数の減少により、労災保険暫定任意適用事業に該当するに至ったときは、その翌日に、その事業につき所轄都道府県労働局長による任意加入の認可があったものとみなされる。

C 労災保険暫定任意適用事業の事業主は、その事業に使用される労働者の過半数が希望するときは、労災保険の任意加入の申請をしなければならず、この申請をしないときは、6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処せられる。

D 労働保険の保険関係が成立している事業の法人事業主は、その代表取締役に異動があった場合には、その氏名について変更届を所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長に提出しなければならない。

E 労働保険の保険関係が成立している暫定任意適用事業の事業主は、その保険関係の消滅の申請を行うことができるが、労災保険暫定任意適用事業と雇用保険暫定任意適用事業で、その申請要件に違いはない。



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step1 正解は・・・


B


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step2 解説

A ☓ (法5条、法19条1項・2項) 保険関係が消滅した場合に、保険関係廃止届を提出しなければならないという規定はない。ただし、労働保険料の確定精算の手続きが必要となるため、保険関係が消滅した日から50日以内に確定保険料を申告・納付しなければならないものとされている(法19条1項)。

B 〇 (整備法5条3項) 本肢のとおりである。労災保険の強制適用事業が、事業内容の変更、使用労働者数の減少、経営組織の変更等により暫定任意適用事業に該当するに至ったときは、その翌日に、自動的に、労災保険の任意加入に係る厚生労働大臣(所轄都道府県労働局長に権限委任)の認可があったものとみなされ、保険関係は引き続き成立する。

C ☓ (整備法5条2項) 労災保険暫定任意適用事業の事業主は、その事業に使用される労働者の過半数が希望するときは、任意加入の申請をしなければならないが、この申請をしないことに対する罰則の規定は設けられていない。なお、労働者の2分の1以上が雇用保険への加入を希望したにもかかわらず、事業主が任意加入の申請をしない場合には、6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処せられる(法附則7条1項)。

D ☓ (法4条の2第2項、則5条) 事業主の氏名等に変更があった場合には、名称、所在地等変更届を提出しなければならないが、「事業主」とは、法人にあっては法人自体を指すため、代表取締役に異動があったとしても、名称、所在地等変更届を提出する必要はない。

E ☓ (整備法8条1項・2項、法附則4条1項・2項) 保険関係消滅の申請要件には、労災保険暫定任意適用事業については、①その事業に使用される労働者の過半数の同意を得ること、②労災保険に係る保険関係が成立した後1年を経過していること、③特別保険料を徴収される期間を経過していることが必要とされ、雇用保険暫定任意適用事業においては、その事業に使用される労働者の4分の3以上の同意を得ることが必要とされるなど、違いがある。



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step3 コメント

・択一式の労働保険徴収法の労災問9は、労働保険の保険関係の成立及び消滅に関する問題でした。正解肢であるBは容易にわかるはずの肢でしたが、C及びDの難易度が高かったためか、C又はDを解答する人が多く、解答ではない肢に惑わされた感があります。このように、1肢だけの正誤判断ならできても、A~Eにまとまると他の肢の難易度に引っ張られて難しく感じてしまう傾向があります。全部の肢の正誤が完全にわからなくても、正解肢の正誤さえわかれば正解できますので、落ち着いて解くように心がけたいものです。



明日もがんばりましょう。