白書・統計数値情報

2018年03月05日

社労士試験に合格するためには、白書・統計数値の問題を避けて通る訳にはいきません。

白書・統計数値の問題は択一式・選択式のどちらにも出題され、出題頻度が増してきていることや、合否に直接、影響を与える問題であったりすることが多いことからも、近年、ますます重要性が増してきています。
(これは、単に手続きができる社労士ではなく、広い視野で厚生労働行政に関心を持って業務にまい進できる社労士を求めているからだと思われます。)

白書・統計数値については、本試験の直前期に一気に学習をする方が多いと思いますが、やることが多い時期に苦手な白書を押さえること(時間と労力)に抵抗がある方もいるのではないでしょうか。

そうはいっても、日ごろから厚生労働行政を確認していくことも難しく、また、新聞やテレビ等で報道されるニュースを目にしても、大事なこと(試験に出題される内容)かどうかもわからず、聞き流してしまう・・・そんなところでしょう。

また、過去問題集を使って押さえていこう(問題を解いて覚える)と思っても、掲載されているのは出題当時の内容ですから、今年に当てはまっているかどうかの判断がつきません。
下手に今年とは違う数値を覚えるのはよくないと思えば、むしろ過去問題集の白書・統計数値の部分はやらない方がよいと考えるのが普通です。

そこで日ごろから接していくことで苦手意識をなくし、一気に覚えなければならないリスクを軽減するために、今回、ランチタイム・スタディで白書・統計数値を取り上げることにしました。

過去問で取り上げている白書・統計数値の各問題について、適宜、問題の調整を行い、出題当時の問題文を今でも使えるものはそのまま取り上げ、数字等の内容を変更すべきところは変更し、新たに出題されそうな労働経済白書等の文章を加えるなりして、2択~5択で出題していきます。

その後、その箇所をまとめた押さえるべきポイントを別の日に掲載していきます。

なお、ランチタイム・スタディは、お昼休みを使って無理なく気軽に学習できるよう、平日の11時半にアップする予定です。
(ただし、過去問を焼き直すのにかなり時間を要する場合があり、アップ時間が遅くなってしまうことも考えられますのでご了承ください。)
土日と祝日はお休みです。

まずは、始めてみてください。
それでは、明日(3月6日(火))からスタートしますので、お楽しみに!



2017年08月22日

最終確認で白書・統計数値に時間を割く人は多いと思います。
白書対策は、直前期に集中して行う方が効率がいいこともありますし、何より不安である分野でしょうから、少しでも見ておきたいという気持ちになるはずです。

白書・統計数値対策として、全部を片っ端から暗記していくことはまず不可能ですから、どこを拾い上げていけばいいかというと、次の手順で考えてください。


step1 数字を押さえる

例1)女性の賃金は過去最高となっており、男女間賃金格差(男性=100)は過去最小の「73.0」となっている。
→この場合、「7割強」または「4分の3程度」と押さえておきましょう。

特に大台に乗った数字は狙われやすい傾向にあります。

例2)労働力人口比率は、2016年平均で「60.0%」となった。
→前年は59.6%でしたから、大台に乗ったといえます。

数字を暗記するのではなく、数字の意味を押さえておきましょう。

例3)平成27(2015)年10月1日現在の我が国の高齢化率(総人口に占める65歳以上の高齢者人口の割合)は「26.7%」と、過去最高となった。
→この場合、26.7%という数字を暗記するのではなく、「4人に1人以上が高齢者(65歳以上)」とだけ覚えておけば正誤の判断が付きます。仮に、この数字を違う数値にして誤りとするような場合には、「25%未満」で誤りとするか、「30%以上」で誤りとするかになりますので、たとえば、「27.7%」で誤りのようなことはまずありません。

例4)企業調査において、終業時刻から次の始業時刻までの間隔(インターバル)の時間を一定以上確保する「勤務間インターバル制度」の導入状況を尋ねたところ、「導入している」は「2.2%」、「導入していない」は94.9%であった。
→たとえば、勤務間インターバルを「12時間」と設定していた会社で、ある社員がどうしても仕上げないといけない急ぎの仕事があって、残業を22時までしたとします。そうすると、次の日は、12時間後の朝10時の出社でいいはずですが、たいていの場合、次の日も当然、朝早く出社して仕事をすべきと考えますから、経営者側からすれば、通常、勤務間インターバルという制度を歓迎することはあまりありません。したがって、2.2%という低い数字になっていると押さえておきましょう。

ただし、次のようなものは暗記しておいてください。

例5)完全失業率(労働力人口に占める完全失業者の割合)は、2016年平均で「3.1%」となった。
平成28年平均の有効求人倍率は「1.36倍」となった。   等


step2 増加しているのか、減少しているのか?

例6)就業者に占める雇用者の割合は「89.0%」となり、0.5ポイントの「上昇」となった。
→この場合、「89.0%」と「上昇」の両方を押さえておく必要があります。なお、「0.5ポイント」は必要ありません。

それでは、増減を押さえておかないとならないのは、どういうケースなのでしょうか。
それは、2つあります。
①5年(目安)以上、ずっと増加または減少している場合
②5年(目安)以上、ずっと増加していたものが減少になった場合(当然、逆もあります。)

したがって、年によって、増えたり減ったりしているケースは、増減を押さえる必要はありません。


step3 順番を押さえておく

「〇〇が最も多く、次いで□□、△△の順になっている。」に類する文章の場合、順番を入れ変えてくるケースが多いです。

例7)変形労働時間制を採用している企業割合60.5%となっている。変形労働時間制の採用企業を種類別(複数回答)にみると、「1年単位の変形労働時間制」が34.7%、「1か月単位の変形労働時間制」が23.9%、「フレックスタイム制」が4.6%となっている。
→ここでは、企業割合の60.5%と、種類別の順番の両方が重要です。

例8)正社員以外の労働者がいる事業所について、正社員以外の労働者の活用理由(複数回答)を就業形態別にみると、契約社員では「専門的業務に対応するため」が、派遣労働者では「即戦力・能力のある人材を確保するため」が、パートタイム労働者では「賃金の節約のため」が最も高い割合となっている。
→これは、順番ではありませんが、活用理由を変えて聞いてくることが考えられます。


step4 企業規模や職業、性別・年齢による違いはみられるかどうか

例9)変形労働時間制を採用している1,000人以上規模企業に関してみると、「1か月単位の変形労働時間制」を採用している企業が最も多く、次いで「1年単位の変形労働時間制」、「フレックスタイム制」の順になっている。
→例7と比べてください。

例10)退職給付(一時金・年金)制度がある企業数割合は、75.5%で、企業規模別にみると、規模が大きいほど退職給付(一時金・年金)制度がある企業数割合が高くなっている。

例11)平成27年1年間に企業が付与した年次有給休暇日数(繰越日数は除く。)は、労働者1人平均18.4日、そのうち労働者が取得した日数は8.8日で、取得率48.7%であり、50%には達していないが、これを性別でみた場合、女性は54.1%と50%を上回っている


step5 喫緊の課題である長時間労働の是正に関する事項は特に重要

例12)将来的に過労死等をゼロにすることを目指し、平成32年までに週労働時間60時間以上の雇用者の割合5%以下年次有給休暇取得率70%以上、平成29年までにメンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合80%以上とする目標を早期に達成することを目指すこととしている。

→長時間労働の是正に対する政府目標が掲げられているということは、この目標の数字自体と実際の数字の両方を押さえておく必要があります。
(現行)
・週労働時間60時間以上の雇用者の割合 : 7.8%(6年連続の低下)
・年次有給休暇取得率 : 48.7%
メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合 : 59.7%

なお、例4に挙げた勤務間インターバルも、長時間労働の是正に関するためのものであり、重要用語ととらえておきましょう。


時間がなくて全部は確認できないという方は、step1だけで構いませんので押さえておきましょう。
step1だけで全体の半分位は網羅できますので、完璧にわからなくても、少なくとも5択から3択・2択に絞り込むことが可能となります。

やっかいなところですが、暗記だけが得意な人よりも、情勢がわかって厚生労働行政の各種問題に対処できる社労士を求めていることからすれば、白書・統計数値の問題は重要な位置づけです。

目をそらさず、最低限のところは押さえておくようにしてください。



2017年08月05日

「トヨタ、裁量労働拡大 」というニュースがありました。
産経ニュース時事通信社NHK

ところが、これは「裁量労働ではなく、固定残業代」(弁護士ドットコムNEWS)との指摘もあります。
確かに、裁量労働というより固定残業代(定額残業代)のようにも思えます。


いずれにせよ、裁量労働といえば、本試験対策としては、次のことを押さえておきましょう。

みなし労働時間制を採用している企業割合は11.7%
となっており、これを種類別(複数回答)にみると、
事業場外労働のみなし労働時間制」が10.0%
専門業務型裁量労働制」が2.1%
企画業務型裁量労働制」が0.9%
となっている。

おおまかな採用割合と順番は押さえておく必要があります。



2017年07月30日

<働く女性>入社直後の「育休」で注意すべきことは」(毎日新聞)という記事がありました。特定社会保険労務士が記事を書いています。

ここでは、「育児休業取得率」をまとめておきます。

・育児休業取得率は女性81.5%男性2.65%で、前回調査(平成26年度)に比べ女性は5.1ポイント低下し、男性は0.35ポイント上昇した。

・有期契約労働者の育児休業取得率は女性73.4%男性4.05%である。

有期契約労働者の育児休業取得率は、全体の育児休業取得率と比べ、女性は下がり、男性は上がっていると押さえておきましょう。契約期間が定まっているため、女性は取りにくく、男性は逆に取りやすい傾向があると考えればいいかもしれません。



2017年07月17日

【注意事項】 
ONEコイン模試を自宅受験される方で、これから解く方は、解き終えてからこのブログをお読みください。






ONEコイン模試を受験された方の声を拾ってみると、選択式の労一に関しては、5問すべてを得点できている方から1つも埋まらなかった方まで、万遍ない得点分布となっているようです。
現時点でのおおまかな得点分布ですが、0点が10%、1点が15%、2点が25%、3点が25%、4点が15%、5点が10%のような緩やかな左右対称です。
(今後は、左(得点が低い方)のウェイトがもう少し高くなると思われますが・・)



3点以上の得点が取れている方は、
①白書・統計数値の学習がはかどっている方
②各種統計数値の数字には勘が働く方
のいずれか、または両方だと思われます。

逆に、2点以下の方は、まだ、白書・統計数値の内容自体を消化しきれていない方だと思います。

この問題が今回、できなくても、ここで覚えてしまえばいいわけですから、解説冊子で確認をしたうえで、白書テキストに当たってみてください。
白書のインプット講義を時間等の制約で受けることができない方の場合には、択一式の問題を含めて、模試の解説冊子をお読みいただき、その箇所だけは、本試験で出題された場合、正誤判断が付くようにしておいてください。

白書がまだ手つかずの場合は、白書のような数字は直前に覚えればいいので、焦る必要はありません。



数字の押さえ方ですが、たとえば、Bの問題の年次有給休暇の取得率が、「48.7%」というところでは、数字そのものを暗記する必要はありません。
50%弱であることさえ、わかればいいのです。

もし、本試験で同じ形で出題されたとしても、選択肢が

【①46.7%、②47.7%、③48.7%、④49.7%】

などということは、絶対になく、せいぜい、

【①42.7%、②48.7%、③53.7%、④60.7%】

あるいは、もっと幅を広げてきて、

【①28.7%、②48.7%、③68.7%、④88.7%】

となりますから、「50%に届いていない」ということだけ、押さえておけば、正確な数値がわからなくても、正解できます。


そして、もう1歩進んで、50%に達しているのは、「女性」と「1,000人以上規模企業」、さらには、過労死等の防止のための対策に関する大綱では、「平成32 年」(←東京オリンピックの年)までに年次有給休暇取得率を「70%」以上にするのが目標であることを、ついでに押さえてしまいましょう。

同じように、Dの高齢化率の問題では、「およそ4人に1人が65歳以上」ということさえわかっていれば、26.7%は容易に解答できます。

この手の問題は、仮に択一式で出題されたとしても、数字を変えてきて☓とする可能性が高いので、大まかな数字さえ押さえておけば大丈夫です。



それから、今回の労一のように、選択肢が数字だけの場合の対処法をお伝えします。
大半の方が数字だけの選択肢を目にした途端、多かれ少なかれ不安な気持ちになると思います。

全部が数字ですからグループ分けできないということになりますが、たとえば、Cの問題では、雇用者が5,729万人という数字が提示されていますから、労働力人口である約6,600万人位を分母としたとしても、5,729万人÷6,600万人=86.8%となります。実際の就業者は、労働力人口よりも少なくなりますから9割弱という推察が付きます。

したがって、選択肢としては、⑯81.5、⑰89.0、⑱94.0程度には絞られてくるはずです。
(計算できれば、割合がわかっていなくても正解である「⑰89.0」にたどりつけます。ただし、分母となる就業者数のおおまかな数値が読めないと絞りきれません。)



このような問題に接した場合には、Aから順に解こうとせず、自分にとって、一番解きやすい問題から入っていくのが得策です。
それと同時に、「数字だけの選択肢の場合、救済がかかることは間違いない」ため、3問というラインを2問に下げて、「どんなことがあっても2問を死守」するために、A~Eの中で、どれが一番組しやすいかどうかを考えて、やりやすいところから攻めるのがセオリーです。

そして、この手の問題の場合、あまりに近い数値が解答となるような問題は出題されず、5問とも、ある程度、数値が離れるはずですので、A~Eの縄張りが構成されるはずです。
正確な数値を覚えているかを問われていないため。)

[A] 男女間賃金格差=60~80%台程度ではないか ⑬ 60.0 ⑭ 65.8 ⑮ 73.0 ⑯ 81.5 ⑰ 89.0  ←知らなくてもこの範囲の推察は可

[B] 年次有給休暇取得率=50%程度ではないか ⑩ 40.0 ⑪ 48.7 ⑫ 55.8 ←あまり多くの年休取得はできていないと予測できる

[C] 就業者に占める雇用者の割合=80%~90%程度ではないか ⑮ 73.0 ⑯ 81.5 ⑰ 89.0 ⑱ 94.0 ←知らなくてもこの範囲の推察は可

[D] 高齢化率=20%~30%台程度ではないか ⑥ 21.7 ⑦ 26.7 ⑧ 31.7 ←知らなくてもこの範囲の推察は可

[E] 単一労働組合の推定組織率=20%を割っている ④ 12.5 ⑤ 17.3 ⑥ 21.7  ←ここは知らないと難しいかもしれません。ただ、その際に、他の問題(A~D)がある程度、わかれば、他の問題(A~D)の縄張りの範囲外にあるのではと考えることができればいいかもしれません。


とにかく、本試験で数字だけの選択肢が出題された場合でも、投げやりにならず、解答を絞り込んでいき、その中で解答を探り当てる努力をしてみてください。


数字だけの選択肢でくる場合の別な例としては、健康保険法の高額療養費の計算問題が代表格となります。
この場合も、絞り込みができるはずです。

がんばってください。