2016年11月03日
厚生労働省より、被保護者調査(平成28年8月分概数)が11月2日、発表されました。
この調査は毎月発表されるもので、単月のことを確認する必要はないのですが、生活保護受給世帯が過去最多となり、高齢者の単身世帯が増加しているなど、動きに特徴が見られることから、報道各社一斉にニュースで取り上げていますので掲載しておきます。
・「生活保護の受給世帯、過去最多 今年8月、4カ月連続増」 (朝日新聞DIGITAL)
・「生活保護受給世帯、過去最多を更新~厚労省」(日テレNEWS24)
・「生活保護世帯が過去最多に」(マイナビニュース)
・「16年8月の生活保護は163万6636世帯で過去最多を更新」(不景気.com)
・「生活保護世帯が最多更新、高齢者の単身世帯増加」(TBS系(JNN))
・「生活保護の受給世帯数が過去最多に!高齢単身世帯が増加、4カ月連続の更新!」(情報速報ドットコム)
・「生活保護世帯 過去最多 雇用情勢かげりの影響か」(NHK NEWS WEB)
試験対策としての生活保護のポイントについて、まとめておきます。
<1> 被保護世帯数・被保護実人員数
・生活保護を受けた世帯(被保護世帯)は、約163万6000世帯 ←増加傾向
・生活保護を受けた人(被保護実人員)は、約214万6000人 ←減少傾向
→保護率(人口100人当たり)約1.7%
※被保護世帯と被保護実人員の増減傾向の食い違いは、1人暮らしの高齢者世帯が多くなっていることが要因と考えられます。
<2> 被保護世帯類型別の内訳
・1番多い=「高齢者世帯」・・・全体の半数を超える(51.3%)
うち、90%以上を1人暮らしの世帯が占めている(90.6%)
・2番目に多い=「傷病者・障害者世帯計」(26.4%)
・3番目に多い=「その他の世帯」(16.2%)
・4番目に多い=「母子世帯」(6.1%)
※「その他の世帯」とは、高齢者、母子、傷病者、障害者以外の世帯を指す。
<3> 扶助の種類別扶助人員
①扶助の種類別に扶助人員の多いもの
・1番多い =「生活扶助」で、約190万人
・2番目に多い=「住宅扶助」で、約180万人
・3番目に多い=「医療扶助」で、約175万人
・4番目以降 =「介護扶助」「教育扶助」「その他の扶助」と続く
※「その他の扶助」は、「出産扶助」「生業扶助」「葬祭扶助」の合計。
※人数は統計を取る月により、増減していますので概数としてとらえてください。
②生活保護費の内訳としては、「医療扶助」が生活保護費の約半分を占めている
③生活保護には、扶助の種類が全部で8種類ある。ただし、8種種類以外に、その他必要に応じて支給される「一時扶助」もある。
いかがでしたでしょうか。
次回は、過去問を取り上げます。
