2016年10月28日
「平成26年度 国民医療費の概況」の第3回です。
「平成26年度 国民医療費の概況」 1~4は、次のような構成としています。
・1:内容 → 「平成26年度 国民医療費の概況」の内容を抜粋
・2:過去問 → 「国民医療費の概況」の過去問の確認
・3:択一式練習問題 → 「平成26年度 国民医療費の概況」の「1.内容」と「2.過去問」を踏まえた択一式の練習問題
・4:選択式練習問題&まとめ → 「平成26年度 国民医療費の概況」の「1.内容」と「2.過去問」を踏まえた選択式の練習問題とまとめの図を掲載
第1回、第2回をご覧になっていない方は、[ 1 内容 ]、[ 2 過去問 ]を先にお読みいただくと効果的です。
それでは、練習問題をやってみましょう。
[択一式練習問題] 次の記述のうち、正しいものはどれか。
A 平成26年度の国民医療費は約40兆円であるが、それを制度区分別にみると、後期高齢者医療給付分が最も多く、次いで、医療保険等給付分、公費負担医療給付分、患者等負担分となる。
B 平成26年度の国民医療費は約40兆円であるが、それを財源別にみると、公費が約6割、保険料が約3割、その他患者負担等が約1割である。
C 平成26年度の国民医療費を診療種類別にみると、医科診療医療費が約9割と最も多いが、その内訳としては、入院医療費が大半を占め、入院外医療費は1割程度である。
D 平成26年度の国民医療費は約40兆円であるが、それを年齢階級別にみると、65 歳以上が約6割を占めている。
E 平成26年度の人口一人当たりの国民医療費は約40万円であるが、65歳以上では100万円を超えている。
<正解は・・>
D
<択一式練習問題の解説>
A ☓ 平成26年度の国民医療費は約40兆円であるが、それを制度区分別にみると、「医療保険等給付分」が最も多く、次いで、「後期高齢者医療給付分」、「患者等負担分」、「公費負担医療給付分」となる。
B ☓ 平成26年度の国民医療費は約40兆円であるが、それを財源別にみると、「保険料が約5割」、「公費が約4割」、その他患者負担等が約1割である。
C ☓ 平成26年度の国民医療費を診療種類別にみると、医科診療医療費が「約7割」と最も多いが、その内訳としては、入院医療費と入院外医療費の割合はほぼ同じである。
D 〇 平成26年度の国民医療費は約40兆円であるが、それを年齢階級別にみると、65 歳以上が約6割を占めている。
E ☓ 平成26年度の人口一人当たりの国民医療費は「約30万円」であるが、65歳以上では「70万円」を超えている。
<択一式練習問題のポイント>
A 平成26年度の国民医療費は約40兆円であるが、それを制度区分別にみると、「医療保険等給付分」が最も多く、次いで、「後期高齢者医療給付分」、「患者等負担分」、「公費負担医療給付分」となる。
①医療保険等給付分 : 約5割 ← 一番多い
②後期高齢者医療給付分 : 約3割
③患者等負担分 : 約1割
④公費負担医療給付分 : 約1割
B 平成26年度の国民医療費は約40兆円であるが、それを財源別にみると、「保険料が約5割」、「公費が約4割」、その他患者負担等が約1割である。
・公費よりも保険料の方が多い。
C 平成26年度の国民医療費を診療種類別にみると、医科診療医療費が「約7割」と最も多いが、その内訳としては、入院医療費と入院外医療費の割合はほぼ同じである。
・医科診療医療費 : 約7割
[内訳] 入院医療費 : 約3.5割 ← ただし、入院外医療費よりも多い
入院外医療費 : 約3.5割
D 平成26年度の国民医療費は約40兆円であるが、それを年齢階級別にみると、65 歳以上が約6割を占めている。
E 平成26年度の人口一人当たりの国民医療費は約30万円であるが、65歳以上では70万円を超えている。
・国民医療費は約40兆円、一人当たりは約30万円です。
「40」と「30」を逆にしないように。
万一、わからなくなってしまったら、「40兆円÷1億2,700万人=33.333…万円」となりますので、少々、面倒ですが、計算して確かめましょう。
・人口一人当たりの国民医療費は約30万円ですが、65歳以上では70万円を超えています。全体平均の2倍超であるととらえてください。
いかがでしたでしょうか。
次回は、「選択式練習問題&まとめ」です。
☞ [ 1 内容 ]をご覧になりたい方はこちら
☞ 続いて次回の[ 4 選択式練習問題&まとめ ]をご覧になりたい方はこちら

この記事へのコメント
大変有難い問題、感謝感謝です。

もし、この部分が本試験で出題されるとすれば、A~E全肢での出題ではなく、今年の本試験のように2肢位の出題になると思います。
何よりも一番、押さえておかなければならない数値は、国民医療費約40兆円と、人口一人当たりの国民医療費約30万円になります。
(もう一つ、踏み込むとしたら、どちらも「超えている」こと。=大台の数字に乗っかっているということで出題しやすい。)
(今年の本試験択一式で、正しい肢できましたから、次回の本試験で出題するとなると、誤りの肢として出題されることが想定されます。)
練習問題問1Eの人口一人当たりの国民医療費は、「30」と「40」を取り違えてしまいやすいので、気を付けてください。
国民医療費の概況4(本日アップ予定)では、選択式の問題の解説のあとに、まとめの図を掲載しておきましたので、それを利用して押さえていってください。
こういった白書系の内容を直前期に一気に覚えることは大変ですが、少しずつでも接していて、かつ、直前期に再度、ローラーをかけると効果的です。
練習問題を喜んでもらえると、作りがいがあります。
次回の別の統計数値のご紹介の時にも、練習問題を作成していきたいと思います。
今後とも、学習に役立てていってください。
CやEは数字を捉えていないと、確かに難しいです。
Eの正誤は、「人口一人当たりの国民医療費は約40万円」ではなく、「30万円」であることで、見抜いてください。
Cは診療種類別の内訳で、少々、医療の専門的な面に踏み込んだ内容ですから、A~Eの中では、一番出題されにくい箇所となります。
Aは、今年の本試験で取り上げられている箇所ですから、絶対に押さえておくべき箇所となりますが、B、D、Eは、狙われやすいところになりますから、次に本試験でくるとしたら、このあたりになるのではないかと思います。
混乱してしまいそうなところですが、整理しておいてください。
「国民医療費の概況 4 」(本日アップ分)に、整理の表を入れておきましたので、活用してみてください。