2016年10月25日
「ランチタイム・スタディ」の第16問です。
「ランチタイム・スタディ」の主旨については、9月29日の佐藤塾ブログの「ランチタイム・スタディ」開始のお知らせをご覧ください。
「ランチタイム・スタディ」の活用法については、10月22日の佐藤塾ブログの「ランチタイム・スタディの活用法」をご覧ください。
さて、16問目は、雇用保険法が初登場です。
また、正答率は75%、すなわち、4人に3人が正解している問題です。
前回と比べ、正答率が一気に3%も下がりました。
正答率75%の問題です。
<問題(択一式雇用問1)>
〔問〕 雇用保険法の届出に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A 事業主は、その雇用する被保険者を当該事業主の一の事業所から他の事業所に転勤させたときは、当該事実のあった日の翌日から起算して10日以内に雇用保険被保険者転勤届を転勤前の事業所の所在地を管轄する公共職業安定所の長に提出しなければならない。
B 事業主は、事業所を廃止したときは、事業の種類、被保険者数及び事業所を廃止した理由等の所定の事項を記載した届書に所定の書類を添えて、事業所の所在地を管轄する公共職業安定所の長に提出しなければならない。
C 事業主は、その雇用する被保険者(日雇労働被保険者を除く。)の個人番号(番号法第2条第5項に規定する個人番号をいう。)が変更されたときは、速やかに、個人番号変更届をその事業所の所在地を管轄する公共職業安定所の長に提出しなければならない。
D 事業主は、その雇用する被保険者が官民人事交流法第21条第1項に規定する雇用継続交流採用職員でなくなったときは、当該事実のあった日の翌日から起算して10日以内に雇用継続交流採用終了届に所定の書類を添えて、その事業所の所在地を管轄する公共職業安定所の長に提出しなければならない。
E 一の事業所が二つに分割された場合は、分割された二の事業所のうち主たる事業所と分割前の事業所は同一のものとして取り扱われる。
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step1 正解は・・・
A
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step2 解説
A ☓ (則13条1項)雇用保険被保険者転勤届は、「転勤後」の事業所の所在地を管轄する公共職業安定所の長に提出しなければならない。
B 〇 (則141条)本肢のとおりである。なお、事業所廃止届を提出するのは、通常、当該事業所の適用事業に雇用されていた全被保険者について資格喪失届又は転出届の提出が同時に行われる場合であるので、これらの届出を行う際に事業所廃止届を提出することになる。
C 〇 (則14条の2)本肢のとおりである。いわゆる「マイナンバー法」の施行に伴い、平成28年2月26日から、被保険者の個人番号の変更に関する規定が設けられた。
D 〇 (則12条の2)本肢のとおりである。雇用継続交流採用職員とは、民間企業との雇用を継続させたまま、国の職員として採用された者をいい、雇用継続交流採用職員であった期間についても雇用保険の被保険者資格は継続される。なお、交流期間中は、企業からは賃金が支給されず、国から給与が支払われるため、当該期間は基本手当の所定日数に係る算定基礎期間からは除かれる。
E 〇 (行政手引22101)本肢のとおりである。分割された二の事業所のうち「主たる事業所」については、分割前の事業所と同一のものとして扱うため、事業所の名称・所在地の変更等を伴わない限り、特段の事務手続きは不要であるが、分割された二の事業所のうち「従たる事業所」については、「適用事業所設置届」の提出を要する。
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step3 コメント
・雇用保険法の届出に関する問題でした。正解肢であるAは、過去に何度か、論点となっている問題ですので、容易に正解を導くことが可能であったと思われます。
今回は練習問題はお休みです。
明日もがんばりましょう。
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この記事へのコメント
雇用保険も今期はまだ学習していません!忘れていました。

今日の問題は練習問題がなしでも、わたくしには重要な日となりました。作問どうぞ、ご無理の無いようにされてくださいませ。
出題ありがとうございました。テキストで確認いたします。


雇用保険は大きな改正があり、要注意ですね。
そこで、場違いな質問ですみませんが、「過去問分析答練」では改正項目からの出題はないのでしょうか?
> 本試験で「転勤前」と「転勤後」を読み違えてしまい間違えてしまいました。思い出したくない問題です。
ここは、「10日以内」に目がいってしまいがちで、「前」と「後」という漢字一文字の違いで正誤が分かれることになりますから、どうしても見逃してしまいがちなところですね。
こういう問題は、本試験では、「見直し」でしっかり拾っていきたいところです。
> 「過去問分析答練」では改正項目からの出題はないのでしょうか?
改正項目からも出題しています。
まず、過去問を売り出す時に、既にわかっている改正は反映させています。
ただ、販売時点ではどうなるか判断がつかないような微妙なものに関しては、改正を反映させていませんので、後日、反映させることにしています。
過去問分析答練は、インプット学習を進めている段階で、どの程度、理解できているか、学習の進捗状況をチェックする意味合いがあります。
ぜひ、活用してみてください。
雇用保険法は、まだ学習していない人が大半だと思いますし、これからしっかり学習していくことになるでしょうから、今はできなくても気にすることはありません。
問題に触れておくことで、今後、学習をするときの呼び水にしてください。
それから、作問のお気遣い、ありがとうございます。