2016年10月19日

「ランチタイム・スタディ」の第12問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、9月29日の佐藤塾ブログの
「ランチタイム・スタディ」開始のお知らせをご覧ください。

さて、12問目には、択一式労働一般常識が登場です。

正答率81%の問題です。



<問題(択一式労一問2)>

労働関係法規等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 障害者雇用促進法第34条は、常時使用する労働者数にかかわらず、「事業主は、労働者の募集及び採用について、障害者に対して、障害者でない者と均等な機会を与えなければならない」と定めている。

B 育児介護休業法第9条の2により、父親と母親がともに育児休業を取得する場合、子が1歳6か月になるまで育児休業を取得できるとされている。

C 同一企業内に複数の労働組合が併存する場合には、使用者は団体交渉の場面に限らず、すべての場面で各組合に対し中立的態度を保持しなければならないとするのが、最高裁判所の判例である。

D 労働者派遣法第35条の3は、「派遣元事業主は、派遣先の事業所その他派遣就業の場所における組織単位ごとの業務について、3年を超える期間継続して同一の派遣労働者に係る労働者派遣(第40条の2第1項各号のいずれかに該当するものを除く。)を行ってはならない」と定めている。

E 労働条件を不利益に変更する内容の労働協約を締結したとき、当該協約の規範的効力が労働者に及ぶのかについて、「同協約が締結されるに至った以上の経緯、当時の被上告会社の経営状態、同協約に定められた基準の全体としての合理性に照らせば同協約が特定の又は一部の組合員を殊更不利益に取り扱うことを目的として締結されたなど労働組合の目的を逸脱して締結されたもの」とはいえない場合は、その規範的効力を否定すべき理由はないとするのが、最高裁判所の判例である。



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step1 正解は・・・






  

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step2 解説

A 〇 (障害者雇用促進法34条)本肢のとおりである。法34条については、常時使用する労働者数に関わらず適用される。

B ☓ (育児介護休業法9条の2)本肢の場合は、子が「1歳2か月」になるまで育児休業を取得することができる。

C 〇 (昭60.4.23最判日産自動車事件)複数組合併存下にあっては、各組合はそれぞれ独自の存在意義を認められ、固有の団体交渉権及び労働協約締結権を保障されているものであるから、その当然の帰結として、使用者は、いずれの組合との関係においても誠実に団体交渉を行うべきことが義務づけられているものといわなければならず、また、単に団体交渉の場面に限らず、すべての場面で使用者は各組合に対し、中立的態度を保持し、その団結権を平等に承認、尊重すべきものであり、各組合の性格、傾向や従来の運動路線のいかんによって差別的な取扱いをすることは許されないものといわなければならない。

D 〇 (労働者派遣法35条の3)本肢のとおりである。同一の派遣労働者を、派遣先の事業所における同一の組織単位に対し派遣できる期間は、原則として、3年が限度となる。

E 〇 (平9.3.27最判朝日火災海上保険事件)本肢のとおりである。本件は、労働協約の規範的効力について、いわゆる有利性の原則を否定し、一部の組合員の定年及び退職金支給基準率を不利益に変更する労働協約の規範的効力が認められたものである。



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step3 コメント


・最高裁判例と改正項目を含む労働関係法規からの出題です。正解肢となるBは、誤り探しの問題で、容易に正誤が判断できる肢であったため、確実に得点したい問題です。



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step4 プラスα(一読しておこう)


障害者雇用促進法34条
事業主は、労働者の募集及び採用について、障害者に対して、障害者でない者と均等な機会を与えなければならない。

育児介護休業法9条の2第1項
労働者の養育する子について、当該労働者の配偶者が当該子の1歳到達日以前のいずれかの日において当該子を養育するために育児休業をしている場合には、労働者はその養育する1歳2か月に満たない子について、その事業主に申し出ることにより、育児休業をすることができる。

労働者派遣法35条の3
派遣元事業主は、派遣先の事業所その他派遣就業の場所における組織単位ごとの業務について、3年を超える期間継続して同一の派遣労働者に係る労働者派遣(法40条の2第1項各号のいずれかに該当するものを除く)を行ってはならない。




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step5 練習問題(チャレンジしてみよう!)


障害者雇用促進法34条
事業主は、労働者の  A について、障害者に対して、障害者でない者と均等な機会を与えなければならない。

育児介護休業法9条の2第1項
労働者の養育する子について、当該労働者の配偶者が当該子の1歳到達日以前のいずれかの日において当該子を養育するために育児休業をしている場合には、労働者はその養育する  B に満たない子について、その事業主に申し出ることにより、育児休業をすることができる。

労働者派遣法35条の3
派遣元事業主は、派遣先の事業所その他派遣就業の場所における  C 単位ごとの業務について、  D を超える期間継続して同一の派遣労働者に係る労働者派遣(法40条の2第1項各号のいずれかに該当するものを除く)を行ってはならない。



step6 選択肢はありません。答を紙に書いてみてください。
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step7 練習問題の解答



A → 募集及び採用 (障害者雇用促進法34条)
B → 1歳2か月 (育児介護休業法9条の2第1項)
C → 組織 (労働者派遣法35条の3)
D → 3年 (労働者派遣法35条の3)



明日もがんばりましょう

・次回の【ランチタイム・スタディ13 】をご覧になりたい方はこちら



この記事へのコメント

1. Posted by MI   2016年10月19日 16:10
うっかりBを軽く読んで、正解と判断して、Cにしてしまいました・・・。

苦手な労一・社一ですが、本試験では確か択一6点でしたので、油断大敵ですね。
2. Posted by 管理人   2016年10月20日 08:46
MIさん、特に数字には気を配って読んでくださいね。

一般常識は、白書系の問題がこのところ4問出題されていますが、この4問が難しかった場合、一つも取れないケースが考えられます。
そうなると一般常識は6点満点ということになりますから、そこで基準点の4点を取らないとならないとなると、法令の問題は落とせないことになりますので、わからなかった場合は仕方ないにしても、見落としはもったいないです。
また、今年の本試験の択一式一般常識問1は個数問題でしたので、残る法令6問の中で個数問題が入ると、より苦戦することになります。

おっしゃるとおり、油断せず、臨んでいってください。

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