2026年05月29日
「ランチタイム・スタディ2026統計数値」の151日目は、「第20回中高年者縦断調査の概況」において、「縦断調査」が出てきたことから「調査手法及びデータの種類」を取り上げています。
調査手法及びデータの種類
(2)横断調査、縦断調査
1 横断調査
「横断調査」とは、調査対象の時間経過による変化を意識せずに、調査実施の時点における1回の調査で、男女別、地域別、年齢別など回答者を分類し、調査対象となる集団の実態や意識など把握しようとするものである。
2 縦断調査
「縦断調査」とは、1時点で1回限りしか行わないのではなく、一定の時間間隔をおいて繰り返し行う調査である。
特定の調査対象を継続的に調査し、その実態や意識の変化を捉えることにより、集団の変化とそのタイミングや、変化とニーズの分析等ができる。
縦断的調査には、動向調査(傾向分析)、集団調査(コーホート分析)、パネル調査の3つの種類がある。
①動向調査(傾向分析)は、調査エリアや回答者の条件などを決めて、定期的に調査することで、調査対象となる集団の動向や傾向を把握しようとするものである。
小学6年生の全国学力調査や、国勢調査が該当する。
ここでは調査対象の定義は変化しないが、集団内部の個体は変化している。
たとえば、小学6年生の全国学力調査では、小学6年生という調査対象の定義は変化しないが、実際に回答する小学6年生は毎年入れ替わることになる。
②集団調査(コーホート分析)は、同時期に生まれた(年齢の等しい)年代集団を追跡して調査することである。
たとえば、団塊ジュニア層に対して、中学、高校、大学、社会人と毎年繰り返し調査を行うことで、彼らの意識や行動が変化していく様子を把握する調査ができる。
ちなみに、コーホート分析の場合は、「同時期に生まれた人」ということが重要とされ、団塊ジュニアであれば、毎回、違う回答者に回答してもらってもよく、標本を構成する個体は各回で異なっている。
③パネル調査は、固定した対象者を追跡するものであり、同じ人(パネラー)に繰り返し調査をすることである。
時間の経過とともに対象者個人がどのように変化したかを検討できるが、初回のパネラーが、2回目以降に死亡、行方不明、調査拒否などのなんらかの理由で調査対象から脱落していくことが想定され、これをパネルの摩耗(パネルの脱落、標本摩耗)という。
「中高年者縦断調査」は、縦断調査の中のパネル調査である。
<コメント>
・横断調査と縦断調査を区別するポイントは、「時点」です。
・「ある一時点で」調査するのが横断調査ですが、間隔を空けて「いくつかの時点で」繰り返し調査をするのが縦断調査になります。
次回もがんばりましょう。
