2025年02月01日

「ランチタイム・スタディ2025統計数値」の96日目は、「令和6年就労条件総合調査結果の概況」から「変形労働時間制及びみなし労働時間制の採用状況」の調査記載内容です。

変形労働時間制及びみなし労働時間制の採用状況

【令和6年就労条件総合調査結果の概況】


(1)変形労働時間制の採用状況

変形労働時間制がある企業割合60.9%となっており、
これを企業規模別にみると、企業規模が大きいほど採用している企業割合は高い

また、変形労働時間制の種類(複数回答)別にみると、
1年単位の変形労働時間制」が32.3%
1か月単位の変形労働時間制」が25.2%
1週間単位の非定型的変形労働時間制」が1.4%
フレックスタイム制」が7.2%
となっている。

変形労働時間制の適用を受ける労働者割合52.3%となっており、
これを変形労働時間制の種類別にみると、
1年単位の変形労働時間制」は16.7%
1か月単位の変形労働時間制」は23.7%
1週間単位の非定型的変形労働時間制」は0.3%
フレックスタイム制」は11.5%
となっている。



<ポイント>

・変形労働時間制を採用している「企業割合」は約6割、変形労働時間制の適用を受ける「労働者割合」は約5割です。

・今回から「1週間単位の非定型的変形労働時間制」が加わりました。昨年までは、「1年」「1か月」「フレックス」の3つが挙げられており、「1週間」は割合が少ないので、大元の「変形労働時間」の中に含まれていたため、1項目とされていませんでしたが、今回、加わりました。


・変形労働時間制を採用している企業割合は、企業規模が大きいほど高くなっています。ここは、おかしいなと思った方もいらっしゃると思います。というのも、「変形労働時間制を採用している企業割合は、企業規模が大きいほど高い」のであれば、『「企業割合」よりも、「労働者割合」の方が高くなるはずではないか?』と思われるはずです。しかし、仮に従業員1,000人の企業が、変形労働時間制を採用していても、適用労働者は1,000人(全従業員)とは限らず、むしろ適用労働者数は100人であったりするので、労働者割合の方が低くなります。

・変形労働時間制を採用している企業割合を種類別にみると、「1年単位」が最も多く、次いで「1か月単位」、「フレックス」「1週間」となっていますが、変形労働時間制の適用を受ける労働者割合を種類別にみると、「1か月単位」が最も多く、次いで「1年単位」、「フレックス」「1週間」で順番が違います。これは、1,000人以上の大企業が、「1か月単位」を採用することが多いため、労働者でカウントすると、「1か月単位」の方が「1年単位」よりも多くなるからです。(大企業は、企業数は「1」であっても、適用労働者数はたとえば「1,000」などととカウントされるためです。)

・就労条件総合調査の概況の文章の記述はありませんが、1,000人以上の大企業は、「1か月単位」(約5割)、「フレックス」(約3割)、「1年単位」(約2割)の順になります。「1か月単位」次にくるのが「フレックス」であることは試験対策としても重要です。

・就労条件総合調査の概況の文章の記述はありませんが、「1年単位」を採用している企業割合を企業規模別にみると、企業規模が大きくなるほど採用割合は低くなっています。反対に、「1か月単位」「フレックス」を採用している企業割合は、企業規模が大きくなるほど採用割合が高くなっています。「1週間」は「30人~99人」が一番割合が高いものの、その他は規模の大きさに関係ありません。



ここは、これだけの記述ですが、いくつもの試験問題を作ることが可能な箇所であり、見逃せない箇所ですので、頑張って覚えていってください。
次回もがんばりましょう。



コメントする

名前
 
  絵文字