2023年12月20日

「ランチタイム・スタディ( 2023本試験)」の第85問です。
85問目は、択一式の労働一般常識です。

正答率35%の問題です。


<問題( 択一式 労一 問3 )>

〔問 3〕 我が国のパートタイム・有期雇用労働者の雇用に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、本問は、「令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査(事業所調査)(厚生労働省)」を参照しており、当該調査による用語及び統計等を利用している。

A パートタイム・有期雇用労働者の雇用状況をみると、「パートタイム・有期雇用労働者を雇用している」企業の割合は7割を超えている。

B 「パートタイム・有期雇用労働者を雇用している」企業について、雇用している就業形態(複数回答)をみると、「有期雇用パートタイムを雇用している」の割合が最も高く、次いで「無期雇用パートタイムを雇用している」、「有期雇用フルタイムを雇用している」の順となっている。

C 正社員とパートタイム・有期雇用労働者を雇用している企業について、パートタイム・有期雇用労働者を雇用する理由(複数回答)をみると、「有期雇用フルタイム」では「定年退職者の再雇用のため」、「仕事内容が簡単なため」、「人を集めやすいため」が上位3つを占めている。「有期雇用パートタイム」では「定年退職者の再雇用のため」の割合が6割を超えている。

D 正社員とパートタイム・有期雇用労働者を雇用している企業が行っている教育訓練の種類(複数回答)について、正社員に実施し、うち「無期雇用パートタイム」「有期雇用パートタイム」「有期雇用フルタイム」にも実施している企業の割合をみると、いずれの就業形態においても「入職時のガイダンス(Off‒JT)」が最も高くなっている。

E 「無期雇用パートタイム」「有期雇用パートタイム」「有期雇用フルタイム」のいずれかの就業形態に適用される正社員転換制度がある企業について、正社員に転換するに当たっての基準(複数回答)別企業の割合をみると、「パートタイム・有期雇用労働者の所属する部署の上司の推薦」の割合が最も高く、次いで「人事評価の結果」、「(一定の)職務経験年数」の順となっている。

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step1 正解は・・・



A


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step2 解説

(令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況)本肢のとおりである。パートタイム・有期雇用労働者の雇用状況をみると、「パートタイム・有期雇用労働者を雇用している」企業は「75.4%」となっており、7割を超えている。

× (令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況)「パートタイム・有期雇用労働者を雇用している」企業について雇用している就業形態(複数回答)をみると、「無期雇用パートタイムを雇用している」企業は51.4%と最も高く、次いで「有期雇用パートタイムを雇用している」(27.1%)、「有期雇用フルタイムを雇用している」(23.2%)となっている。

× (令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況)正社員とパートタイム・有期雇用労働者を雇用している企業について、パートタイム・有期雇用労働者を雇用する理由(複数回答)をみると、「有期雇用フルタイム」では「定年退職者の再雇用のため」が61.9%と6割を超え、次いで「経験・知識・技能のある人を採用したいため」31.4%、「正社員の代替要員の確保のため」25.2%の順に高くなっている。「有期雇用パートタイム」では「定年退職者の再雇用のため」は「37.5%」であり、6割を超えていない。

× (令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況)正社員とパートタイム・有期雇用労働者を雇用している企業が行っている教育訓練の種類(複数回答)について、正社員に実施し、うち「無期雇用パートタイム」「有期雇用パートタイム」「有期雇用フルタイム」にも実施している企業の割合をみると、いずれの就業形態においても「日常的な業務を通じた、計画的な教育訓練(OJT)」が最も高くなっている。

× (令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況)「無期雇用パートタイム」「有期雇用パートタイム」「有期雇用フルタイム」のいずれかの就業形態に適用される正社員転換制度がある企業について、正社員に転換するに当たっての基準(複数回答)別企業の割合をみると、「人事評価の結果」が67.7%と最も高く、次いで「パートタイム・有期雇用労働者の所属する部署の上司の推薦」が48.8%、「(一定の)職務経験年数」が41.1%の順となっている。


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step3 コメント

・択一式の労働一般常識の問3は、令和3年パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査の概況からの出題でした。ここは、無期か有期か、フルタイムかパートタイムか正社員かなどの区分が多いうえに、順番とパーセンテージの両方をとらえきれていないと正解できないため、正解するのは難しかったと思われます。ただ、合格者の方は正答率が5割に達していることからも、この調査の問題が出題される可能性が高いことはわかっていたことでしたし、対策できていた人にとっては、論点が比較的単純なAが正解肢とあって、気づくことができたように思われます。なお、本問は全体の正答率が4割を割っているものの、合格者の正答率が5割に達しているため、「難問」表示はしておりません。



次回もがんばりましょう。




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