2023年11月30日
65問目は、択一式の厚生年金保険法です。
正答率55%の問題です。
<問題( 択一式 厚年 問5 )>
〔問 5〕 遺族厚生年金に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A 夫の死亡による遺族厚生年金を受給している者が、死亡した夫の血族との姻族関係を終了させる届出を提出した場合でも、遺族厚生年金の受給権は失権しない。
B 夫の死亡による遺族基礎年金と遺族厚生年金を受給していた甲が、新たに障害厚生年金の受給権を取得した。甲が障害厚生年金の受給を選択すれば、夫の死亡当時、夫によって生計を維持されていた甲の子(現在10歳)に遺族厚生年金が支給されるようになる。
C 船舶が行方不明となった際、現にその船舶に乗っていた被保険者若しくは被保険者であった者の生死が3か月間分からない場合は、遺族厚生年金の支給に関する規定の適用については、当該船舶が行方不明になった日に、その者は死亡したものと推定される。
D 配偶者と離別した父子家庭の父が死亡し、当該死亡の当時、生計を維持していた子が遺族厚生年金の受給権を取得した場合、当該子が死亡した父の元配偶者である母と同居することになったとしても、当該子に対する遺族厚生年金は支給停止とはならない。
E 被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時、その者と生計を同じくしていた配偶者で、前年収入が年額800万円であった者は、定期昇給によって、近い将来に収入が年額850万円を超えることが見込まれる場合であっても、その被保険者又は被保険者であった者によって生計を維持していたと認められる。
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step1 正解は・・・
B
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step2 解説
A 〇 (法63条)本肢のとおりである。姻族関係終了届の提出は、遺族厚生年金の失権事由に該当しない。
B × (法66条1項)甲が障害厚生年金の受給を選択した場合であっても、甲の子に遺族厚生年金は支給されない(支給停止は解除されない)。
C 〇 (法59条の2)本肢のとおりである。
D 〇 (法43条の3第2項)本肢のとおりである。
E 〇 (令3条の10、平23.3.23年発0323第1号)本肢のとおりである。被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時、その者と生計を同じくしていた者であって、前年の収入(前年の収入が確定しない場合にあっては、前々年の収入)が年額850万円未満であるものは、被保険者又は被保険者であった者によって生計を維持していたと認められる。
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step3 コメント
・択一式の厚生年金保険法の問5は、C以外はいずれも比較的難問の部類に入ると思われます。正解できた人も、確固たる正解とまではいかなかったのではないでしょうか。
次回もがんばりましょう。