2023年11月27日

「ランチタイム・スタディ(2023本試験)」の第60問です。

60問目は、選択式の労働一般常識です。

正答率63&60の問題です。

※選択式労一A=63%、B=60%(Aは正答率がBより高いものの同じカテゴリーですので、Bの正答率に合わせここで掲載しています。)


<問題( 選択式 労一AB )>

最高裁判所は、会社から採用内定を受けていた大学卒業予定者に対し、会社が行った採用内定取消は解約権の濫用に当たるか否かが問題となった事件において、次のように判示した。

大学卒業予定者(被上告人)が、企業(上告人)の求人募集に応募し、その入社試験に合格して採用内定の通知(以下「本件採用内定通知」という。)を受け、企業からの求めに応じて、大学卒業のうえは間違いなく入社する旨及び一定の取消事由があるときは採用内定を取り消されても異存がない旨を記載した誓約書(以下「本件誓約書」という。)を提出し、その後、企業から会社の近況報告その他のパンフレットの送付を受けたり、企業からの指示により近況報告書を送付したなどのことがあり、他方、企業において、「  A  ことを考慮するとき、上告人からの募集(申込みの誘引)に対し、被上告人が応募したのは、労働契約の申込みであり、これに対する上告人からの採用内定通知は、右申込みに対する承諾であつて、被上告人の本件誓約書の提出とあいまつて、これにより、被上告人と上告人との間に、被上告人の就労の始期を昭和44年大学卒業直後とし、それまでの間、本件誓約書記載の5項目の採用内定取消事由に基づく解約権を留保した労働契約が成立したと解するのを相当とした原審の判断は正当であつて、原判決に所論の違法はない。」企業の留保解約権に基づく大学卒業予定者の「採用内定の取消事由は、採用内定当時  B  、これを理由として採用内定を取消すことが解約権留保の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められ社会通念上相当として是認することができるものに限られると解するのが相当である。」


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step1 次の選択肢の中から答を選んでください。


Aの選択肢

⑭ 本件採用内定通知に上告人の就業規則を同封していた
⑮ 本件採用内定通知により労働契約が成立したとはいえない旨を記載していなかつた
⑯ 本件採用内定通知の記載に基づいて採用内定式を開催し、制服の採寸及び職務で使用する物品の支給を行つていた
⑰ 本件採用内定通知のほかには労働契約締結のための特段の意思表示をすることが予定されていなかつた


Bの選択肢

⑦ 知ることができず、また事業の円滑な運営の観点から看過できないような事実であつて
⑧ 知ることができず、また知ることが期待できないような事実であつて
⑨ 知ることができたが、調査の結果を待つていた事実であつて
⑩ 知ることができたが、被上告人が自ら申告しなかつた事実であつて


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step2 正解は・・・

A → ⑰ 本件採用内定通知のほかには労働契約締結のための特段の意思表示をすることが予定されていなかつた(昭54.7.20最高裁判決大日本印刷事件)

B → ⑧ 知ることができず、また知ることが期待できないような事実であつて(昭54.7.20最高裁判決大日本印刷事件)

   

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step3 コメント

・選択式の労働一般常識のA及びBは、最高裁判例「大日本印刷事件」からの出題で、昨年に引き続き判例が出題されました。判旨に目を通していても、見落としがちな文言が抜かれていましたが、判旨の意味をよく考えながら落ち着いて読み進むことができれば、正解を導き出すことはさほど難しくないように思われます。



次回もがんばりましょう。



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