2023年11月03日

「ランチタイム・スタディ( 2023本試験)」の第36問です。
36問目は、択一式の労働基準法です。

正答率74%の問題です。


<問題( 択一式 労基 問6 )>

〔問 6〕 労働基準法に定める賃金等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 労働基準法第24条第1項に定めるいわゆる直接払の原則は、労働者と無関係の第三者に賃金を支払うことを禁止するものであるから、労働者の親権者その他法定代理人に支払うことは直接払の原則に違反しないが、労働者の委任を受けた任意代理人に支払うことは直接払の原則に違反する。

B いかなる事業場であれ、労働基準法に規定する協定等をする者を選出することを明らかにして実施される投票、挙手等の方法による手続により選出された者であって、使用者の意向に基づき選出された者でないこと、という要件さえ満たせば、労働基準法第24条第1項ただし書に規定する当該事業場の「労働者の過半数を代表する者」に該当する。

C 賃金の所定支払日が休日に当たる場合に、その支払日を繰り上げることを定めることだけでなく、その支払日を繰り下げることを定めることも労働基準法第24条第2項に定めるいわゆる一定期日払に違反しない。

D 使用者は、労働者が出産、疾病、災害その他厚生労働省令で定める非常の場合の費用に充てるために請求する場合においては、支払期日前であっても、既往の労働に対する賃金を支払わなければならないが、その支払いには労働基準法第24条第1項の規定は適用されない。

E 会社に法令違反の疑いがあったことから、労働組合がその改善を要求して部分ストライキを行った場合に、同社がストライキに先立ち、労働組合の要求を一部受け入れ、一応首肯しうる改善案を発表したのに対し、労働組合がもっぱら自らの判断によって当初からの要求の貫徹を目指してストライキを決行したという事情があるとしても、法令違反の疑いによって本件ストライキの発生を招いた点及びストライキを長期化させた点について使用者側に過失があり、同社が労働組合所属のストライキ不参加労働者の労働が社会観念上無価値となったため同労働者に対して命じた休業は、労働基準法第26条の「使用者の責に帰すべき事由」によるものであるとして、同労働者は同条に定める休業手当を請求することができるとするのが、最高裁判所の判例である。


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step1 正解は・・・


C


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step2 解説

× (法24条1項、昭63.3.14基発150号)賃金を、労働者の親権者その他の法定代理人に支払うこと、労働者の委任を受けた任意代理人に支払うことは、いずれも本条違反となり、労働者が第三者に賃金受領権限を与えようとする委任、代理等の法律行為は無効である。

× (法24条1項ただし書、則6条の2第1項)「労働者の過半数を代表する者」に該当するためには、次のいずれの要件も満たす者でなければならない。
① 法41条2号に規定する監督又は管理の地位にある者でないこと
② 労使協定の締結当事者を選出することを明らかにして実施される投票、挙手等の方法による手続により選出された者であって、使用者の意向に基づき選出された者でないこと

(法24条2項、コンメンタール)本肢のとおりである。

× (法25条)法25条(非常時払)の規定による賃金についても、その支払いには法24条1項の規定は「適用される」。

× (昭62.7.17最高裁判決ノースウエスト航空事件)本件ストライキは、もっぱら労働組合が自らの主体的判断とその責任に基づいて行ったものとみるべきであって、会社側に起因する事象ということはできない。本件ストライキの結果、会社が同労働者に命じた休業は、会社側に起因する経営、管理上の障害によるものということはできないから、会社の責に帰すべき事由によるものということはできず、同労働者は右休業につき会社に対し「休業手当を請求することはできない」とするのが、最高裁判所の判例である。


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step3 コメント

・択一式の労働基準法の問6は、賃金等に関する問題でした。Eの判例については、わかっていないと誤りと判断できにくいものの、他の選択肢は比較的容易に正誤判断できる問題でした。



次回もがんばりましょう。




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