2023年10月24日
24問目は、択一式の労働基準法です。
正答率80%の問題です。
<問題( 択一式 労基 問4 )>
〔問 4〕 労働基準法の総則(第1条~第12条)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
A 労働基準法第2条により、「労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきもの」であるが、個々の労働者と使用者の間では「対等の立場」は事実上困難であるため、同条は、使用者は労働者に労働組合の設立を促すように努めなければならないと定めている。
B 特定の思想、信条に従って行う行動が企業の秩序維持に対し重大な影響を及ぼす場合、その秩序違反行為そのものを理由として差別的取扱いをすることは、労働基準法第3条に違反するものではない。
C 労働基準法第5条に定める「監禁」とは、物質的障害をもって一定の区画された場所から脱出できない状態に置くことによって、労働者の身体を拘束することをいい、物質的障害がない場合には同条の「監禁」に該当することはない。
D 法人が業として他人の就業に介入して利益を得た場合、労働基準法第6条違反が成立するのは利益を得た法人に限定され、法人のために違反行為を計画し、かつ実行した従業員については、その者が現実に利益を得ていなければ同条違反は成立しない。
E 労働基準法第10条にいう「使用者」は、企業内で比較的地位の高い者として一律に決まるものであるから、同法第9条にいう「労働者」に該当する者が、同時に同法第10条にいう「使用者」に該当することはない。
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step1 正解は・・・
B
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step2 解説
A × (法2条、コンメンタール)「使用者は労働者に労働組合の設立を促すように努めなければならない」旨の定めはない。法2条は、「対等の立場」の原則を明らかにしたのみであって、現実に労働組合があるかどうか、また、団体交渉で決定したかどうかは、「同条の問うところではない」。
B 〇 (法3条、コンメンタール)本肢のとおりである。思想、信条そのものを理由として差別的取扱いをすることが本条違反になることは明らかであるが、特定の思想、信条に従って行う行動が企業の秩序維持に対し重大な影響を及ぼすような場合において、その秩序違反行為そのものを理由として差別的取扱いをする場合には、法3条違反の問題は生じない。
C × (法5条、昭22.9.13発基17号、昭63.3.14基発150号)「監禁」とは、刑法220条に規定する監禁であり、一定の区画された場所から脱出できない状態に置くことによって労働者の身体の自由を拘束することをいい、「必ずしも物質的障害をもって手段とする必要はない」。暴行、脅迫、欺罔などにより労働者を一定の場所に伴い来たり、その身体を抑留し、後難を畏れて逃走できないようにすることは、その例である。
D × (法6条、昭34.2.16基収8770号)法人が業として他人の就業に介入して利益を得た場合は、当該法人のために実際の介入行為を行った行為者たる従業員が処罰される。
E × (法10条、コンメンタール)法10条にいう「使用者」は、企業内で比較的地位の高い取締役、工場長、部長、課長等の者から、作業現場監督員、職場責任者等といわれる比較的地位の低い者に至るまで、その権限と責任に応じて、あるいは特定の者のみが、あるいは並列的に複数の者が該当することとなる。単に地位の高低のみでは一概に使用者となるかどうかは結論づけられるものではない。また、「使用者」は、具体的事実においてその実質的責任が何人にあるかによって決まるものであるから、使用者という概念は相対的なものである。したがって、「労働者」であっても、その人が同時にある事項について権限と責任をもっていれば、その事項については、その者が「使用者」となる場合がある。
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step3 コメント
・択一式の労働基準法の問4は総則からの出題でしたが、Bが正しいと確信が持てなくても、他の肢の誤りが明確でしたから、比較的正解することは容易だったように思われます。
明日もがんばりましょう。
