2022年11月04日
36問目は、択一式の労働安全衛生法です。
正答率72%の問題です。
<問題( 択一式 安衛 問8 )>
〔問〕 下記に示す事業者が一の場所において行う建設業の事業に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、この場所では甲社の労働者及び下記乙①社から丙②社までの4社の労働者が作業を行っており、作業が同一の場所において行われることによって生じる労働災害を防止する必要がある。
甲 社 鉄骨造のビル建設工事の仕事を行う元方事業者
当該場所において作業を行う労働者数 常時5人
乙①社 甲社から鉄骨組立工事一式を請け負っている事業者
当該場所において作業を行う労働者数 常時10人
乙②社 甲社から壁面工事一式を請け負っている事業者
当該場所において作業を行う労働者数 常時10人
丙①社 乙①社から鉄骨組立作業を請け負っている事業者
当該場所において作業を行う労働者数 常時14人
丙②社 乙②社から壁材取付作業を請け負っている事業者
当該場所において作業を行う労働者数 常時14人
A 甲社は、統括安全衛生責任者を選任しなければならない。
B 甲社は、元方安全衛生管理者を選任しなければならない。
C 甲社は、当該建設工事の請負契約を締結している事業場に、当該建設工事における安全衛生の技術的事項に関する管理を行わせるため店社安全衛生管理者を選任しなければならない。
D 甲社は、労働災害を防止するために協議組織を設置し運営しなければならないが、この協議組織には自社が請負契約を交わした乙①社及び乙②社のみならず丙①社及び丙②社も参加する組織としなければならない。
E 甲社は、丙②社の労働者のみが使用するために丙②社が設置している足場であっても、その設置について労働安全衛生法又はこれに基づく命令の規定に違反しないよう必要な指導を行わなければならない。
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step1 正解は・・・
C
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step2 解説
A 〇 (法15条1項、令7条)本肢のとおりである。甲社は、一の場所において常時50人以上の労働者を使用する建設業の事業者であることから、統括安全衛生責任者を選任しなければならない。
B 〇 (法15条の2)本肢のとおりである。統括安全衛生責任者を選任した事業者のうち、建設業を行うものは、元方安全衛生管理者を選任しなければならない。
C × (法15条の3、則18条の6第1項)甲社は、店社安全衛生管理者の専任は「不要である」。
D 〇 (法30条1項、則635条)本肢のとおりである。特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われることによって生ずる労働災害を防止するための措置として、協議組織の設置及び運営を行うことが義務付けられているが、当該協議組織は、特定元方事業者及びすべての関係請負人が参加する協議組織とする必要がある。
E 〇 (法29条1項)本肢のとおりである。元方事業者は、関係請負人及び関係請負人の労働者が、当該仕事に関し、労働安全衛生法又はこれに基づく命令の規定に違反しないよう必要な指導を行わなければならない。
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step3 コメント
・択一式の労働安全衛生法の問8は、安全衛生管理体制からの出題でした。事例問題であることから、構えてしまい必要以上に考え込んでしまう人が見受けられますが、基本事項を押さえられているかどうかにかかっています。
明日もがんばりましょう。