2022年11月24日

「ランチタイム・スタディ( 2022本試験)」の第56問です。

56問目は、択一式の労働保険徴収法です。


正答率59%の問題です。

※いよいよ6割を切りました。

<問題( 択一式 徴収 (雇)問8 )>

〔問〕 労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 労働保険徴収法第39条第1項に規定する事業以外の事業(いわゆる一元適用事業)であっても、雇用保険法の適用を受けない者を使用するものについては、二元適用事業に準じ、当該事業を労災保険に係る保険関係及び雇用保険に係る保険関係ごとに別個の事業とみなして一般保険料の額を算定するが、一般保険料の納付(還付、充当、督促及び滞納処分を含む。)については、一元適用事業と全く同様である。

B 労働者派遣事業により派遣される者は派遣元事業主の適用事業の「労働者」とされるが、在籍出向による出向者は、出向先事業における出向者の労働の実態及び出向元による賃金支払の有無にかかわらず、出向元の適用事業の「労働者」とされ、出向元は、出向者に支払われた賃金の総額を出向元の賃金総額の算定に含めて保険料を納付する。

C A及びBの2つの適用事業主に雇用される者XがAとの間で主たる賃金を受ける雇用関係にあるときは、XはAとの雇用関係においてのみ労働保険の被保険者資格が認められることになり、労働保険料の算定は、AにおいてXに支払われる賃金のみをAの賃金総額に含めて行い、BにおいてXに支払われる賃金はBの労働保険料の算定における賃金総額に含めない。

D 適用事業に雇用される労働者が事業主の命により日本国の領域外にある適用事業主の支店、出張所等に転勤した場合において当該労働者に支払われる賃金は、労働保険料の算定における賃金総額に含めない。

E 労働日の全部又はその大部分について事業所への出勤を免除され、かつ、自己の住所又は居所において勤務することを常とする者は、原則として労働保険の被保険者にならないので、当該労働者に支払われる賃金は、労働保険料の算定における賃金総額に含めない。



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step1 正解は・・・



A


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step2 解説

(整備省令17条1項、法11条1項、コンメンタール)本肢のとおりである。一元適用事業であっても労災保険と雇用保険の適用労働者の範囲が異なる場合には、労災保険の保険料及び雇用保険の保険料は各々別個に計算し合算した額が、一般保険料の額とされる。ただし、本肢の事業は二元適用事業ではないので、一般保険料の納付については、一元適用事業と全く同様である。

× (法11条2項、昭35.11.2基発932号)在籍出向の場合、出向者が、徴収法において出向元事業と出向先事業とのいずれの保険関係による「労働者」であるかについては、出向の目的、出向元事業主と出向先事業主との間で当該出向者の出向につき行った契約、出向先事業における出向者の労働の実態等に基づき、労働関係の所在を判断して決定される。したがって、出向元の適用事業の労働者とされるとは限らない。

× (法11条2項、手引20352)2以上の適用事業主に雇用される場合には、労災保険に係る保険関係と雇用保険に係る保険関係とによって取り扱いが異なる。本肢の場合、XはAとの雇用関係についてのみ雇用保険の被保険者となるため、BにおいてXに支払われる賃金は、Bの「雇用保険料」の算定における賃金総額に含めないが、「労災保険料」の算定における賃金総額には含める。

× (法11条2項、手引20352)本肢の労働者は雇用保険の被保険者となるため、当該労働者に支払われる賃金は、労働保険料の算定における賃金総額に含めなければならない。

× (法11条2項、手引20351)本肢の在宅勤務者については、事業所勤務労働者との同一性が確認できれば原則として被保険者となりうる。その場合、当該労働者に支払われる賃金は、労働保険料の算定における賃金総額に含める。



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step3 コメント

・択一式の労働保険徴収法の(雇用)問8は、正解肢のAが正しいことが確信できない場合には、Eが誤りであることはわかるにせよ、B、Cの難易度が比較的高いため、解答を誤ってしまう確率が高くなってしまいます。



明日もがんばりましょう。




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