2022年08月30日

本試験の択一式の得点が思わしくない方の中に、「問題演習不足」を第一の原因に挙げる方が多く見受けられます。

確かに、問題を解く量が少なかったことも択一式の得点が伸びない原因のひとつであるとは思いますが、多くの方に見受けられる誤った認識に、「自分はインプットはできている。」と思ってしまっていることです。

8/30のブログ(『繰り返し学習』による記憶への定着について )で、記憶力の算式について書かせていただきました。
K(記憶力)=I(信号の強さ)×R(反復)

この算式でいうと、問題演習を多くするということは、「R(反復)」に力点を置くということになります。
ex.「2022年向けの学習では過去問を3回、回しただけだったので、今回は10回、回すようにしよう。」等。

しかし、今が直前期であれば、「R(反復)」に軸足を移すのはうなずけますが、まだ本試験まで約1年近くの期間がありますから、インプットをじっくり習得する時間があります。

元々、インプットとは、例えて言うなら、タンスに服など(上着、ズボン、靴下、シャツ、パンツ等)をどれだけ多く、整理してしまうことができるかをいい、アウトプットとは、タンスにしまわれた服などを、どれだけ早く正確に引き出しから取り出すことができるかを指しますから、インプットで、たとえタンスに多くのものをしまえたとしても、整理して入れていないと、引き出すときに時間がかかることになってしまいます。

反対に、インプットでしっかりと服などを整理してしまえたとしても、その量が少ないと、引き出しに何が入っているかはすぐにわかっても、探したい物が元々入っていないため取り出すことはできません。

ex.タンスの中にある「赤い靴下」を探そうとする場合に、靴下がしまわれている引き出しは簡単に見つけ出せても、元々、「赤い靴下」が入っていないと引き出せない。

この時期は、まずはインプット学習で、試験で問われる知識をより多く、整理して習得していくことが肝心です。
そのうえで、反復していくことができれば、かなりの得点アップが見込まれるはずです。

「自分は2022年向けの学習でインプット学習は十分やってきたので心配ない。」と思われている方であっても、再度、「引き出しの中のものを増やすことと整理すること」ことを心がけてみてください。
抜け落ちていたところや、間違った認識で理解していたところが見つかるかもしれません。

実はこの点に関しては、本試験択一式で50点以上の得点を取ったにもかかわらず、合格できなかったという人ほど、インプット学習を大事にします。
そういう方は「インプットは十分なんてとんでもない!!インプットが不十分だったから合格できなかったんです。」と明確に言葉にだされます。
学習開始のこの時期にこういう言われ方をした方は、ほぼ間違いなく次年度に合格しています。

ところが、「自分は2022年向けの学習でインプット学習は十分やってきたので心配ない。」などと思っている人の本試験択一式の得点状況は、だいたい38点~43点位の方に多く、この場合、問題演習の繰り返しだけでは得点を伸ばすことができない結果に終わる可能性が高いです。

インプット学習を大事にしていくことが、実は合格への近道となります。



この記事へのコメント

1. Posted by テキスト読みについて   2022年08月30日 18:42
3 インプットのためには過去問も解きますが、テキスト読みが大事だと言われて努力してみるものの時間もかかり かつ頭に入っているようで覚えてないです。気持ちばかり焦りうまく行きませんでした。効率よくテキスト読みを進めるにはどうすればよいですか?
2. Posted by 管理人   2022年08月31日 09:17
テキスト読みについてさん、コメントありがとうございます。

この質問については、このコメント欄のスペースで簡単にお伝えできるものではないため、ブログ本文にてお伝えしたいと思います。

すぐに回答するのは難しいため、日数をいただき掲載させていただきますので、そちらをお読みいただけますようお願い致します。

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