2022年05月16日

「ランチタイム・スタディ 2022統計数値」の105日目は、「令和3年賃金構造基本統計調査結果の概況」から「短時間労働者の賃金」の調査記載事項です。


短時間労働者の賃金

【令和3年賃金構造基本統計調査結果の概況】

短時間労働者の1時間当たり賃金は、男性1,631円女性1,290円となっている。

男女別に1時間当たり賃金を年齢階級別にみると、最も1時間当たり賃金が高い年齢階級は、男性では35~39歳2,439円女性では、30~34歳1,380円となっている。



<ポイント>
・短時間労働者の1時間当たり賃金は、一昨年までは、男性1,200円、女性1,100円というところでしたが、昨年からは、男性約1,650円、女性約1,300円と大幅に上昇しています。これは、令和元年調査までは、1時間当たり賃金が著しく高い一部の職種の労働者について集計対象から除いていたのですが、令和2年調査より短時間労働者全体を集計対象に含む調査方法に変更したためです。このような高額短時間労働者の人達を入れることで大幅に平均値が上昇したということは、短時間労働者の賃金は、大勢を占める低い層と割合は少ないものの無視できない割合になってきている高い層に2局化していることがうかがえます。

・最も1時間当たり賃金が高い年齢階級の額が男性は800円程度上がりますが、女性は100円しか上がっていません。女性の方は年齢による差はあまり見られないことがわかります。



企業規模別に1時間当たり賃金を男女別にみると、男性では大企業1,469円中企業1,930円小企業1,613円女性では大企業1,263円中企業1,359円小企業1,274円となっている。

産業別に1時間当たり賃金をみると、男性では「医療,福祉」(3,736円)が、女性では「教育,学習支援」(2,081円)が最も高くなっている。



<ポイント>
・一昨年までは、短時間労働者の1時間当たり賃金は、企業規模別に違いはみられませんでしたが、昨年からは「中企業>小企業>大企業」と鮮明な傾向となっています。これは、1時間当たり賃金が著しく高い一部の職種の労働者が中企業に多かったことを物語ります。大企業は、短時間労働者の1時間当たり賃金を高くしてまで雇おうとは思わないため、時間給が最も低くなっていますが、比較的、経営状態が悪くない中企業は、1時間当たり賃金が著しく高い一部の職種の労働者をとどめたい傾向にあるように思われます。


・短時間労働者の1時間当たり賃金を産業別にみると、男性では「医療,福祉」が抜きんでた金額の高さを誇っています。「医療,福祉」のカテゴリーの中の「医療」は短時間勤務のドクターであれば、相応の時給になるでしょうし、人手不足の激しい「福祉」においては、賃金が高くないと応募する人が少なく、新規応募の時給を高く設定すると、既存の従業員の賃金(時給)も上げなければならないというところからきているようです。
※「医療,福祉」分野は、「宿泊業,飲食サービス業」と共に、最もコロナの影響を受けている産業になります。ただ、意味合いは違っていて、「宿泊業,飲食サービス業」は休業要請や酒類の提供中止、不要不急の移動制限などにより売上が大きく下がってしまっていますが、「医療,福祉」は、コロナ感染のリスクが高いうえ、コロナ感染予防(対策)のために仕事量が増えており、肉体的にも精神的にも以前より重労働となっています。
※「福祉」分野については、我国の介護保険制度を支えてくれているからこそ、年老いた親を持つ現役世代も安心して仕事ができる環境にあるように思われます。



次回もがんばりましょう。



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