2021年05月29日

「ランチタイム・スタディ2021統計数値」の119日目は、「労働者派遣事業の令和元年度事業報告の集計結果(速報)」及び「労働者派遣事業の令和2年6月1日現在の状況」から「派遣労働者の実態」の調査記載内容です。

派遣労働者の実態

【労働者派遣事業の令和元年度事業報告の集計結果(速報)】

派遣労働者数・・・約156万人(対前年度比:0.2%減)【労働者派遣事業の令和2年6月1日現在の状況】

(a) 無期雇用派遣労働者 610,683人(対前年度比:10.9%増

(b) 有期雇用派遣労働者 951,407人(対前年度比:6.3%減


派遣先件数・・・約70万件(対前年度比:1.2%

年間売上高・・・7兆8,689億円(対前年度比:23.3%

派遣料金(8時間換算平均)・・・23,629円(対前年度比:2.5%

派遣労働者の賃金(8時間換算平均)・・・15,234円(対前年度比:2.3%

派遣契約の期間・・・1月以下39.7%(内、1日以下28.4%)、3月以下88.1%となっており、6月以下のものが全体の97.0%を占めている。


<ポイント>

・派遣労働者数は、約150万人です。

・無期雇用よりも有期雇用の方が多く、有期雇用が約6割を占めますが、無期雇用の伸びが大きくなっています。有期雇用労働者数は、昨年は100万人を超えていましたから、職を失った人が多くいたことがわかります。

・派遣件数は、約70万件、売上は8兆円規模にまで届く勢いです。

・派遣契約の期間は、1日以下(すなわち数時間を含む)が約3割、1月以下が約4割、3月以下が約9割、6月以下がほとんどです。

・ここでは、増減まで押さえておきたいところです。面倒でしたら、有期雇用派遣労働者がコロナ等の影響で大きく減っているため、全体の派遣労働者数は減っているものの、派遣先、売上、派遣料金、賃金は増加していると認識しておきましょう。


<注意事項>(ここは試験には関係ありませんので、読み飛ばしていただいて結構です。)

・②~⑥は、「労働者派遣事業の令和元年度事業報告の集計結果(速報)」からであり、①は、「労働者派遣事業の令和2年6月1日現在の状況」から数字を抜き出していますが、実は、①も「労働者派遣事業の令和元年度事業報告の集計結果(速報)」に掲載されています。
ただ、こちらの方は、令和元年度に派遣労働者が何人いたかですから、同じ人がたとえば、令和元年4月~5月はA社、7月~10月はB社、11月~令和2年2月はC社で働いていた場合、報告は事業所からされますから、「3」人と複数カウントになってしまいます。

その点、「令和2年6月1日現在の状況」では、6月1日時点の派遣労働者数をカウントしますので、同じ人がダブルカウントされることはありませんから、こちらの数値の方が近いと考えられています。

ただし、この例の派遣労働者の場合では、6月は派遣の仕事をしていませんから、「0」人となってしまうことから、実は、派遣労働に従事している人の数として本当に正確な数字とは言い切れないのですが、①の派遣労働者数をみるときは、通常、「6月1日現在の状況」の方を使用します。(厚生労働省職員談)



来週もがんばりましょう。



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