2020年12月03日

「ランチタイム・スタディ 2020本試験」の第64問です。

64問目は、択一式の労働基準法です。

正答率47%の問題です。



<問題( 択一式 労基 問1 )>

〔問〕 労働基準法第10条に定める使用者等の定義に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 「事業主」とは、その事業の経営の経営主体をいい、個人企業にあってはその企業主個人、株式会社の場合は、その代表取締役をいう。

B 事業における業務を行うための体制が、課及びその下部組織としての係で構成され、各組織の管理者として課長及び係長が配置されている場合、組織系列において係長は課長の配下になることから、係長に与えられている責任と権限の有無にかかわらず、係長が「使用者」になることはない。

C 事業における業務を行うための体制としていくつかの課が設置され、課が所掌する日常業務の大半が課長権限で行われていれば、課長がたまたま事業主等の上位者から権限外の事項について命令を受けて単にその命令を部下に伝達しただけであっても、その伝達は課長が使用者として行ったこととされる。

D 下請負人が、その雇用する労働者の労働力を自ら直接利用するとともに、当該業務を自己の業務として相手方(注文主)から独立して処理するものである限り、注文主と請負関係にあると認められるから、自然人である下請負人が、たとえ作業に従事することがあっても、労働基準法第9条の労働者ではなく、同法第10条にいう事業主である。

E 派遣労働者が派遣先の指揮命令を受けて労働する場合、その派遣中の労働に関する派遣労働者の使用者は、当該派遣労働者を送り出した派遣元の管理責任者であって、当該派遣先における指揮命令権者は使用者にはならない。



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step1 正解は・・・



D
   


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step2 解説

A × (法10条) 「事業主」とは、その事業の経営の経営主体をいい、株式会社のような法人の場合は、「法人そのもの」をいう。

B × (法10条、昭22.9.13発基17号) 使用者とは、労働基準法各条の義務についての履行の責任者をいい、その認定は、部長、課長等の形式にとらわれることなく、実質的に一定の権限を与えられているか否かによる。したがって、本肢の場合、係長に与えられている責任と権限によっては、使用者となることがある。

C × (法10条、昭22.9.13発基17号) 本肢の場合、単に上司の命令の伝達者にすぎない場合は「使用者とみなされない」。

D 〇 (法10条、昭23.1.9基発14号) 本肢のとおりである。

E × (法10条、労働者派遣法44条) 本肢の場合、労働者派遣の実態から派遣元に責任を問い得ない事項や派遣労働者の保護の実効を期する上から派遣先に責任を負わせることが適切な事項(労働時間、休憩、休日等の規定)については、「派遣先の使用者が責任を負う」こととされている。




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step3 コメント

・択一式の労働基準法の問1は、使用者等の定義に関する問題でした。労基法の選択式の判例の問題で、「労働基準法上の労働者の定義」に関する問題が出題されていることを考えると、択一式の問1に「使用者の定義」の問題を持ってくることなど、作問構成上、結構、乙な気がします。



明日もがんばりましょう。




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