2020年07月12日

「ランチタイム・スタディ2020統計数値」の107日目は、「平成30年度能力開発基本調査」から「職業能力開発」の調査記載内容です。


職業能力開発

【平成30年度能力開発基本調査】

(6)キャリアコンサルティングの導入状況【事業所調査】

正社員に対してキャリアコンサルティングを行うしくみを導入している事業所44.0%である。

正社員以外に対してキャリアコンサルティングを行うしくみを導入している事業所は28.0%であり、正社員に比べると低い水準にとどまっている。

企業規模別に見ると、正社員規模が大きくなるほどキャリアコンサルティングを行うしくみを導入している割合が高くなっている。

一方、正社員以外では、1,000人未満までは企業規模による大きな差はうかがえず1,000人以上での割合が高い

キャリアコンサルティングを行うしくみを導入している事業所のうち、キャリアコンサルティングの実施時期は、「労働者から求めがあった時に実施する」が正社員(53.0%)、正社員以外(62.6%)ともに最も高くなっている。

<ポイント>
・正社員に対してキャリアコンサルティングを行うしくみを導入している事業所は半数に満たない程度です。
・キャリアコンサルティングを行うしくみを導入しようとする場合、当然、正社員から考えるため、正社員以外は正社員に比べると低い水準となっています。
・1,000人以上規模企業は、正社員・正社員以外共にキャリアコンサルティングを行うしくみを導入している企業が多いが、1,000人未満規模企業は、正社員のみ導入しているところが多いといえます。
・「労働者から求めがあった時に実施する」とある通り、積極的な実施をしているとはいいがたいことが読み取れます。


(7)キャリアコンサルティングを行う上で問題点【事業所調査】

キャリアコンサルティングを行うしくみを導入している事業所のうち、キャリアコンサルティングを行う上で問題点がある事業所は、正社員67.2%正社員以外59.1%である。

問題点の内訳を見ると、「労働者がキャリアに関する相談をする時間を確保することが難しい」(正社員39.3%、正社員以外39.7%)、「キャリアに関する相談を行っても、効果が見えにくい」(正社員38.8%、正社員以外32.9%)、「労働者からのキャリアに関する相談件数が少ない」(正社員37.5%、正社員以外44.3%)が多い。

事業所で相談を受けているのはキャリアコンサルタントであるかとの問いに「そうである」と回答したのは8.3%であった。

キャリアコンサルティングを行うしくみを導入していない事業所のうち、キャリアコンサルティングを行っていない理由としては、「労働者からの希望がない」(正社員45.6%、正社員以外41.7%)が最も多く、次いで、「キャリアコンサルタント等相談を受けることのできる人材を内部で育成することが難しい」(正社員36.4%、正社員以外25.0%)となっている。

<ポイント>
・キャリアコンサルティングを行うしくみを導入していたとしても、キャリアコンサルティングを行う上で問題点がある事業所は、半数以上になる通り、実施には困難が伴っていることがわかります。
・というのも、①時間、②効果(質)、③件数(量)の3点が大きな問題となっていますが、一番は「時間」の問題であることは押さえておきましょう。
・効果(質)を改善するためには、キャリアコンサルタントに相談を受けてもらうのがいいのはわかっているのですが、1割にも達していません。というのも、社員の中でキャリアコンサルタントになってもらったとしても、キャリアの相談を会社の中の同僚にしてほしくはないという気持ちが働きますから、ますます件数が少なくなります。アウトソーシングで行う場合には、質の面は上がることになりますが、元々、労働者からの希望は少ないため、担当者が相談を受ける人を探す業務に骨が折れるなどの問題が生じることになります。
・したがって、キャリアコンサルティングを行っていない理由の一番は、「時間がない」「相談しても効果があるとは思えない」「相談したくない」という3要素から、「労働者からの希望がない」となり、そのことが正規のキャリアコンサルタントが相談を受けていない実態に結びついてくるわけです。



明日もがんばりましょう。




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