2020年07月10日

「ランチタイム・スタディ2020統計数値」の105日目は、「平成30年度能力開発基本調査」から「職業能力開発」の調査記載内容です。


職業能力開発

【平成30年度能力開発基本調査】

(1)重視する教育訓練【企業調査】

正社員に対して、「OJT」を重視する又はそれに近いとする企業は73.6%「OFF-JT」を重視する又はそれに近いとする企業は24.5%となっている。

正社員以外に対しては、「OJT」を重視する又はそれに近いとする企業が76.8%「OFF-JTを重視する又はそれに近いとする企業は20.0%となっている。

<用語の定義>
・OJT(On-the-Job Training)…職場内訓練のことで、上司や先輩が部下や後輩に対して、職務遂行に必要な能力を、仕事を通じて計画的、継続的に開発する教育訓練のこと。
・Off-JT(Off-the-Job Training)…職場外訓練のことで、業務遂行の過程で行われるOJTとは異なり、集合教育、通信教育、講習会など業務遂行の過程外で行なわれる教育訓練のこと。

<ポイント>
・OJTとOFF-JTのどちらを重視するかといえば、当然、OJTの方が多いと思ってください。というのも、OJTのキーワードは「仕事を通じて」ですから、通常、OJTは、通常の業務を行っているだけでも「やっている」といえなくもないですが、OFF-JTはキーワードは「集合研修」ですから、あえて場設定をして、研修をしなければならず、何もやっていない企業へこの質問をすれば、OJTとの回答になります。OFF-JTをやっている企業でも重視するのはOJTと回答する企業はあるわけですから、OJTを重視する方が必然的に多くなります。


(2)OFF-JTまたは自己啓発支援への費用支出【企業調査】

平成29年度の企業の教育訓練への支出状況を見ると、OFF-JTまたは自己啓発支援に支出した企業56.1%である。

OFF-JTに支出した費用の労働者一人当たり平均額(費用を支出している企業の平均額。以下同じ。)を見ると、1.4万円と前回(1.7万円)に比べて減少している。

一方、自己啓発支援に支出した費用の労働者一人当たり平均額を見ると、0.3万円と前回(0.4万円)に比べて減少している。

<ポイント>
・ここでは、教育訓練への支出は、約6割の企業であり、自己啓発支援よりもOFF-JTへの費用の方が大きいことくらいでいいと思います。自己啓発支援は、労働者個人が会社の支給条件に該当する何らかの自己啓発をしないと会社へ申し出ることはできませんが、OFF-JTへの費用は、研修費用として、弁当支給をしたりしても支出になりますから、OFF-JTへの費用の方が多くなるのは当然といえます。


(3)OFF-JT及び計画的なOJTの実施状況【事業所調査】

正社員に対してOFF-JTを実施した事業所75.7%正社員以外に対してOFF-JTを実施した事業所40.4%と、共に3年移動平均の推移で見ても、なだらかな増加傾向がうかがえる。

正社員に対して計画的なOJTを実施した事業所62.9%正社員以外に対して計画的なOJTを実施した事業所28.3%と、共に3年移動平均の推移で見ると近年、ほぼ同水準で推移している。

<ポイント>
・ここでは、数字(%)自体よりも、正社員の方が割合が高いことと、研修は若干、増えているという程度でいいのではないかと思われます。
・能力開発のところは、つかみどころがないので、覚えにくい項目ではありますが、割と出題されている箇所ですから、大まかで構いませんが目を通しておくべきところです。



明日もがんばりましょう。




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