2019年03月01日

「ランチタイム・スタディ2019統計数値」の第4回は、「労働力調査(基本集計)」から「雇用の動向」の調査記載内容です。


「ランチタイム・スタディ 2019統計数値」の主旨については、2月21日の佐藤塾ブログの『ランチタイム・スタディ 2019統計数値」開始のお知らせ(ブログの記事のご案内)』をご覧ください。



雇用の動向

【労働力調査(基本集計)平成30年平均(速報)結果の概要】


(1)就業者 ――就業者は134万人の増加

就業者は、2018年平均で6,664万人となり、前年に比べ134万人の増加(6年連続の増加)となった。男女別にみると、男性3,717万人と45万人の増加、女性2,946万人と87万人の増加となった。


(2)就業率 ――就業率は1.2ポイントの上昇

就業率(15歳以上人口に占める就業者の割合)は、2018年平均で60.0%となり、前年に比べ1.2ポイントの上昇(6年連続の上昇)となった。男女別にみると、男性69.3%と0.9ポイントの上昇、女性51.3%と1.5ポイントの上昇となった。

<ポイント>
・就業率が6割の大台に乗りました。15歳以上人口に占める労働力人口(就業者と完全失業者を合わせた人口)の割合である労働力率が61.5%であり、15歳以上人口に占める就業者の割合である就業率が60.0%です。就業率が労働力率に詰め寄っているきていることは、それだけ完全失業者数が減っていることを意味します。


(3)従業上の地位別就業者 ―― 雇用者は117万人の増加

就業者を従業上の地位別にみると、雇用者は2018年平均で5,936万人となり、前年に比べ117万人の増加(9年連続の増加)となった。
就業者に占める雇用者の割合89.1%と前年と同率となった。
雇用者を男女別にみると、男性は3,264万人と35万人の増加、女性は2,671万人と81万人の増加となった。
自営業主・家族従業者686万人となり、7万人の増加となった。

<ポイント>
・今回、自営業主・家族従業者が増加したことは押さえておきましょう。なぜならば、昨年までは、一貫して減少してきているからです。このように増減が変わった(ベクトルの向きが変わった)ときは要注意です。
・就業者に占める雇用者の割合の89.1%は、9割に届かないものの約9割であると認識しておいてください。


(4)正規の職員・従業員は53万人の増加,非正規の職員・従業員は84 万人の増加

正規の職員・従業員は2018 年平均で3,485万人と、前年に比べ53万人増加(4年連続の増加)となった。
非正規の職員・従業員は2,120 万人と84万人増加(5年連続の増加)となった。
役員を除く雇用者に占める非正規の職員・従業員の割合37.8%と0.6ポイントの上昇となった。


(5)役員を除く雇用者に占める有期の契約の割合は28.0%

役員を除く雇用者を雇用契約期間別にみると、無期の契約は、2018年平均で3,680万人有期の契約は1,563万人となった。
役員を除く雇用者に占める有期の契約の割合は28.0%となった。
男女別にみると、男性は、無期の契約は2,222万人、有期の契約は648万人、女性は、無期の契約は1,457万人、有期の契約は915万人となった。
役員を除く雇用者に占める有期の契約の割合は、男性21.6%女性35.6%となった。


(6)産業別就業者 ――就業者が最も増加した産業は「宿泊業,飲食サービス業」で25万人の増加

就業者を産業別にみると、「宿泊業,飲食サービス業」は 2018 年平均で 416万人と、前年に比べ 25 万人の増加、「医療,福祉」は831万人と17万人の増加などとなった。
一方、「金融業,保険業」は163万人と5万人の減少となった。


(7)雇用者のうち週間就業時間が60時間以上の従業者の割合は0.8 ポイントの低下

雇用者のうち週間就業時間が60時間以上の者の割合をみると、2018年平均で6.9%と、前年に比べ0.8ポイントの低下(8年連続の低下)となった。




来週もがんばりましょう。



コメントする

名前
 
  絵文字