2018年06月22日

「ランチタイム・スタディ白書・統計数値」の第20問です。


「ランチタイム・スタディ白書・統計数値」の主旨については、3月5日の佐藤塾ブログの『「ランチタイム・スタディ白書・統計数値」開始のお知らせ(ブログの記事のご案内)』をご覧ください。

さて、20問目は、「人材マネジメントの変化」からの出題です。



<問題(人材マネジメントの変化)>

〔問〕 人材マネジメントの変化に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、本問においては「平成26年版労働経済白書」を参照している。

A グローバル化によって激しい国際競争にさらされている業種が、外国からの安価な輸入財に価格面で対抗しようとして、人件費抑制の観点からパートタイム労働者比率を高めていることが確認された。

B 1990年から2010年までの我が国の就業者の職業構造の変化をみると、生産工程・労務作業者が就業者に占める割合は大きく低下している一方で、管理的職業従事者、専門的・技術的職業従事者やサービス職業従事者ではその割合が上昇している。

C 人材マネジメントの基本的な考え方として、「仕事」をきちんと決めておいてそれに「人」を当てはめるという「ジョブ型」雇用と、「人」を中心にして管理が行われ、「人」と「仕事」の結びつきはできるだけ自由に変えられるようにしておく「メンバーシップ型」雇用があり、「メンバーシップ型」が我が国の正規雇用労働者の特徴であるとする議論がある。

D 我が国の企業は、正規雇用労働者について、新規学卒者を採用し、内部育成・昇進させる内部労働市場型の人材マネジメントを重視する企業が多数であり、「平成24年就業構造基本調査(総務省)」を用いて、60歳未満の正規雇用労働者(役員を含む)に占める転職経験がない者の割合をみると6割近くになっている。

E 企業の正規雇用労働者の管理職の育成・登用方針についてみると、内部育成・昇進を重視する企業が多数派になっており、この割合を企業規模別にみても、同様の傾向がみられる。



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step1 正解は・・・


A


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step2 解説

A ☓  (平成26年版労働経済白書) 製造業種など輸入浸透率が高い業種、すなわち貿易を通じて国際競争に厳しくさらされる企業が、必ずしもパートタイム労働者比率を高めて対応しているわけではない。グローバル化の影響は、価格競争を通じた人件費削減の観点や、固定的なものから変動的な雇用へと需要が移る可能性が指摘されるが、これまでのところ、貿易を通じた海外競争が激しい業種が必ずしもパートタイム労働者比率を高めているわけではないことが確認された。(H27-5E)

B 〇  (平成26年版労働経済白書) 本肢のとおりである。なお、ITによって代替、ないしは需要が減少する労働分野もある一方で、機械が代替できないような研究・開発といった知識労働や、状況に応じた対応が求められる販売・営業、さらに機械では代替できない肉体労働分野等では労働需要が高まることが考えられる。(H27-5A)

C 〇  (平成26年版労働経済白書) 本肢のとおりである。日本は「メンバーシップ型雇用」であるために、配置転換でさまざまな職務を経験(ジョブローテーション)することになり、このジョブローテーションがある限り、職務で賃金を決めるのは困難となるため、日本の賃金体系は、勤続年数や能力(経験)といった年功給の要素が強くなっている。(H27-5B)

D 〇  (平成26年版労働経済白書) 本肢のとおりである。転職経験が無い者は、60歳未満の正規雇用労働者(役員を含む)3,280万人のうち、57%を占める1,870万人となっている。(H27-5D)

E 〇  (平成26年版労働経済白書) 本肢のとおりである。企業の正規雇用労働者の管理職の育成・登用方針についてみると、内部育成・昇進を重視する企業が約7割であるのに対し、経験人材の外部調達を重視する企業は1割以下となっている。(H27-5C)



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step3 コメント

・人材マネジメントの変化からの問題です。この手の問題は、常識を駆使して正解できる場合も多々ありますが、裏を返すと完全に正解できる問題とも限らず、手を焼く問題といえます。



来週もがんばりましょう。
なお、本問の「人材マネジメントの変化」は、労働経済白書からの出題につき、②要点整理、③練習問題、は行いません。



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