2017年11月30日

「ランチタイム・スタディ」の第41問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、10月1日の佐藤塾ブログの『「ランチタイム・スタディ2017」開始のお知らせ(ブログの記事のご案内)』をご覧ください。



さて、41問目は、択一式の労働基準法です。

正答率70%の問題です。

※正答率が7割ちょうどです。このあたりの問題から、解けるかどうかの正念場となります。


<問題( 択一式 労基 問5 )>

〔問〕 労働基準法の総則等に関する次の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

ア 労働基準法第3条は、使用者は、労働者の国籍、信条、性別又は社会的身分を理由として、労働条件について差別的取扱をすることを禁じている。

イ 労働基準法第5条に定める強制労働の禁止に違反した使用者は、「1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金」に処せられるが、これは労働基準法で最も重い刑罰を規定している。

ウ 労働基準法第6条は、法律によって許されている場合のほか、業として他人の就業に介入して利益を得てはならないとしているが、「業として利益を得る」とは、営利を目的として、同種の行為を反覆継続することをいい、反覆継続して利益を得る意思があっても1回の行為では規制対象とならない。

エ 労働者(従業員)が「公職に就任することが会社業務の遂行を著しく阻害する虞れのある場合においても、普通解雇に附するは格別、同条項〔当該会社の就業規則における従業員が会社の承認を得ないで公職に就任したときは懲戒解雇する旨の条項〕を適用して従業員を懲戒解雇に附することは、許されないものといわなければならない。」とするのが、最高裁判所の判例である。

オ 医科大学附属病院に勤務する研修医が、医師の資質の向上を図ることを目的とする臨床研修のプログラムに従い、臨床研修指導医の指導の下に医療行為等に従事することは、教育的な側面を強く有するものであるため、研修医は労働基準法第9条所定の労働者に当たることはないとするのが、最高裁判所の判例の趣旨である。

A 一つ
B 二つ
C 三つ
D 四つ
E 五つ



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step1 正解は・・・



C



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step2 解説

ア ☓ (法3条) 労働基準法3条は、「労働者の国籍、信条又は社会的身分」を限定列挙(制限的列挙)したものであり、「性別」を理由とする差別的取扱いは規定されていない。

イ 〇 (法5条、法117条) 本肢のとおりである。労働基準法5条は、「使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によって、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。」と規定している。

ウ ☓ (法6条、昭23.3.2基発381号) 労働基準法6条の「業として」とは、主業及び副業を問わず、営利を目的として同種の行為を反復継続することをいう。したがって1回の行為であっても、反復継続する意思があれば「業として」に該当する。

エ 〇 (法7条、昭38.6.2最高裁第二小法廷判決十和田観光電鉄事件) 本肢のとおりである。公職の就任を使用者の承認にかからしめ、その承認を得ずして公職に就任した者を懲戒解雇に付する旨の就業規則条項は、公民権行使の保障を定めた労働基準法7条の趣旨に反し、無効のものと解すべきであるとするのが最高裁判所の判例である。

オ ☓ (法9条、平17.6.3最高裁第二小法廷判決研修医関西医科大学付属病院事件) 臨床研修は、医師の資質の向上を図ることを目的とするものであり、教育的な側面を有しているが、そのプログラムに従い、臨床研修指導医の指導の下に、研修医が医療行為等に従事することを予定している。そして、研修医がこのようにして医療行為等に従事する場合には、これらの行為等は病院の開設者のための労務の遂行という側面を不可避的に有することとなるのであり、病院の開設者の指揮監督の下にこれを行ったと評価することができる限り、当該研修医は「労働基準法9条所定の労働者に当たる」ものというべきである。




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step3 コメント

・択一式の労働基準法の問5は、総則等に関する個数問題で、最高裁判例も含まれていました。個数問題でしたから、ひとつでも正誤判断できない肢が生じると間違うことになってしまいますが、ア~オまで、どれも組しやすい問題だったと思われます。



明日もがんばりましょう。




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