2021年05月

2021年05月31日

「ランチタイム・スタディ2021統計数値」の120日目は、「労働者派遣事業の令和元年度事業報告の集計結果(速報)」、「平成29年派遣労働者実態調査(再集計確報版)」及び「労働者派遣事業の令和2年6月1日現在の状況」から「派遣労働者の実態」の過去問焼き直し問題です。


<問題(派遣労働者の実態)>

〔問〕 派遣労働者の実態に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、本問は「労働者派遣事業の令和元年度事業報告の集計結果(速報)」、「平成29年派遣労働者実態調査(再集計確報版)」及び「労働者派遣事業の令和2年6月1日現在の状況」を参照しており、当該調査による用語及び統計等を利用している。

A 労働者派遣事業の令和元年度事業報告の集計結果(速報)によると、現在の派遣労働者の賃金(8時間換算平均)をみると、15,234円であり、昨年より増加している。

B 平成29年派遣労働者実態調査(再集計確報版)によると、派遣労働者を年齢階級別にみると、15~34歳の若年層で約6割を占める。

C 平成29年派遣労働者実態調査(再集計確報版)によると、派遣先に要望のある派遣労働者の割合は約40%で、要望内容では「正社員として雇用してほしい」が30%と最も多く、次いで「指揮命令系統を明確にしてほしい」、「派遣契約期間を長くしてほしい」の順となっている。

D 平成29年派遣労働者実態調査(再集計確報版)によると、派遣元に要望のある派遣労働者の割合は約52%で、要望内容では「継続した仕事を確保してほしい」が約55%と最も多く、次いで「賃金制度を改善してほしい」が約32%となっている。

E 労働者派遣事業の令和2年6月1日現在の状況によれば、令和2年6月1日の派遣労働者数は対前年度比約2割増であった。特に、有期雇用派遣労働者の増加が多い。




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step1 正解は・・・


A


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step2 解説

A 〇 (労働者派遣事業の令和元年度事業報告の集計結果(速報))本肢のとおりである。

B ☓ (平成29年派遣労働者実態調査(再集計確報版)) 遣労働者を年齢階級別にみると、15~34歳の若年層で「約3割」を占める。

C ☓ (平成29年派遣労働者実態調査(再集計確報版)) 派遣先に要望のある派遣労働者の割合は約40%で、要望内容では「派遣契約期間を長くしてほしい」が30%と最も多く、次いで「指揮命令系統を明確にしてほしい」、「年次有給休暇を取りやすくしてほしい」の順となっている。(H18-5D)

D ☓ (平成29年派遣労働者実態調査(再集計確報版)) 派遣元に要望のある派遣労働者の割合は約52%で、要望内容では「賃金制度を改善してほしい」が約56%と最も多く、次いで「継続した仕事を確保してほしい」が約32%となっている。(H18-5D)

E ☓ (労働者派遣事業の令和2年6月1日現在の状況) 令和2年6月1日の派遣労働者数は対前年度比「0.2%増」であった。特に、「無期」雇用派遣労働者の増加が多い。(H20-4A改)





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step3 コメント

・「派遣労働者の実態」の過去問焼き直し問題(ただし、C~Eのみ)で択一式からの出題ですが、かなりの難問です。順番を問う問題は、とにかく1番多いものを押さえるのがコツです。



明日もがんばりましょう。




2021年05月30日

インプット講義を受講していただいている方からの「質問カード」で、これはという質問を取り上げて、ご質問があった事項とその回答を記載する「学習意欲が高まる!素朴な質問・疑問」の9回目です。

第9回は、健康保険法の「定時決定」に関する質問です。


【質問内容】

健康保険の定時決定について、給与の締め日が末日で支払い日が翌月10日の場合に、たとえば、4月末日締め日で5月10日に支払う給与は、給与計算期間が4月1日から4月30日までになりますが、それは4月分の給与なのでしょうか。
それとも5月分の給与なのでしょうか。
見分け方がよく分かりません。


【回答】

ここは、受験生がよく混乱してしまうところです。
また、試験でも出題される可能性もあります。

結論から申し上げますと、健康保険の定時決定は、4月、5月、6月に「実際に支払われた給与の額」で決まります。
4月出退勤分、5月出退勤分、6月出退勤分ではありません。
すなわち、給与締め日は関係ありません。

したがって、給与の締め日が末日で支払い日が翌月10日である、4月30日締め日で5月10日に支払われる給与は、給与計算期間が4月1日から4月30日までとなりますが、この分は5月10日に給与が支払われていますので5月給与となります。

たとえば、3月1日~末日までの勤務の分を、4月10日に支払うという会社の場合には、お給料日が4月10日ですから、この給料は4月給与とされ、定時決定の3ヶ月の中の最初の月となります。

このように、賃金の額を計算した日(締め日)や期間(出退勤)がどうであれ、4月中に実際に支払われた給与が4月給与、5月中に実際に支払われた給与が5月給与、6月中に実際に支払われた給与が6月給与となり、この3ヶ月分で定時決定が行われます。






2021年05月29日

「ランチタイム・スタディ2021統計数値」の119日目は、「労働者派遣事業の令和元年度事業報告の集計結果(速報)」及び「労働者派遣事業の令和2年6月1日現在の状況」から「派遣労働者の実態」の調査記載内容です。

派遣労働者の実態

【労働者派遣事業の令和元年度事業報告の集計結果(速報)】

派遣労働者数・・・約156万人(対前年度比:0.2%減)【労働者派遣事業の令和2年6月1日現在の状況】

(a) 無期雇用派遣労働者 610,683人(対前年度比:10.9%増

(b) 有期雇用派遣労働者 951,407人(対前年度比:6.3%減


派遣先件数・・・約70万件(対前年度比:1.2%

年間売上高・・・7兆8,689億円(対前年度比:23.3%

派遣料金(8時間換算平均)・・・23,629円(対前年度比:2.5%

派遣労働者の賃金(8時間換算平均)・・・15,234円(対前年度比:2.3%

派遣契約の期間・・・1月以下39.7%(内、1日以下28.4%)、3月以下88.1%となっており、6月以下のものが全体の97.0%を占めている。


<ポイント>

・派遣労働者数は、約150万人です。

・無期雇用よりも有期雇用の方が多く、有期雇用が約6割を占めますが、無期雇用の伸びが大きくなっています。有期雇用労働者数は、昨年は100万人を超えていましたから、職を失った人が多くいたことがわかります。

・派遣件数は、約70万件、売上は8兆円規模にまで届く勢いです。

・派遣契約の期間は、1日以下(すなわち数時間を含む)が約3割、1月以下が約4割、3月以下が約9割、6月以下がほとんどです。

・ここでは、増減まで押さえておきたいところです。面倒でしたら、有期雇用派遣労働者がコロナ等の影響で大きく減っているため、全体の派遣労働者数は減っているものの、派遣先、売上、派遣料金、賃金は増加していると認識しておきましょう。


<注意事項>(ここは試験には関係ありませんので、読み飛ばしていただいて結構です。)

・②~⑥は、「労働者派遣事業の令和元年度事業報告の集計結果(速報)」からであり、①は、「労働者派遣事業の令和2年6月1日現在の状況」から数字を抜き出していますが、実は、①も「労働者派遣事業の令和元年度事業報告の集計結果(速報)」に掲載されています。
ただ、こちらの方は、令和元年度に派遣労働者が何人いたかですから、同じ人がたとえば、令和元年4月~5月はA社、7月~10月はB社、11月~令和2年2月はC社で働いていた場合、報告は事業所からされますから、「3」人と複数カウントになってしまいます。

その点、「令和2年6月1日現在の状況」では、6月1日時点の派遣労働者数をカウントしますので、同じ人がダブルカウントされることはありませんから、こちらの数値の方が近いと考えられています。

ただし、この例の派遣労働者の場合では、6月は派遣の仕事をしていませんから、「0」人となってしまうことから、実は、派遣労働に従事している人の数として本当に正確な数字とは言い切れないのですが、①の派遣労働者数をみるときは、通常、「6月1日現在の状況」の方を使用します。(厚生労働省職員談)



来週もがんばりましょう。



2021年05月28日

「ランチタイム・スタディ2021統計数値」の118日目は、「平成28年就労条件総合調査」から「派遣労働者の実態」の調査記載内容です。

派遣労働者の実態

【平成28年就労条件総合調査】

(10) 派遣労働者の受入状況

平成27年(又は平成26会計年度)の派遣労働者の受入企業31.3%となっており、受入企業の派遣労働者割合12.6%となっている。


(11) 派遣労働者数の変化

3年前(平成25年1月)又は現在(平成28年1月)派遣労働者がいる企業は36.3%であり、そのうち、派遣労働者数が「3年前と比べて増加した」企業は44.2%、「3年前と比べて減少した」企業は34.4%、「3年前と変わらない」企業は21.4%となっている。


(12) 派遣、業務請負を活用する業務の変化

3年前(平成25年1月)から現在(平成28年1月)までの間の派遣、業務請負を活用する業務の変化(3つまでの複数回答)をみると、「3年前も現在も派遣労働者を活用しておらず、また、業務請負も実施していない」企業が62.3%、「自社の従業員で実施していた業務で派遣労働者を活用するようにした」企業が 16.3%、「派遣労働者を活用していた業務を自社の従業員で実施するようにした」企業が11.1%などとなっている。



明日もがんばりましょう。



2021年05月27日

いよいよ本試験まで3ヶ月弱となりました。受験申し込みは済ませましたか?

願書受付期間は
 社会保険労務士試験の実施について」の厚生労働大臣の官報公示(毎年4月中旬)が行われてから5月31日までの間で、郵便での申込みは5月31日消印有効です。


どれだけ勉強していても受験票が届かなかったら力は発揮できません!!
今年、受験するかどうか迷っている人も、期限までに郵便局に出向き、手続きを完了してしまいましょう。