2019年02月

2019年02月21日

昨年までの社労士試験を鑑みると、社労士試験に合格するためには、統計数値の問題を避けて通る訳にはいきません。

統計数値の問題は択一式・選択式のどちらにも出題され、出題頻度が増してきていることや、合否に直接、影響を与える問題であったりすることが多いことからも、このところ重要性が増してきています。
(これは、単に手続きができる社労士ではなく、広い視野で厚生労働行政に関心を持って業務にまい進できる社労士を求めているからだと思われます。)
(ただし、今年は、いわゆる「勤労統計問題」がニュースでも取り上げられていますので、どの程度の出題となるのかはわかりません。しかし、「出ない」と決め込むのにも勇気がいります。)

統計数値については、本試験の直前期に一気に学習をする方が多いと思いますが、やることが多い時期に苦手な白書を押さえること(時間と労力)に抵抗がある方もいるのではないでしょうか。

そうはいっても、日ごろから厚生労働行政を確認していくことも難しく、また、新聞やテレビ等で報道されるニュースを目にしても、大事なこと(試験に出題される内容)かどうかもわからず、聞き流してしまう・・・そんなところでしょう。

また、過去問題集を使って押さえていこう(問題を解いて覚える)と思っても、掲載されているのは出題当時の内容ですから、今年に当てはまっているかどうかの判断がつきません。
下手に今年とは違う数値を覚えるのはよくないと思えば、むしろ過去問題集の白書・統計数値の部分はやらない方がよいと考えるのが普通です。

そこで日ごろから接していくことで苦手意識をなくし、一気に覚えなければならないリスクを軽減するために、今回、ランチタイム・スタディで統計数値を取り上げることにしました。
昨年も取り上げましたが、更にバージョンアップして、最新の数値でお伝えします。

まずは押さえるべきポイントを統計数値の内容ごとに掲載していきます。
その後に、過去問や練習問題を掲載していきます。

過去問で取り上げている統計数値の各問題については、適宜、問題の調整を行い、出題当時の問題文を今でも使えるものはそのまま取り上げ、数字等の内容を変更すべきところは変更し、できるだけ5択で出題していきます。

なお、ランチタイム・スタディは、お昼休みを使って無理なく気軽に学習できるよう、平日の11時半にアップする予定です。
(ただし、過去問を焼き直すのにかなり時間を要する場合があり、アップ時間が遅くなってしまうことも考えられますのでご了承ください。)
土日と祝日はお休みです。

まずは、始めてみてください。
それでは、明日(2月26日(火))からスタートしますので、お楽しみに!




2019年02月20日

「ランチタイム・スタディ」の第94問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、9月28日の佐藤塾ブログの『「ランチタイム・スタディ2018本試験」開始のお知らせ(ブログの記事のご案内)をご覧ください。

さて、94問目は、択一式の雇用保険法です。
本問が2018年本試験の選択式・択一式の中で一番難しかった問題であり、今回のランチタイム・スタディの最後の問題になります。


正答率13%の問題で、難問です。
※難問とは、合格者でも正答率が50%を割ってしまっている問題を指します。


<問題( 択一式 雇用 問4 )>

〔問〕 雇用保険法第22条第2項に定める就職が困難な者に関する次の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

ア 雇用保険法施行規則によると、就職が困難な者には障害者の雇用の促進等に関する法律にいう身体障害者、知的障害者が含まれるが、精神障害者は含まれない。

イ 算定基礎期間が1年未満の就職が困難な者に係る基本手当の所定給付日数は150日である。

ウ 売春防止法第26条第1項の規定により保護観察に付された者であって、その者の職業のあっせんに関し保護観察所長から公共職業安定所長に連絡のあったものは、就職が困難な者にあたる。

エ 就職が困難な者であるかどうかの確認は受給資格決定時になされ、受給資格決定後に就職が困難なものであると認められる状態が生じた者は、就職が困難な者には含まれない。

オ 身体障害者の確認は、求職登録票又は身体障害者手帳のほか、医師の証明書によって行うことができる。

A 一つ
B 二つ
C 三つ
D 四つ
E 五つ




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step1 正解は・・・



A
  


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step2 解説


ア ☓ (法22条2項、則32条) 障害者雇用促進法2条6号に規定する精神障害者についても、就職が困難な者に含まれる。

イ 〇 (法22条2項) 本肢のとおりである。

ウ 〇 (法22条2項、則32条) 本肢のとおりである。

エ 〇 (法22条2項、手引50304) 本肢のとおりである。なお、受給資格決定時に、就職困難な者であるかどうか判明していない場合でも、支給終了日の翌日から2 年を経過しない日までに、受給資格決定時において就職困難な者であったことが判明すれば、就職困難な者として取り扱い、 必要に応じ支給台帳及び受給資格者証の所定給付日数を変更する。

オ 〇 (法22条2項、手引50304) 本肢のとおりである。就職困難な者であるか否かの確認は、原則として職業紹介部門に照会して確認することとするが、これによって確認できない場合には、医師の証明書等の書類によって確認するものとされている。




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step3 コメント

・択一式の雇用保険法の問4は、雇用保険法第22条第2項に定める就職が困難な者に関する個数問題でした。ウ、エ、オの難易度が高く、個数問題でもあるため、正解するのは困難な問題です。



「2018本試験ランチタイム・スタディ」は、これで終了です。
お疲れ様でした。



2019年02月19日

「ランチタイム・スタディ」の第93問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、9月28日の佐藤塾ブログの『「ランチタイム・スタディ2018本試験」開始のお知らせ(ブログの記事のご案内)をご覧ください。

さて、93問目は、択一式の労働一般常識です。
ラスト2問になります。


正答率20%の問題で、難問です。
※難問とは、合格者でも正答率が50%を割ってしまっている問題を指します。


<問題( 択一式 労一 問1 )>

〔問〕 我が国の労働災害発生状況に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、本問は、「平成28年労働災害発生状況の分析等(厚生労働省)」を参照しており、当該調査による用語及び統計等を利用している。

A 労働災害による死亡者数は、長期的に減少傾向にあり、死亡災害は平成28年に過去最少となった。

B 第12次労働災害防止計画(平成25~29年度)において、死亡災害と同様の災害減少目標を掲げている休業4日以上の死傷災害は、平成25年以降、着実に減少している。

C 陸上貨物運送事業における死傷災害(休業4日以上)の事故の型別では、「交通事故(道路)」が最も多く、「墜落・転落」がそれに続いている。

D 製造業における死傷災害(休業4日以上)の事故の型別では、「墜落・転落」が最も多く、「はさまれ・巻き込まれ」がそれに続いている。

E 第三次産業に属する小売業、社会福祉施設、飲食店における死傷災害(休業4日以上)の事故の型別では、いずれの業種においても「転倒」が最も多くなっている。




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step1 正解は・・・



A
  


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step2 解説


A 〇 (平成28年労働災害発生状況の分析等) 本肢のとおりである。

B ☓ (平成28年労働災害発生状況の分析等) 平成28年の労働災害による被災者数のうち、死亡災害は、2年連続で過去最少となっただけでなく、平成25 年度から平成29 年度までを計画期間とする第12 次労働災害防止計画の災害減少目標の水準に達しているが、死亡災害と同様の災害減少目標を掲げている休業4日以上の死傷災害では、第三次産業の一部の業種で増加傾向が見られるなど、十分な減少傾向にあるとは言えない現状にある。

C ☓ (平成28年労働災害発生状況の分析等) 陸上貨物運送事業における死傷災害(休業4日以上)の事故の型別では、「墜落・転落」が最も多く、「動作の反動・無理な動作」がそれに続いている。

D ☓ (平成28年労働災害発生状況の分析等) 製造業における死傷災害(休業4日以上)の事故の型別では、機械などへの「はさまれ・巻き込まれ」が全体の約3割を占めるなど最も多く、「墜落・転落」がそれに続いている。

E ☓ (平成28年労働災害発生状況の分析等) 事故の型別では、多くの業種で「転倒」が多いものの、社会福祉施設では、施設利用者の移乗介助中などでの腰痛等の「動作の反動・無理な動作」が最も多い。





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step3 コメント

・択一式の労働一般常識の問1は、我が国の労働災害発生状況に関する問題で、「平成28年労働災害発生状況の分析等」からの出題です。この分野を学習している人は、まずいないと思われる箇所であることや、難易度があまりにも高く、出題の意図が不明と思われる問題でした。



明日は最終回です。
がんばりましょう。



2019年02月18日

「ランチタイム・スタディ」の第92問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、9月28日の佐藤塾ブログの『「ランチタイム・スタディ2018本試験」開始のお知らせ(ブログの記事のご案内)をご覧ください。


さて、92問目は、選択式の社会保険一般常識です。
ラスト3問です。

正答率24%の問題で、Eは難問です。

※選択式社一D=56%、E=24%(Dは、Eより正答率が高いものの同じカテゴリーですので、Eの正答率に合わせここで掲載しています。)
※難問とは、合格者でも正答率が50%を割ってしまっている問題を指します。


<問題( 選択式 社一 DE )>

確定給付企業年金法第36条の規定によると、老齢給付金は、加入者又は加入者であった者が、規約で定める老齢給付金を受けるための要件を満たすこととなったときに、その者に支給するものとするが、この規約で定める要件は、次に掲げる要件を満たすものでなければならないとされている。

(1) D の規約で定める年齢に達したときに支給するものであること。

(2) 政令で定める年齢以上(1)の規約で定める年齢未満の規約で定める年齢に達した日以後に実施事業所に使用されなくなったときに支給するものであること(規約において当該状態に至ったときに老齢給付金を支給する旨が定められている場合に限る。)。
また、(2)の政令で定める年齢は、 E であってはならないとされている。



step1 選択肢を見ない状態で、答を紙に書いてみてください。
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step2 次の選択肢の中から答を選んでください。



⑤ 40歳未満  ⑥ 45歳未満
⑦ 50歳未満  ⑧ 55歳以上65歳以下
⑨ 55歳未満  ⑩ 60歳以上65歳以下
⑪ 60歳以上70歳以下  
⑫ 65歳以上70歳以下




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step3 正解は・・・



D → ⑩ 60歳以上65歳以下 (確定給付企業年金法36条2項)

E → ⑦ 50歳未満 (確定給付企業年金法36条3項)


   

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step4 コメント

・選択式の社会保険一般常識のD及びEは、確定給付企業年金法の老齢給付金からの出題でした。どちらも数字が問われる問題でしたが、特にEについては、うろ覚えの場合には、「⑨ 55歳未満」を入れてしまった方が多く見受けけられ、テキストの読み込みが重要なことがうかがえます。



明日もがんばりましょう。



2019年02月17日

「平成30年版労働経済白書」読み解き5を始めます。

「平成30年版労働経済白書」読み解きの主旨については、1月20日の佐藤塾ブログの『
『「平成30年版労働経済白書」読み解き』 開始のお知らせ』をご覧ください。

5.我が国の労働生産性

●我が国の労働生産性の水準は、G7の中で最も低い水準となっている
労働生産性の「水準」について、2012年から2016年にかけての5年間の平均値をみると、我が国は名目労働生産性、実質労働生産性ともに、G7の中で最も低い水準にある
実質労働生産性をみると、フランス、ドイツ、米国がおおむね同水準となっており、労働投入量当たり60ドル台とG7の中で高水準となっている。次いで、イタリアの同値が50ドル台、カナダと英国の同値が40ドル台後半となっている。一方で、我が国の実質労働生産性は、労働投入量当たり40ドル台前半となっており、フランス、ドイツ、米国の水準に対して、おおむね0.7倍となっている。

●我が国の労働生産性の企業規模間格差は、国際的にみて大きい
雇用者数が250人以上の企業における労働生産性の水準を100とした際、雇用者数が20~49人の企業の同値がどのくらいなのかについて、OECD諸国のデータをまとたものによると、相対的に規模の大きな企業の労働生産性の水準が高いことは、OECD諸国で共通であり、相対的に規模の小さな企業の労働生産性の水準は、OECD平均でみると55%となっている。
フィンランド、フランス、イタリアでは、70%程度とOECD平均を上回り、大きな格差が生じていない一方で、英国や米国では50%程度、我が国では45%と企業規模による格差が大きい状況にある

●「製造業」「情報通信業」では、大企業の労働生産性が高いことなどにより、企業規模間の格差が生じているが、「小売業」「宿泊・飲食サービス業」では、大企業の労働生産性が低く、中小企業の方が高いことなどにより、同格差が生じている
「製造業」「情報通信業」「卸売業」「小売業」「宿泊・飲食サービス業」の各産業において、大企業(従業員1,000人以上の企業)と中小企業(従業員50~299人以下の企業)の2016年の労働生産性の水準を概観すると、「全産業」では、大企業に対する中小企業は72.2%となっている
各産業別に2016年の同値をみると、「製造業」が61.0%、「情報通信業」が83.4%、「卸売業」が89.2%となっており、特に「製造業」において格差が大きいことが分かる。一方で、「小売業」「宿泊・飲食サービス業」では、中小企業の労働生産性の方が高い水準にあり、中小企業に対する大企業は、「小売業」が94.5%、「宿泊・飲食サービス業」が81.2%となっている。

●労働生産性の企業規模間の格差は拡大している
2012年と2016年を比較し、こうした企業規模間の格差がどのように変化しているのか、確認してみると、「全産業」では、2012年において大企業に対する中小企業が77.1%であり、2016年の同値が72.2%であることを踏まえると、企業規模間の格差は拡大している。各産業別に2012年の同値をみると、「製造業」が72.0%、「情報通信業」が79.2%、「卸売業」が92.1%であり、2016年の同値が「製造業」が61.0%、「情報通信業」が83.4%、「卸売業」が89.2%であることを踏まえると、2016年において「製造業」「卸売業」では、格差が拡大していることが分かる。他方、「小売業」「宿泊・飲食サービス業」では、2016年と同様に、2012年においても中小企業の労働生産性の方が高い水準にあり、中小企業に対する大企業は、「小売業」が95.6%、「宿泊・飲食サービス業」が81.4%となり、格差はおおむね変わらない状況にある。

●「小売業」「宿泊・飲食サービス業」では、大企業と比較し、中小企業における労働生産性のバラつきが大きい
「小売業」「宿泊・飲食サービス業」では、大企業と比較し、中小企業における労働生産性のバラつきが大きくなっており、労働生産性が低い企業の「底上げ」により労働生産性を向上させる余地があるものと考えられる。



お疲れ様でした。
この部分は、タイトルだけを押さえておけば、細かい数値の把握は必要ないような気がします。
次回は、この部分の練習問題です。