2017年12月

2017年12月21日

「ランチタイム・スタディ」の第56問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、10月1日の佐藤塾ブログの『「ランチタイム・スタディ2017」開始のお知らせ(ブログの記事のご案内)』をご覧ください。



さて、56問目は、択一式の労働基準法です。

正答率61%の問題です。



<問題( 択一式 労基 問4 )>

〔問〕 労働基準法第36条(以下本問において「本条」という。)に定める時間外及び休日の労働に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 労働時間等の設定の改善に関する特別措置法第7条により労働時間等設定改善委員会が設置されている事業場においては、その委員の5分の4以上の多数による議決により決議が行われたときは、当該決議を本条に規定する労使協定に代えることができるが、当該決議は、所轄労働基準監督署長への届出は免除されていない。

B 坑内労働その他厚生労働省令で定める健康上特に有害な業務(以下本問において「坑内労働等」という。)の労働時間の延長は、1日について2時間を超えてはならないと規定されているが、坑内労働等とその他の労働が同一の日に行われる場合、例えば、坑内労働等に8時間従事した後にその他の労働に2時間を超えて従事させることは、本条による協定の限度内であっても本条に抵触する。

C 坑内労働等の労働時間の延長は、1日について2時間を超えてはならないと規定されているが、休日においては、10時間を超えて休日労働をさせることを禁止する法意であると解されている。

D 1日の所定労働時間が8時間の事業場において、1時間遅刻をした労働者に所定の終業時刻を1時間繰り下げて労働させることは、時間外労働に従事させたことにはならないので、本条に規定する協定がない場合でも、労働基準法第32条違反ではない。

E 本社、支店及び営業所の全てにおいてその事業場の労働者の過半数で組織する単一の労働組合がある会社において、本社において社長と当該単一労働組合の本部の長とが締結した本条に係る協定書に基づき、支店又は営業所がそれぞれ当該事業場の業務の種類、労働者数、所定労働時間等所要事項のみ記入して、所轄労働基準監督署長に届け出た場合、有効なものとして取り扱うこととされている。



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step1 正解は・・・


B


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step2 解説

A 〇 (法36条、労働時間等設定改善法7条1項) 本肢のとおりである。労働時間等設定改善委員会でその委員の5分の4以上の多数による議決により、労働基準法に規定する所定の事項について決議が行われたときは、当該決議は、当該所定事項についての労使協定に代えることができるが、36協定代替決議については、所轄労働基準監督署長に届け出ることにより効力が生じる。

B ☓ (法36条、昭41.9.19発基997号) 1日について2時間を超えてはならないとされているのは、「坑内労働その他厚生労働省令で定める健康上特に有害な業務」に限られる。したがって、本肢の場合、有害業務が10時間を超えなければ、その他の労働時間を含めた労働時間が10時間を超えても、本条違反とはならない。

C 〇 (法36条、平11.3.31基発168号) 本肢のとおりである。法36条1項ただし書は、坑内労働その他厚生労働省令で定める健康上特に有害な業務について、通常の労働日においては原則として最長10時間を限度とする規定であるから、休日労働についても10時間を超えて労働させることはできないと解されている。

D 〇 (法36条、平11.3.31基発168号) 本肢のとおりである。労働者が遅刻をしたときにその時間だけ通常の終業時刻を繰り下げて労働させる場合について、1日の実労働時間を通算した時間が法定労働時間を超えないときは、法36条に基づく協定及び法37条に基づく割増賃金支払の必要はない。

E 〇 (法36条、平15.2.15基発0215002号) 本肢のとおりである。所定の要件を満たす場合には、各事業場の36協定を、本社の使用者が一括して届け出ることができる。なお、所定の要件とは、①各事業場の過半数で組織する労働組合が本社と同一であること、②本社と協定の内容が同一であること、のいずれも満たす場合をいう。



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step3 コメント

・択一式の労働基準法の問4は、法36条に定める時間外及び休日の労働に関する問題でした。やや組しにくい肢もありますが、1肢1肢を丁寧に読んでいくことで、正解にたどりつくことができると思われます。特に、本問は誤りを探す問題でもあり、正解肢であるBは、学習している範囲内ですから正解しておきたい問題です。



明日もがんばりましょう。




2017年12月20日

「ランチタイム・スタディ」の第55問です。

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さて、55問目は、選択式の雇用保険法です。

正答率61%の問題です。




<問題( 選択式 雇用 A )>

未支給の基本手当の請求手続に関する雇用保険法第31条第1項は、「第10条の3第1項の規定により、受給資格者が死亡したため失業の認定を受けることができなかった期間に係る基本手当の支給を請求する者は、厚生労働省令で定めるところにより、当該受給資格者について A の認定を受けなければならない。」と規定している。



step1 選択肢を見ない状態で、答を紙に書いてみてください。
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step2 次の選択肢の中から答を選んでください。



① 失業 ② 死亡 
③ 未支給給付請求者 ④ 未支給の基本手当支給



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step3 正解は・・・



① 失業(法31条1項)



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step4 コメント


・選択式の雇用保険法のAについては、基本条文からの出題でしたが、④「未支給の基本手当支給」を選択した受験生も多く見受けられました。未支給の基本手当についても、「失業の認定」が必要であるという点は押さえておきたいところです。



明日もがんばりましょう。



2017年12月19日

「ランチタイム・スタディ」の第54問です。

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さて、54問目は、択一式の労働安全衛生法です。

正答率62%の問題です。



<問題( 択一式 安衛 問9 )>

〔問〕 次に示す業態をとる株式会社についての安全衛生管理に関する記述のうち、正しいものはどれか。なお、衛生管理者及び産業医については、選任の特例(労働安全衛生規則第8条及び同規則第13条第3項))考えないものとする。

・Ⅹ市に本社を置き、人事、総務等の管理業務と営業活動を行っている。
・使用する労働者数 常時40人
・Y市に工場を置き、食料品を製造している。
・工場は24時間フル操業で、1グループ150人で構成する4つのグループ計600人の労働者が、1日を3つに区分した時間帯にそれぞれ順次交替で就業するいわゆる4直3交替で、業務に従事している。したがって、この600人の労働者は全て、1月に4回以上輪番で深夜業に従事している。をお、労働基準法第36条第1項ただし書きに規定する健康上特に有害な業務に従事する者はいない。
・Z市に2店舗を置き、自社製品を小売りしている。
・Z1店舗 使用する労働者数 常時15人
・Z2店舗 使用する労働者数 常時15人(ただし、この事業場のみ、うち12人は1日4時間労働の短時間労働者)


A X市にある本社には、総括安全衛生管理者、衛生管理者及び産業医を選任しなければならない。

B Y市にある工場には、安全委員会及び衛生委員会を設置しなければならず、それぞれの委員会の設置に代えて、安全衛生委員会を設置することができるが、産業医については、その工場に専属の者を選任しなければならない。

C Y市にある工場には衛生管理者を3人選任しなければならないが、そのうち少なくとも1人を衛生工学衛生管理者免許を受けた者のうちから選任しなければならない。

D X市にある本社に衛生管理者が選任されていれば、Z市にあるZ1店舗には衛生推進者を選任しなくてもよい。

E Z市にあるZ2店舗には衛生推進者の選任義務はない。



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step1 正解は・・・


B


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step2 解説

A ☓ (法10条、法12条、法13条) 常時使用労働者数40人であるX市の本社事業場(人事総務等の管理業務)については、総括安全衛生管理者、衛生管理者及び産業医の選任義務はない。

B 〇 (法13条、則13条1項2号、法17条1項、令8条、法18条1項、令9条) 本肢のとおりである。食品製造業であるY市の工場は、常時600人の労働者を使用する事業場であるため、安全委員会(製造業については、常時100人以上の労働者を使用する事業場ごとに設置義務がある)及び衛生委員会(業種を問わず、常時50人以上の労働者を使用する事業場ごとに設置義務がある)の設置が義務付けられている。また、一定の有害な業務に常時500人以上の労働者を従事させる事業場については、専属の産業医を選任しなければならないが、深夜業は、一定の有害な業務に含まれるため、本事業場は、専属の産業医の選任が必要とされる。

C ☓ (法12条、則7条1項4号・6号) 常時使用労働者数が500人を超え1,000人以下である事業場は、3人以上の衛生管理者を選任しなければならないが、Y市にある工場は、衛生工学衛生管理者免許を受けた者のうちから選任する必要はない。なお、少なくとも1人を衛生工学衛生管理者免許を受けた者のうちから選任しなければならないのは、常時500人を超える労働者を使用する事業場で、坑内業務等の一定の有害な業務に常時30人以上の労働者を従事させる場合である。深夜業は、ここでいう一定の有害な業務に含まれていない。

D ☓ (法12条の2、則12条の2) 常時10人以上50人未満の労働者を使用する小売業である事業場は、衛生推進者を選任しなければならない。本社に衛生管理者が選任されている場合であっても、衛生推進者の選任義務は免れない。

E ☓ (法12条の2、則12条の2、昭47.9.18基発602号) 常時10人以上50人未満の労働者を使用する小売業である事業場は、衛生推進者を選任しなければならないが、この「常時10人以上」とは、日雇労働者、パートタイマーなどの数を含めて、常態として使用する労働者が10人以上であることをいう。したがって、本事業場は衛生推進者の選任義務がある。



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step3 コメント

・択一式の労働安全衛生法の問9は、安全衛生管理体制の事例問題でした。事例問題であるために、問題の設定を読み込むのにある程度時間がかかってしまいますが、落ち着いて考えることができれば正解できる問題です。安衛法で事例問題とは、思いもよらぬ事態に焦って解くような状態に陥ってしまうのであれば、いったん飛ばしてあとで落ち着いて解くなどの対処もひとつの方法です。



明日もがんばりましょう。




2017年12月18日

「ランチタイム・スタディ」の第53問です。

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さて、53問目は、択一式の雇用保険法です。

正答率62%の問題です。



<問題( 択一式 雇用 問7 )>

〔問〕 雇用保険二事業に関する次の記述のうち、法令上正しいものはどれか。

A 政府は、勤労者財産形成促進法第6条に規定する勤労者財産形成貯蓄契約に基づき預入等が行われた預貯金等に係る利子に必要な資金の全部又は一部の補助を行うことができる。

B 政府は、労働関係調整法第6条に規定する労働争議の解決の促進を図るために、必要な事業を行うことができる。

C 政府は、職業能力開発促進法第10条の4第2項に規定する有給教育訓練休暇を与える事業主に対して、必要な助成及び援助を行うことができる。

D 政府は、能力開発事業の全部を独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構に行わせることができる。

E 政府は、季節的に失業する者が多数居住する地域において、労働者の雇用の安定を図るために必要な措置を講ずる都道府県に対して、必要な助成及び援助を行うことができる。



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step1 正解は・・・


C


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step2 解説

A ☓ (法62条1項、法63条1項) 本肢の事業は、雇用保険二事業には含まれていない。

B ☓ (法62条1項、法63条1項) 本肢の事業は、雇用保険二事業には含まれていない。

C 〇 (法63条1項4号) 本肢のとおりである。政府は、能力開発事業として、職業能力開発促進法に規定する有給教育訓練休暇を与える事業主に対して、必要な助成及び援助を行うことができる。

D ☓ (法63条3項) 政府は、能力開発事業の「一部」を独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構に行わせることができる。

E ☓ (法62条1項5号) 本肢のような規定はない。なお、政府は、季節的に失業する者が多数居住する地域においてこれらの者を年間を通じて雇用する事業主その他雇用に関する状況を改善する必要がある地域における労働者の雇用の安定を図るために必要な措置を講ずる事業主に対して、必要な助成及び援助を行うことができる。



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step3 コメント

・択一式の雇用保険法の問7は、雇用保険二事業に関する問題でした。雇用保険二事業に関しては、細かく学習している人は少ないと思われ、難易度の高い問題だったといえます。



明日もがんばりましょう。




2017年12月15日

「ランチタイム・スタディ」の第52問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、10月1日の佐藤塾ブログの『「ランチタイム・スタディ2017」開始のお知らせ(ブログの記事のご案内)』をご覧ください。



さて、52問目は、択一式の労働保険徴収法です。

正答率62%&合否を分けた問題です。

※「合否を分けた問題」とは、「合格者だけの正答率」と「全体の正答率(ただし、全体正答率65%未満)」とで、15%以上差が開いた問題です。



<問題( 択一式 徴収 災問10 )>

〔問〕 労働保険料の延納に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

ア 概算保険料17万円を3期に分けて納付する場合、第1期及び第2期の納付額は各56,667円、第3期の納付額は56,666円である。

イ 延納できる要件を満たす有期事業(一括有期事業を除く。)の概算保険料については、平成29年6月15日に事業を開始し、翌年の6月5日に事業を終了する予定の場合、3期に分けて納付することができ、その場合の第1期の納期限は平成29年7月5日となる。

ウ 継続事業(一括有期事業を含む。)の概算保険料については、平成29年10月1日に保険関係が成立したときは、その延納はできないので、平成29年11月20日までに当該概算保険料を納付しなければならない。

エ 認定決定された概算保険料については延納をすることができるが、認定決定された増加概算保険料については延納することはできない。

オ 労働保険事務の処理が労働保険事務組合に委託されている事業についての事業主は、納付すべき概算保険料の額が20万円(労災保険に係る保険関係又は雇用保険に係る保険関係のみが成立している事業については、10万円)以上(当該保険年度において10月1日以降に保険関係が成立したものを除く。)となる場合であれば労働保険徴収法に定める申請をすることにより、その概算保険料を延納することができる。

A(アとイ)  B(アとオ)  C(イとウ)
D(ウとエ)  E(工とオ)



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step1 正解は・・・


C


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step2 解説

ア ☓ (法18条、昭43.3.12基発123号) 概算保険料の総額を延納に係る期の数で除した場合において、その除して得た額に1円未満の端数が生じたときは、これを第1期分の納付額に加算して納付する。したがって、本肢の場合、第1期の納付額は56,668円、第2期及び第3期の納付額は56,666円となる。

イ 〇 (法18条、則28条) 本肢のとおりである。有期事業の概算保険の延納は、保険関係成立の日からその日の属する期の末日までの期間が2月以内であるときは、保険関係成立の日からその日の属する期の次の期の末日までが最初の期となる。したがって、平成29年6月15日から同年11月30日までが最初の期、平成29年12月1日から平成30年3月31日までが第2期、平成30年4月1日から同年6月5日までが第3期となる。第1期の納期限は保険関係成立の日の翌日から起算して20日以内であるため、平成29年7月5日となる。なお、第2期及び第3期の納期限についてはそれぞれ平成30年1月31日、3月31日である。

ウ 〇 (法18条、法15条1項、則27条1項) 本肢のとおりである。10月1日以降に保険関係が成立した継続事業は、当該保険年度において延納をすることができない。したがって、保険関係が成立した日から50日以内に概算保険料を納付しなければならない。

エ ☓ (法18条、法15条3項、則29条、則30条) 増加概算保険料については、認定決定が行われることはないため、本肢は誤りとなる。

オ ☓ (法18条、則27条、則28条) 労働保険事務の処理が労働保険事務組合に委託されているときは、納付すべき概算保険料の額に関わらず、延納することができる。



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step3 コメント

・択一式の労働保険徴収法の災問10は、労働保険料の延納に関する問題でした。どの肢も基本問題であるだけに、延納を綿密に学習しきれていたかが問われるところです。合格者はこういった問題は、確実に拾ってきています。



来週もがんばりましょう。