2017年01月

2017年01月26日

「ランチタイム・スタディ」の第75問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、9月29日の佐藤塾ブログの
「ランチタイム・スタディ」開始のお知らせをご覧ください。

「ランチタイム・スタディ」の活用法については、10月22日の佐藤塾ブログの「ランチタイム・スタディの活用法」をご覧ください。


さて、75問目は、択一式の労働基準法です。

正答率35%の問題です。

※前回の正答率39%から、一気に4ポイントダウンです。ただし、合格者の正答率は50%を超えています。



<問題( 択一式 労基 問7 )>


〔問〕 労働基準法第39条に定める年次有給休暇に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 休職発令により従来配属されていた所属を離れ、以後は単に会社に籍があるにとどまり、会社に対して全く労働の義務が免除されることとなる場合において、休職発令された者が年次有給休暇を請求したときは労働義務がない日について年次有給休暇を請求する余地がないことから、これらの休職者は年次有給休暇請求権の行使ができないと解されている。

B 全労働日と出勤率を計算するに当たり、法定休日を上回る所定の休日に労働させた場合におけるその日は、全労働日に含まれる。

C 年次有給休暇を取得した日は出勤率の計算においては、出勤したものとして取り扱う。

D 育児介護休業法に基づく育児休業申出後には育児休業期間中の日について年次有給休暇を請求する余地はないが、育児休業中出前に育児休業期間中の日について時季指定や労使協定に基づく計画付与が行われた場合には当該日には年次有給休暇を取得したものと解され、当該日に係る賃金支払日については使用者に所要の賃金支払いの義務が生じるものとされている。

E 所定労働時間が年の途中で1日8時間から4時間に変更になった。この時、変更前に年次有給休暇の残余が10日と5時間の労働者であった場合、当該労働者が変更後に取得できる年次有給休暇について、日数の10日は変更にならないが、時間数の方は5時間から3時間に変更される。




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step1 正解は・・・



B


   

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step2 解説


A 〇 (法39条5項、昭31.2.13基収489号)本肢のとおりである。休職発令された者が年次有給休暇を請求したときは、労働義務がない日について年次有給休暇を請求する余地がないことから、これらの休職者は、年次有給休暇権の行使ができない。

B ☓ (法39条1項、平25.7.10基発0710第3号)年次有給休暇の算定基礎となる全労働日の日数は就業規則等によって定められた所定休日を除いた日をいう。したがって、所定の休日に労働させた場合には、その日は、全労働日に「含まれない」。

C 〇 (法39条8項、昭22.9.13発基17号)本肢のとおりである。

D 〇 (法39条5項、昭31.2.13基収489号)本肢のとおりである。年次有給休暇は、労働義務のある日についてのみ請求できるものであるから、育児休業申出後には、育児休業期間中の日について年次有給休暇を請求する余地はない。しかし、育児休業申出前に計画的付与が行われた場合には、当該日には年次有給休暇を取得したものと解される。

E 〇 (法39条4項、平21基発1005第1号)年度の途中で所定労働時間が変更されたときは、時間単位年休として取得できる範囲のうち、日単位で残っている部分については、1日が何時間に当たるかは変更後の所定労働時間によることとなるが、日単位に満たず時間単位で保有している部分については、所定労働時間の変動に比例して時間数が変更されることとなる。したがって、所定労働時間が8時間から4時間に変更され、年休が10日と5時間残っている場合は、10日と5/8日残っていると考え、以下のとおりとなる。
【変更前】10日(1日あたりの時間数は8時間)と5時間
【変更後】10日(1日あたりの時間数は4時間)と3時間(4時間×5/8=2.5時間となるが、1時間未満の端数は切り上げる)




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step3 コメント

・択一式の労働基準法の問7は、Eが実務的な問題であり難解であることから、その問題に引っ張られた形で難易度が上がってしまった感があります。Eが誤りだと考えて解答をEとした方が半数以上に上りました。



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step4 プラスα(一読しておこう)

年次有給休暇(法39条1項~7項、則24条の3)


① 使用者は、その雇入れの日から起算して6箇月間継続勤務し全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した10労働日の有給休暇を与えなければならない。

② 使用者は、1年6箇月以上継続勤務した労働者に対しては、雇入れの日から起算して6箇月を超えて継続勤務する日(以下「6箇月経過日」という)から起算した継続勤務年数1年ごと、前項の日数に、次の表の左欄に掲げる6箇月経過日から起算した継続勤務年数の区分に応じ同表の右欄に掲げる労働日を加算した有給休暇を与えなければならない。ただし、継続勤務した期間を6箇月経過日から1年ごとに区分した各期間(最後に1年未満の期間を生じたときは、当該期間)の初日の前日の属する期間において出勤した日数が全労働日の8割未満である者に対しては、当該初日以後の1年間においては有給休暇を与えることを要しない。

6箇月経過日から起算
した継続勤務年数     労働日  (年休の日数)
     1年         1労働日  (11労働日)
     2年         2労働日  (12労働日)
     3年         4労働日  (14労働日)
     4年         6労働日  (16労働日)
     5年         8労働日  (18労働日)
     6年         10労働日 (20労働日)

③ 次に掲げる労働者(1週間の所定労働時間が厚生労働省令で定める時間(30時間)以上の者を除く。)の有給休暇の日数については、前2項の規定にかかわらず、これらの規定による有給休暇の日数を基準とし、通常の労働者の週所定労働日数として厚生労働省令で定める日数(5.2日)と当該労働者の1週間の所定労働日数又は1週間当たりの平均所定労働日数との比率を考慮して厚生労働省令で定める日数とする。
1. 1週間の所定労働日数が通常の労働者の週所定労働日数に比し相当程度少ないものとして厚生労働省令で定める日数(4日)以下の労働者
2. 週以外の期間によって所定労働日数が定められている労働者については、1年間の所定労働日数が、前号の厚生労働省令で定める日数に1日を加えた日数を1週間の所定労働日数とする労働者の1年間の所定労働日数その他の事情を考慮して厚生労働省令で定める日数(216日)以下の労働者

④ 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めた場合において、第1号に掲げる労働者の範囲に属する労働者が有給休暇を時間を単位として請求したときは、前3項の規定による有給休暇の日数のうち第2号に掲げる日数については、これらの規定にかかわらず、当該協定で定めるところにより時間を単位として有給休暇を与えることができる。
1. 時間を単位として有給休暇を与えることができることとされる労働者の範囲
2. 時間を単位として与えることができることとされる有給休暇の日数(5日以内に限る。)
3.その他厚生労働省令で定める事項

⑤ 使用者は、前各項の規定による有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる。

⑥ 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、第1項から第3項までの規定による有給休暇を与える時季に関する定めをしたときは、これらの規定による有給休暇の日数のうち5日を超える部分については、前項の規定にかかわらず、その定めにより有給休暇を与えることができる。

⑦ 使用者は、第1項から第3項までの規定による有給休暇の期間又は第4項の規定による有給休暇の時間については、就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより、それぞれ、平均賃金若しくは所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金又はこれらの額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定した額の賃金を支払わなければならない。ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、その期間又はその時間について、それぞれ、健康保険法40条1項に規定する標準報酬月額の30分の1に相当する金額(その金額に5円未満の端数があるときは。これを切り捨て、5円以上10円未満の端数があるときは、これを10円に切り上げるものとする)又は当該金額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定した金額を支払う旨を定めたときは、これによらなければならない。




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step5 練習問題(チャレンジしてみよう!)

年次有給休暇(法39条1項~7項、則24条の3)


① 使用者は、その雇入れの日から起算して A 間継続勤務し全労働日の
 B 以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した C の有給休暇を与えなければならない。

② 使用者は、 D 以上継続勤務した労働者に対しては、雇入れの日から起算して A を超えて継続勤務する日(以下「 A 経過日」という)から起算した継続勤務年数 E ごとに、前項の日数に、次の表の左欄に掲げる A 経過日から起算した継続勤務年数の区分に応じ同表の右欄に掲げる労働日を加算した有給休暇を与えなければならない。ただし、継続勤務した期間を A 経過日から E ごとに区分した各期間(最後に E 未満の期間を生じたときは、当該期間)の初日の前日の属する期間において出勤した日数が全労働日の B 未満である者に対しては、当該初日以後の E 間においては有給休暇を与えることを要しない。

 A 経過日から起算
した継続勤務年数     労働日  (年休の日数)
     1年         1労働日  (11労働日)
     2年         2労働日  (12労働日)
     3年         4労働日  (14労働日)
     4年         6労働日  (16労働日)
     5年         8労働日  (18労働日)
     6年         10労働日 (20労働日)

③ 次に掲げる労働者(1週間の所定労働時間が厚生労働省令で定める時間( F )以上の者を除く。)の有給休暇の日数については、前2項の規定にかかわらず、これらの規定による有給休暇の日数を基準とし、通常の労働者の週所定労働日数として厚生労働省令で定める日数( G )と当該労働者の1週間の所定労働日数又は1週間当たりの平均所定労働日数との比率を考慮して厚生労働省令で定める日数とする。
1. 1週間の所定労働日数が通常の労働者の週所定労働日数に比し相当程度少ないものとして厚生労働省令で定める日数( H )以下の労働者
2. 週以外の期間によって所定労働日数が定められている労働者については、1年間の所定労働日数が、前号の厚生労働省令で定める日数に1日を加えた日数を1週間の所定労働日数とする労働者の1年間の所定労働日数その他の事情を考慮して厚生労働省令で定める日数( I )以下の労働者

④ 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めた場合において、第1号に掲げる労働者の範囲に属する労働者が有給休暇を時間を単位として請求したときは、前3項の規定による有給休暇の日数のうち第2号に掲げる日数については、これらの規定にかかわらず、当該協定で定めるところにより時間を単位として有給休暇を与えることができる。
1. 時間を単位として有給休暇を与えることができることとされる労働者の範囲
2. 時間を単位として与えることができることとされる有給休暇の日数( J 以内に限る。)
3.その他厚生労働省令で定める事項




step6 選択肢はありません。答を紙に書いてみてください。
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step7 練習問題の解答



A → 6箇月
B → 8割
C → 10労働日
D → 1年6箇月
E → 1年

F → 30時間
G → 5.2日
H → 4日
I → 216日
J → 5日




明日もがんばりましょう。
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2017年01月25日

「ランチタイム・スタディ」の第74問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、9月29日の佐藤塾ブログの
「ランチタイム・スタディ」開始のお知らせをご覧ください。

「ランチタイム・スタディ」の活用法については、10月22日の佐藤塾ブログの「ランチタイム・スタディの活用法」をご覧ください。


さて、74問目は、択一式の労働安全衛生法です。

正答率39%の問題で、難問です。

※難問とは、合格者でも正答率が50%を割ってしまっている問題を指します。
※正答率39%の問題は全部で4問もあり、今回がその4問目に当たります。



<問題( 択一式 安衛 問9 )>


〔問〕 労働安全衛生法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 労働安全衛生法における「事業者」は、労働基準法第10条に規定する「使用者」とはその概念を異にするが、「労働者」は、労働基準法第9条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人を除く。)をいう。

B 労働安全衛生法における「労働災害」は、労働者の就業に係る建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等により、又は作業行動その他業務に起因して、労働者が負傷し、疾病にかかり、又は死亡することをいうが、例えばその負傷については、事業場内で発生したことだけを理由として「労働災害」とするものではない。

C 労働安全衛生法における事業場の業種の区分については、その業態によって個別に決するものとし、経営や人事等の管理事務をもっぱら行なっている本社、支店などは、その管理する系列の事業場の業種とは無関係に決定するものとしており、たとえば製鉄所は製造業とされるが、当該製鉄所を管理する本社は、製造業とはされない。

D 厚生労働大臣は、労働政策審議会の意見をきいて、労働災害防止計画を策定しなければならないこととされており、現在、「死亡災害の撲滅を目指して、平成24年と比較して、平成29年までに労働災害による死亡者の数を15%以上減少させること」などを盛り込んだ平成25年4月から平成30年3月までの5年間にわたる計画が進められている。

E 労働者は、労働安全衛生法第26条により、事業者が同法の規定に基づき講ずる危険又は健康障害を防止するための措置に応じて、必要な事項を守らなければならないが、その違反に対する罰則の規定は設けられていない。



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step1 正解は・・・



E


   

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step2 解説


A 〇 (法2条2号・3号)本肢のとおりである。労働安全衛生法における「事業者」とは、その事業の実施主体をいい、個人事業にあってはその事業主個人、会社その他の法人の場合には法人そのものをさすが、労働基準法上の使用者とは、①事業主、②通事業の経営担当者、③労働者に関する事項について事業主のために行為をする全ての者、をいう。

B 〇 (法2条1号)本肢のとおりである。なお、労働安全衛生法における労働災害とは、いわゆる産業災害よりも一般的に範囲は狭く、労働者の生命・身体に係る損害に限定され、単なる物的損害は含まない。

C 〇 (昭47.9.18発基91号)本肢のとおりである。事業場の業種の区分については、「その業態によって個別に決するもの」とされており、事業場ごとに業種を判断することになる。したがって、製鉄所は「製造業」とされるが、その経営や人事の管理をもっぱらおこなっている本社は「その他の事業」となる。

D 〇 (法6条)本肢のとおりである。厚生労働省は、産業構造の変化等、労働者を取り巻く社会経済の変化に対応し、労働者の安全と健康を確保するため、平成
25年4月から平成30年3月までの5年間を計画期間とする「第12次労働災害防止計画」を策定した。なお、労働災害防止計画とは、労働災害を減少させるために国が重点的に取り組む事項を定めた中期計画である。

E ☓ (法26条、法120条1号)法26条違反に対しては、罰則が設けられており、「50万円以下の罰金」に処せられる。



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step3 コメント

・択一式の労働安全衛生法の問9は、正解肢となるEが罰則を問う問題であり難解でした。他の選択肢もC及びEあたりは判断に迷うことから、正答率が低くなりました。

・2016年本試験の択一式安衛法は、3問とも難問でした。その3問の中でも、今回取り上げた問9が一番出来が良かった訳ですから、どれだけ他の2問が難しかったかを表しています。なお、択一式の労基・安衛という全10問のくくりで見ても、前半の問1~問5までが易しい問題が並び、後半の問6~問10が急に難しくなるという構成でした。したがって、2016年本試験の択一式労基・安衛では、問1~問5をいかに取りこぼさず得点し、問6、問7、問9あたりの問題で得点の上澄みできたかが焦点となります。



今日は練習問題はありません。

明日もがんばりましょう。

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2017年01月24日

みなさん、こんにちは。
佐藤としみです。

1月28日(土)は大阪本校で、29日(日)には東京本校において、無料体験を実施いたします。
科目は、健康保険法①(10:30~13:00)になります。

大阪本校の担当講師は、実務に精通し、選択式を意識した講義で定評のある木田麻弥講師です。
姉御肌でとっても面倒見のいい先生ですから、いろいろ相談したりして頼ってください。

そして、東京本校は、私、佐藤としみが担当します。

この日から社会保険科目(健保、社一、国年、厚年)に突入します。
社労士試験の例年の傾向からすると、社会保険科目の出来次第で合否が分かれることが多いので、社会保険科目の学習は手を抜くことはできません。
したがって、健保①からの学習が結果を左右するといっても過言ではないことになりますので、これまでの学習が独学の方の場合、社会保険科目だけインプット講義をお聴きいただくという手もあります。

予約は不要ですので、当日、直接、お越しください。

今回は特別に、今まで2017年向け社労士講座の無料体験に参加した方も、再度、無料体験受講していただいて構いません。
(通常は、無料体験できるのは1回(1コマ)だけですが、今回に限り、今まで何度か無料体験受講をしている方も今回の無料体験に参加することができます。)

テキストは、中綴じのものをお渡しいたしますので、健康保険法①の範囲の部分はお持ち帰りしていただいて構いません。

講義を受講しようと決めていなくても、試しにどんなものか、視聴するだけでもいいので、来てください。
少なくとも勉強になりますし、きっと有意義な時間になることでしょう。


それでは、お待ちしています!!



「ランチタイム・スタディ」の第73問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、9月29日の佐藤塾ブログの
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さて、73問目は、択一式の健康保険法です。

正答率39%の問題で、難問です。

※難問とは、合格者でも正答率が50%を割ってしまっている問題を指します。



<問題(択一式 健保 問4)>


〔問〕 健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 被保険者の被扶養者が第三者の行為により死亡し、被保険者が家族埋葬料の給付を受けるときは、保険者は、当該家族埋葬料の価額の限度において当該被保険者が当該第三者に対して有する損害賠償請求権を代位取得し、第三者に対して求償できる。

B 被保険者である適用事業所の代表取締役は、産前産後休業期間中も育児休業期間中も保険料免除の対象から除外されている。

C 保険者等は、被保険者が賞与を受けた月において、その月に当該被保険者が受けた賞与額に基づき、これに千円未満の端数を生じたときは、これを切り捨てて、その月における標準賞与額を決定する。ただし、その月に当該被保険者が受けた賞与によりその年度における標準賞与額の累計額が540万円(健康保険法第40条第2項の規定による標準報酬月額の等級区分の改定が行われたときは、政令で定める額。)を超えることとなる場合には、当該累計額が540万円となるようその月の標準賞与額を決定し、その年度においてその月の翌月以降に受ける賞与の標準賞与額は零とする。

D 保険医個人が開設する診療所は、病床の有無に関わらず、保険医療機関の指定を受けた日から、その指定の効力を失う日前6か月から同日前3か月までの間に、別段の申出がないときは、保険医療機関の指定の申出があったものとみなされる。

E 健康保険法第150条第1項では、保険者は、高齢者医療確保法の規定による特定健康診査及び特定保健指導を行うように努めなければならないと規定されている。



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step1 正解は・・・



A


   

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step2 解説


A 〇 (法57条1項)本肢のとおりである。保険者は、給付事由が第三者の行為によって生じた場合において、保険給付を行ったときは、その給付の価額の限度において、保険給付を受ける権利を有する者(当該給付事由が被保険者の被扶養者について生じた場合には、当該被扶養者を含む)が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。

B ☓ (法159条、法159条の3)適用事業所の代表取締役であっても健康保険の被保険者である者は、産前産後休業期間中及び育児休業期間中の保険料免除の対象となる。なお、任意継続被保険者及び特例退職被保険者は、育児休業等又は産前産後休業をしたときであっても、保険料が免除されない。

C ☓ (法45条1項)前段部分は正しいが、健康保険法における年度の累計標準賞与額の上限は「573万円」である。平成28年4月から、累計標準賞与額の上限が540万円から573万円に引き上げられた。なお、賞与額の累計は、保険者を単位として行われる。

D ☓ (法68条2項、昭5.10.13保発52号)診療所のうち、病床を有する診療所については、本肢の自動更新の規定は適用されない。本肢は「病床の有無に関わらず」としているため、誤りとなる。

E ☓ (法150条1項)健康保険法第150条第1項は、保険者は、高齢者医療確保法の規定による特定健康診査及び特定保健指導を「行うものとする」と規定している。



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step3 コメント

・択一式の健康保険法問4は、Cが改正からの出題ですぐに誤りと気が付いた方が多かったようですが、正解肢A以外のB、D及びEの問題が難解であり、解答が割れる結果になりました。Aが正しいと自信があれば正解できたものの、あやふやな場合には、C以外で迷うこととなり、その結果、正答率が下がったものと思われます。



今日は練習問題はありません。

明日もがんばりましょう。

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2017年01月23日

「ランチタイム・スタディ」の第72問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、9月29日の佐藤塾ブログの
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さて、72問目は、択一式の国民年金法です。

正答率39%の問題です。

※正答率40%を割りました。ただし、合格者だけの正答率は50%を超えています。



<問題(択一式 国年 問6)>


〔問〕 国民年金法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 第3号被保険者が主として第2号被保険者の収入により生計を維持することの認定は、厚生労働大臣の権限とされており、当該権限に係る事務は日本年金機構に委任されていない。

B 国民年金保険料の追納の申込みは、国民年金法施行令の規定により、口頭でもできるとされている。

C 第1号被保険者に対しては、市町村長から、毎年度、各年度の各月に係る保険料について、保険料の額、納期限等の通知が行われる。

D 被保険者又は被保険者であった者が、保険料の全額免除の規定により納付することを要しないものとされた保険料(追納の承認を受けようとする日の属する月前10年以内の期間に係るものに限る。)について厚生労働大臣の承認を受けて追納しようとするとき、その者が障害基礎年金の受給権者となった場合には追納することができない。

E 被保険者又は被保険者であった者の死亡の原因が業務上の事由によるものである遺族基礎年金の裁定の請求をする者は、その旨を裁定の請求書に記載しなければならない。




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step1 正解は・・・



E


   

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step2 解説


A ☓ (法7条1項3号、法109条の4第1項1号、令4条)本肢の権限は、日本年金機構に委任されている。被保険者の収入により生計を維持することの認定は、健康保険法、国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法及び私立学校教職員共済法における被扶養者の認定の取扱いを勘案して日本年金機構が行うものとされている。

B ☓ (法94条5項、令11条)口頭での申込みはできない。保険料の追納の承認を受けようとする第1号被保険者又は第1号被保険者であった者は、国民年金保険料追納申込書に、国民年金手帳を添えて、日本年金機構に提出しなければならない。

C ☓ (法92条)本肢の通知は、「市町村長」ではなく、「厚生労働大臣」から行われる。

D ☓ (法94条1項)「障害基礎年金の受給権者」となった場合であっても、追納することはできる。なお、老齢基礎年金の受給権者は追納を行うことができない。

E 〇 (法16条、則39条)本肢のとおりである。被保険者又は被保険者であった者の死亡の原因が、第三者の行為によって生じたものであるとき又は業務上の事由によるものであるときは、その旨を裁定請求書に記載しなければならない。



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step3 コメント

・択一式の国民年金法の問6は、正解肢のEが裁定請求書の記載事項についての問題で、正誤判断がきわめて難しかったといえます。



本日は練習問題はありません。

明日もがんばりましょう。
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