2017年06月01日

「第2次ランチタイム・スタディ」の第68問です。

「第2次ランチタイム・スタディ」の主旨については、2月21日の佐藤塾ブログの『第2次「ランチタイム・スタディ」開始のお知らせ(ブログの記事のご案内)』をご覧ください。


さて、68問目は、択一式の社会保険一般常識です。

正答率43%の問題です。


<問題( 択一式 社一 問10 )>

〔問〕 次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 「平成24年度社会保障費用統計(国立社会保障・人口問題研究所)」によると、平成24年度の社会保障給付費の総額は108兆5,568億円であり、部門別にみると、「医療」が53兆9,861億円で全体の49.7%を占めている。次いで「年金」が34兆6,230億円で全体の31.9%、「福祉その他」は19兆9,476億円で18.4%となっている。

B 「平成25年国民生活基礎調査(厚生労働省)」によると、高齢者世帯(65歳以上の者のみで構成するか、又はこれに18歳未満の未婚の者が加わった世帯。以下本問において同じ。)における所得の種類別に1世帯当たりの平均所得金額の構成割合をみると、「公的年金・恩給」が68.5%と最も高くなっている。なお、公的年金・恩給を受給している高齢者世帯のなかで「公的年金・恩給の総所得に占める割合が100%の世帯」は57.8%となっている。

C 「平成25年度厚生年金保険・国民年金事業の概況(厚生労働省)」によると、国民年金の第1号被保険者数(任意加入被保険者を含む。以下本問において同じ。)は、平成25年度末現在で1,805万人となっており、前年度末に比べて3.1%増加し、第1号被保険者数は、対前年度末比において5年連続増加となっている。

D 「平成26年度後期高齢者医療制度被保険者実態調査(厚生労働省)」によると、平成26年9月30日現在の後期高齢者医療制度の被保険者数は、5,547千人となっており、うち75歳以上の被保険者数は被保険者の79.6%を占めている。

E 「平成24年度介護保険事業状況報告(厚生労働省)」によると、要介護(要支援)認定者数は、平成24年度末現在で1,561万人となっており、そのうち軽度(要支援1から要介護2)の認定者が、全体の約83.5%を占めている。



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step1 正解は・・・



B


   

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step2 解説

A ☓  (平成24年度社会保障費用統計(国立社会保障・人口問題研究所)) 部門別にみると、「年金」が53兆9,861億円で全体の49.7%を占めていて、次いで「医療」が34兆6,230億円で全体の31.9%となっている。問題文では「年金」と「医療」の金額(割合)が逆になっているので誤り。

B 〇  (平成25年国民生活基礎調査) 本肢のとおりである。公的年金制度は、現役世代の保険料負担により、その時々の高齢世代の年金給付をまかなう世代間扶養の仕組みにより運営されており、賃金や物価の伸びなどに応じてスライドした年金を終身にわたって受けることができるという特長を有しており、現在では、国民の約3割(約3,942万人(平成24年度))が公的年金を受給し、高齢者世帯の収入の7割を公的年金が占めるなど、国民の老後生活の柱としての役割を担っている(平成26年版厚生労働白書)。

C ☓  (平成25年度厚生年金保険・国民年金事業の概況) 第1号被保険者数(任意加入被保険者を含む)は1,805万人であり、前年度末に比べて58万人(3.1%)「減少」している。なお、第3号被保険者数は945万人であり、前年度末に比べて15万人(1.5%)減少しており、被用者年金被保険者数(厚生年金保険及び共済組合の加入者数)は3,967万人(うち厚生年金保険3,527万人、共済組合439万人)と、前年度末に比べて55万人(1.4%)増加している。厚生年金保険の被保険者数は、過去最多となっている。
 
D ☓  (平成26年度後期高齢者医療制度被保険者実態調査(厚生労働省)) 後期高齢者医療制度の被保険者数は「5,547千人」ではなく、「15,547千人」であり、うち75歳以上の被保険者数は「79.6%」ではなく、「97.6%」となっている。なお、一定の障害の状態にあるとして認定を受けた65歳から74歳の被保険者数は367千人となっている。

E ☓  (平成24年度介護保険事業状況報告(厚生労働省)) 要介護(要支援)認定者数は、平成24年度末現在で「1,561万人」ではなく、「561万人」となっている。また、軽度(要支援1~要介護2)の認定者は、全体の「約83.5%」ではなく、「約63.5%」を占めている。


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step3 コメント

・択一式の社会保険一般常識の問10は、各種統計数値からの出題でした。受験生の多くが苦手と感じる分野ですが、よく読むと一つ一つの正誤判断ができる問題でもあります。本試験に出題の際には、慌てず落ち着いて考えましょう。



明日もがんばりましょう。
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