2017年03月03日

「第2次ランチタイム・スタディ」の第8問です。

「第2次ランチタイム・スタディ」の主旨については、2月21日の佐藤塾ブログの『第2次「ランチタイム・スタディ」開始のお知らせ(ブログの記事のご案内)』をご覧ください。


さて、8問目は、択一式の労働者災害補償保険法です。

正答率83%の問題です。

<問題( 択一式 労災 問7 )>

〔問〕 年金たる保険給付に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。

ア 年金たる保険給付の支給は、支給すべき事由が生じた月から始められ、支給を受ける権利が消滅した月で終了する。

イ 年金たる保険給付の支給に係る給付基礎日額に1円未満の端数があるときは、その端数については切り捨てる。

ウ 傷病補償年金は、休業補償給付と併給されることはない。

エ 遺族補償年金を受ける権利を有する者の所在が1年以上明らかでない場合には、当該遺族補償年金は、同順位者があるときは同順位者の、同順位者がないときは次順位者の申請によって、その所在が明らかでない間、その支給を停止されるが、これにより遺族補償年金の支給を停止された遺族はいつでも、その支給の停止の解除を申請することができる。

オ 遺族補償年金を受けることができる遺族が、遺族補償年金を受けることができる先順位又は同順位の他の遺族を故意に死亡させたときは、その者は、遺族補償年金を受けることができる遺族でなくなり、この場合において、その者が遺族補償年金を受ける権利を有する者であるときは、その権利は、消滅する。

A (アとイ) B (アとオ) C (イとエ)
D (ウとエ) E (ウとオ)




-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step1 正解は・・・



A


   

-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step2 解説

ア ☓  (法9条1項) 年金たる保険給付の支給は、支給すべき事由が生じた月の「翌月」から始められ、支給を受ける権利が消滅した月で終了する。

イ ☓  (法8条の5) 給付基礎日額に1円未満の端数があるときは、これを1円に「切り上げる」。なお、労働基準法の平均賃金を計算する場合に銭未満の端数が生じたときは、これを切り捨てるものとされている(昭22.11.5基収232号)。

ウ 〇  (法18条2項) 本肢のとおりである。なお、傷病補償年金は、療養補償給付とは併給される。

エ 〇  (法16条の5第1項・2項) 本肢のとおりである。なお、所在不明による支給停止は、所在不明となった月の翌月から支給停止が解除された月までの間について行われる。したがって、支給停止が解除されたときは、その月の翌月から遺族補償年金の支給が再開される。

オ 〇  (法16条の9第4項) 本肢のとおりである。遺族補償年金又は遺族年金については、「遺族」としてふさわしくない者を給付の対象から除外するため、“受給資格の欠格”の規定が設けられている。なお、葬祭料又は葬祭給付については欠格規定は設けられていないため、注意が必要である。



-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step3 コメント

・択一式の労災保険法の問7は、年金たる保険給付に関する誤りの肢の組合せ問題でした。ア及びイが、どちらもすぐに誤りであると確信できる内容でしたから、ウ~オの問題を確認する必要もないくらい易しい問題だったといえます。



今日は練習問題はありません。

来週もがんばりましょう。
☞ 次の【第2次ランチタイム・スタディ 9 】をご覧になりたい方はこちら




コメントする

名前
 
  絵文字