2020年05月20日

「ランチタイム・スタディ 2020統計数値」の58日目は、「令和元年賃金構造基本統計調査結果の概況」から「短時間労働者の賃金」の調査記載事項です。


短時間労働者の賃金

【令和元年賃金構造基本統計調査結果の概況】

短時間労働者の1時間当たり賃金は、男女計1,148円(前年比1.8%増)、男性1,207円(同1.5%増)、女性1,127円(同2.0%増)となっている。

男女別に、年齢階級別でみると、男性、女性ともに、20~24歳以降で1,000円を超えており、最も賃金が高い年齢階級は、男性では、60~64歳で1,376円、女性では、30~34歳で1,200円となっている。

賃金男女


企業規模別にみると、男性では、大企業1,166円(前年比1.7%)、中企業1,237円(同0.9%)、小企業1,237円(同2.1%)、女性では、大企業1,131円(同2.0%)、中企業1,133円(同2.0%)、小企業1,115円(同3.0%)となっている。

産業別にみると、男性では、「運輸業,郵便業」(1,276円)が、女性では「医療,福祉」(1,318円)が最も高くなっている。

また、前年で1,000円未満であった女性の「製造業」が1,025円(前年995円)となり、男女ともに全ての産業で初めて1,000円を超えた


<ポイント>

・短時間労働者の1時間当たり賃金は、だいたい1,150円、男性1,200円、女性1,100円というところで、最低賃金の上昇という要因もあり、上がってきています。細かい上がり幅の数字は覚える必要はありませんが、女性の方が大きくなっています。

・最も賃金が高い年齢階級は、男性では、60~64歳は理解できると思われますが、女性は、「30~34歳」となっていますのでここは少々、気に留めておきたいところです。

・短時間労働者の1時間当たり賃金は、企業規模別に違いはみられません。

・短時間労働者の1時間当たり賃金を産業別にみると、人手不足が大きい業種の「運輸業,郵便業」(男性)、「医療,福祉」(女性)がきていますが、特に、「女性の医療,福祉」が「1,318円」となっていて、金額的には抜きんでています。これは、特に人手不足の激しい「福祉」において、賃金が高くないと応募する人が少なく、新規応募の時給を高く設定すると、既存の従業員の賃金(時給)も上げなければならないというところからきているようです。(それだけ、経営者も管理職層も社員も大変な思いをされていることと思われますが、介護保険・施設が我国の介護保険制度を支えてくれているからこそ、年老いた親を持つ現役世代も安心して仕事ができる環境にあるように思います。)



明日もがんばりましょう。



労働判例対策講座にご質問がありました。

『労働判例対策講座の受講を検討しています。テキストはどのような記載となっていますか。できれば、一部分だけでも見ることはできないでしょうか。』

[回答]

労働判例対策講座のテキストについて、第2分冊の最初にくる「三菱樹脂事件」を例にお伝えします。


三菱樹脂事件①


まず、最初の「タイトルバー」で、労働基準法第3条の均等待遇について争われた事案であることがわかります。

続いて、「事件名」と「判決日」、最高裁のどの「法廷」での判決かがわかります。なお、「三菱樹脂事件」は大きな案件であったため、最高裁の中でも「大法廷」で裁判が行われています。

そして、「論点」を一言で書き、その「結論」も、なるだけ簡略化して書いています。
ここでは、論点が2つありました。

事案の概要」は、経緯を書いていますので、裁判に至った背景が読み取れます。

判断」では、その後に記載されている「判旨」を簡潔にまとめています。
最後にわかりやすいように、「労働者の勝訴・敗訴」をかっこ書きで入れています。

本判決は、高裁と最高裁の結論が真逆でしたから、その場合には、「高裁の判旨(最高裁により却下されたもの)」を載せています。
昨今、問題文が高裁判旨の記述で誤りという問題も散見されます。
昨年も、労基法択一式問6Dで、「日本ケミカル事件」の高裁の判旨の記述が出題され、高裁と最高裁は真逆の結論となっていますので、誤りの肢となりましたが、高裁の判旨だけにそれなりの説得力があり、注意深く読んだとしても、該当する事件の内容を知らないと、正誤判断するのはかなり難しくなります。
最高裁の判旨の結論を単純に変更した択一式問題の場合には、意味を考えると正誤判断が容易につく場合もありますが、このように高裁の判旨が択一式の問題で出題された場合には、かなり難易度が高くなります。
ここ1年に判決のあった「国際自動車事件」も、「平尾事件」も、高裁と最高裁の結論が真逆でしたから要注意です。



三菱樹脂事件②


必要に応じて、「check」を載せ、側面からの補足内容を掲載しています。

続く、「判旨」は、最高裁判所が下した判例の核心部分を載せています。
内容的に重要な箇所は「下線」で、選択式で狙われると考えられる語句には、「四角囲み」をしています。
いわば、「四角囲み」の語句(またはセンテンス)は、その判例のキーワード(または、判旨を理解していないと解答できない文章)にあたります。


三菱樹脂事件③


判旨で出てくる重要用語(知っておくべき法律用語等)は、「用語の解説」を載せています。

最後に「過去問チェック」で、過去に出題された「問題」「出題年度・肢」「正誤」「解説」を載せています。


三菱樹脂事件④


「過去問チェック」に何問も掲載されていますから、三菱樹脂事件は、過去に何度も繰り返し、出題されていることがわかります。


<学習の仕方>

まず、ざっと、講義を視聴してみてください。
3時間でコンパクトに、内容の骨格をお伝えしています。
(講義が無いと、判例によっては、意味をはき違えてしまっているものもあるはずです。)

その後に、択一式対策であれば、「論点」と「結論」と「判断」に目を通していただき、その後に「過去問」で内容を理解できているかを確認してください。

選択式対策を施したい方の場合には、「判旨」を読み込んでいってください。

その際に、「四角囲み」のキーワードを意識しながら、そこが抜かれてもわかるように、心に刻んでいってください。


2冊あるテキストは、読みやすく、量・質とも自信作です。
(第1分冊85ページ、第2分冊80ページ)
おそらく楽しく読み込めると思います。
その事件の事象をイメージしながら、当事者になったつもりで読み進めていってください。

力も付きますし、判例に強くなり、興味が増すことから、労基、労災、労一の学習の弾みが付くことにもなるのではないでしょうか。


労働判例対策講座の判例数については、こちら



2020年05月19日

「ランチタイム・スタディ 2020統計数値」の57日目は、「令和元年賃金構造基本統計調査結果の概況」から「一般労働者の賃金」の調査記載事項です。


一般労働者の賃金

【令和元年賃金構造基本統計調査結果の概況】

(2)性別にみた賃金

性別に賃金カーブをみると、男性では、年齢階級が高くなるとともに賃金も上昇し、50~54歳で423.7千円(20~24歳の賃金を100とすると198.5)と賃金がピークとなり、その後下降している。

女性も、50~54歳の275.8千円(同132.5)がピークとなっているが、男性に比べ、賃金カーブは緩やかとなっている。

<ポイント>

・「賃金カーブ」とは、年齢(階級)とともに変化する賃金額の状況をグラフで表したものです。賃金カーブが緩やかということは、年齢が上がっても賃金の上昇幅は少ないということになります。

・男性は、新卒と比べ、賃金上昇は平均約2倍となりますが、女性は約1.3倍に留まっています。


 (3) 雇用形態別賃金格差

雇用形態間賃金格差(正社員・正職員=100)は、男女計64.9男性66.8女性70.2となっている。

男女計でみると賃金格差が大きいのは、企業規模別では、大企業58.4、主な産業別では、卸売業,小売業59.6となっている。



明日もがんばりましょう。