2020年02月13日

過去問に関して、ご質問を頂戴しました。
ご質問の内容は、「受講していなくても過去問を購入できますか?」というものです。

回答は、「できます。」です。

東京本校又は大阪本校にお電話か訪問のうえ、お問い合わせください。
現時点で、過去問①労働法編、②労働保険編、③社会保険編、④年金編のうち、①~③が出来上がっています。
1冊1,100円となります。

せっかくですから、過去問の特長を記載しておきます。

現時点で過去問題集を利用されている方は、この機に、特長を活かした活用をしてください。


過去問表紙




左右ページの見開きに問題・解説が配置されており、学習しやすいよう様々な工夫がされています。
 
(Ⅰ)左ページの問題と右ページの解説が同じ行から始まりますので、問題を解いた後に、すぐに解説を読むことが可能です。

行がそろっていないと、左ページの問題文を読んだ後、問題番号を再度、確認してから右ページの解説の番号を追うことになり疲れてしまいます。

見開き



 
(Ⅱ)時間的に10年分全部をすぐにはできない場合には、段階を追って学習することが可能です。

(ⅰ)直近5年か否かを表記していますので、直近5年分だけを最初に解き、6年~10年前までの問題を後回しにすることが可能です。

(ⅱ)難易度設定を記載しています。
(基本問題=□□、応用問題=■□、発展問題=■■)
このことから、最初は基本問題だけに目を通し、力が付いてから応用、発展段階を追って学習できます。

(ⅲ)正解肢マークがあります。
※正しいもの探しであれば正しい肢が正解肢となり、誤っているもの探しであれば誤っている肢が正解肢となります。
時間の無い本試験直前期には、「正解肢の拾い読み」をすることができます。正解肢は、他の4つの肢よりも重要な意味を持つ場合が多いためです。


社労士_使い方


 
(Ⅲ)過去10年分の本試験問題が1肢ごとにほぼテキストと同じ並びで掲載されています。

(ⅰ)テキストとほぼ同じ並びですから、講義で受講した直後に、その範囲の箇所を過去問を開いて解くことが可能です。

(ⅱ)テキストに掲載されている箇所が、過去にどのくらい出題されているかがわかります。
したがって、狙われやすい箇所とそうでもない箇所がわかります

(ⅲ)本試験問題は、5年分や7年分では不十分です。
8年~10年前に出題された問題の焼き直しが出題されているケースが往々にして見受けられるからです。



⇒これらの工夫により、インプットにおいて過去問同時並行学習途中で投げ出さずに続けていくことが可能となります。

そして、最後にもうひとつ、大きな特長があります。


(Ⅳ)大きさはB5サイズで中央に印字されているため、余白が多く、書き込みや切り貼り等ができます

もし、あなたがテキストを読み込んでいくことがあまり得意でなく、過去問を中心に学習を組み立てたいときは、佐藤塾の過去問は余白が多いので書き込んだりして、自分なりの学習帳に仕上げることができます。

たとえば、このように
※詳しくは、ブログ「大学受験のセンター試験の世界史で満点をとった受験生の参考書 【やる気のスイッチ】」をご覧ください。

この記事で取り上げられているものは、テキストではなく、一問一答の問題集です。
したがって、過去問を台紙として、このように、作りこんでいくことも可能なわけです。

この場合のメリットは、出題されている箇所のみ、重点的に学習を行うことが可能となりますから、学習効率が高いという点です。

問題として出題されている箇所を確認したうえで、そこをベースに情報を加えていく形となりますから無駄がありません。


いろいろ自分なりの工夫をして、学習を積み重ねていってください。



「ランチタイム・スタディ」の第88問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、9月23日の佐藤塾ブログの
『「ランチタイム・スタディ2019本試験」開始のお知らせ(ブログの記事のご案内)』をご覧ください。

さて、88問目は、択一式の雇用保険法です。

正答率22%の問題で、難問です。

※難問とは、合格者でも正答率が50%を割ってしまっている問題を指します。
※正答率が22%となり、前問よりも一気に6%も下がりました。


<問題( 択一式 雇用 問7 )>

〔問〕 雇用安定事業及び能力開発事業に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 短時間休業により雇用調整助成金を受給しようとする事業主は、休業等の期間、休業等の対象となる労働者の範囲、手当又は賃金の支払の基準その他休業等の実施に関する事項について、あらかじめ事業所の労働者の過半数で組織する労働組合(労働者の過半数で組織する労働組合がないときは、労働者の過半数を代表する者。)との間に書面による協定をしなければならない。

B キャリアアップ助成金は、特定地方独立行政法人に対しては、支給しない。

C 雇用調整助成金は、労働保険料の納付の状況が著しく不適切である事業主に対しては、支給しない。

D 一般トライアルコース助成金は、雇い入れた労働者が雇用保険法の一般被保険者となって3か月を経過したものについて、当該労働者を雇い入れた事業主が適正な雇用管理を行っていると認められるときに支給する。

E 国庫は、毎年度、予算の範囲内において、就職支援法事業に要する費用(雇用保険法第66条第1項第4号に規定する費用を除く。)及び雇用保険事業の事務の執行に要する経費を負担する。



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step1 正解は・・・



D
   


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step2 解説

A 〇 (法62条、則102条の3) 本肢のとおりである。

B 〇 (法63条、雇用関係助成金支給要領0303) 本肢のとおりである。

C 〇 (法62条、則120条の2) 本肢のとおりである。雇用関係助成金は、労働保険料の納付の状況が著しく不適切である、又は過去5年以内に偽りその他不正の行為により、雇用調整助成金その他の規定により支給される給付金の支給を受け、若しくは受けようとした事業主又は事業主団体に対しては支給しないものとされている。

D ✕ (法62条、則113条の3) 一般トライアルコース助成金は、安定した職業に就くことが困難な求職者を、公共職業安定所又は職業紹介事業者等の紹介により、期間の定めのない労働契約を締結する労働者であって、1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間と同一のものとして雇い入れることを目的に、「3箇月以内の期間を定めて試行的に雇用する労働者として雇い入れた事業主」が、適正な雇用管理を行っていると認められるときに支給される。

E 〇 (法66条6項) 本肢のとおりである。



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step3 コメント

・択一式の雇用保険法の問7は、主に助成金に関する問題でした。助成金は改正も多く、問われた内容が細かく学習する範囲を超えている出題ともいえ、多くの人が苦戦した問題でした。



明日もがんばりましょう。




2020年02月12日

先日のブログで、「社会保険科目の学習は丹念に」を掲載しましたが、実は、労働科目で差が付かないのは、もうひとつ、理由があります。

次の表をご覧ください。

社労士本試験組合せ問題・個数問題の推移


この表は、2010年から2019年の本試験択一式の「平均点」、「合格ライン」、「ページ数」、「組合せ問題」、「個数問題」の推移を表にまとめたものです。

平均点は、開示された2015年から、表示しています。
組合せ問題が最初に出題された年は2012年であり、個数問題が最初に出題された年は2014年です。

個数問題に関しては、科目別に表示しています。
これをみると、過去に出題された問題数の合計は、労基は3問、安衛は1問、労災は7問で最多、雇用と徴収は共に5問、労一は過去に1回だけですが、社会保険の方になると、社一、健保での個数問題の出題は過去になく、厚年が3問、国年が2問となっています。

すなわち、個数問題は、圧倒的に労働科目で多いことがわかります。
(特に、労災・雇用・徴収)

これが何を意味しているかというと、個数問題の場合、ア~オのすべての肢の正誤が判断できないと正解できないため、正答率が低くなり、すなわち難問化するわけです。

難問化した場合、誰もが苦戦(特に合格できる実力の持ち主が苦戦)するため、合否の差が付きにくくなります。

では、組合せ問題はどうかというと、たとえば、誤り探しの通常の5肢択一の問題と、誤りが2つある組合せ問題を考えた場合の比較をしてみましょう。

次の設定で考えてみてください。(〇は正しい、✕は誤り)
①誤り探しの通常の5肢択一の問題 A✕、B〇、C〇、D〇、E〇
②誤り2つを探す組合せ問題 ア✕、イ✕、ウ〇、エ〇、オ〇
  選択肢:Aアとイ、Bアとウ、Cイとエ、Dウとオ、Eエとオ

この状態で、どれかひとつの肢だけ、確実に正誤がわかったとしましょう。
(ただし、他の肢の正誤判断はできなかったとします。)

<1>
①の5肢択一の問題でAの誤りがわかれば、他の選択肢の正誤がわからなくても、それだけで正解となります。
ところが、②の組合せ問題の場合には、アが誤りだと判断できても、AかBの2択までには追い込めますが、この場合、正解できる可能性は50%となります。

<2>
また、①の5肢択一の問題でEが正しいと判断できても、4択になるだけで、正解できる可能性は25%です。
②の組合せ問題の場合に、オが正しいと判断できたら、DとEを消去できますから、3択になり、正解できる可能性は33%です。

まず、5肢択一の問題のケースを考えてみましょう。
<1>のように、①の5肢択一の問題でAの誤りがわかれば、正解率は100%ですが、<2>のように、B~Eの中でどれかひとつだけが正しいと判断できた場合には、正解率は25%となります。
これを合わせると、100%+25%×4=200%となります。

続いて、組合せ問題のケースを考えてみましょう。
<1>のように、②の組合せ問題のアが誤りだと判断できたら正解率は50%になります。同じく、イが誤りだと判断できた場合にも、正解率は50%になります。
<2>のように、ウ~オの中でどれかひとつだけが正しいと判断できた場合には、正解率は33.3%となります。
これを合わせると、50%×2+33.3%×3=200%となります。

すなわち、5肢択一と組合せ問題の難易度は等しいということになります。


これを個数問題で考えてみましょう。
設定は、次のとおりです。

[問題] アからオの中で正しいものはいくつあるか。
[解答] A 一つ、 B 二つ、 C 三つ、 D 四つ、 E 五つ

<3>
アが正しいと判断でき、イ~オはわからないとしましょう。
この場合、A~Eまでのどの可能性もあり、正解できる確率は20%であり、ひとつの肢の正誤もわからない場合と同じ確率です。
同様に、イ~オの中のどれか一つだけ、正しいと判断できた場合も同じになり、正解できる確率は20%です。

<4>
次にアが誤っていると判断できた場合は、正しいものが五つになることはありませんので、Eが答である可能性が無くなりますので、4択になりますから、正解できる確率は25%になります。
同様に、イ~オののどれか一つだけ、誤っていると判断できた場合も同じになり、正解できる確率は25%です。

したがって、<3>と<4>の確率を合計して、この場合は先ほどの「5肢択一の問題」や「組合せ問題」の場合と比べ、ダブルカウントになっている状況ですから「2」で割ります。
すると、(20%×5+25%×5)÷2=112.5%という数値になります。

正解できる確率を「5肢択一の問題」や「組合せ問題」と比較すると、「112.5%÷200%=0.5625」となり、「5肢択一の問題」や「組合せ問題」の正解率を仮に「1」とすると、「個数問題」の場合、「0.5625」となりますから、正解率は約半分となります。


長々と書いてきましたが、要するに、個数問題が多いと、正解率が低くなる(難易度が高くなる)ので、合否を分ける問題が少なくなる傾向があります。
また、簡単すぎても合否を分ける問題にはなりにくくなりますから、正答率がだいたい40%~65%程度の問題が多いと、学習を積んできた人は正解でき、そうでない人は正解できない問題が多くなるというわけです。

なお、ここに書かれていることを理解しようとしなくて構いません。
試験とは関係ないデータ上のことですから、余談としてとらえてください。