2016年11月17日

「ランチタイム・スタディ」の第32問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、9月29日の佐藤塾ブログの
「ランチタイム・スタディ」開始のお知らせをご覧ください。

「ランチタイム・スタディ」の活用法については、10月22日の佐藤塾ブログの「ランチタイム・スタディの活用法」をご覧ください。


さて、32問目は、択一式の労働者災害補償保険法です。

正答率67%の問題です。




<問題(択一式厚年問1)>


〔問〕 労災保険法の適用に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 障害者総合支援法に基づく就労継続支援を行う事業場と雇用契約を締結せずに就労の機会の提供を受ける障害者には、基本的には労災保険法が適用されない。

B 法人のいわゆる重役で業務執行権又は代表権を持たない者が、工場長、部長の職にあって賃金を受ける場合は、その限りにおいて労災保険法が適用される。

C 個人開業の医院が、2、3名の者を雇用して看護師見習の業務に従事させ、かたわら家事その他の業務に従事させる場合は、労災保険法が適用されない。

D インターンシップにおいて直接生産活動に従事しその作業の利益が当該事業場に帰属し、かつ事業場と当該学生との間に使用従属関係が認められる場合には、当該学生に労災保険法が適用される。

E 都道府県労働委員会の委員には、労災保険法が適用されない。




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step1 正解は・・・



C


  

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step2 解説


A 〇 (法3条1項、平24.3.30基発0330第30号)本肢のとおりである。就労継続支援事業場には、障害者と雇用契約を締結し、就労継続支援を行う就労継続支援A型事業場と障害者と雇用契約を締結せずに、就労継続支援を行う就労継続支援B型事業場があるが、「A型事業場と雇用契約を締結して就労の機会の提供を受ける者」は、基本的には労災保険法が適用され、「A型事業場と雇用契約を締結せずに就労の機会の提供を受ける者」及び「B型事業場と雇用契約を締結せずに就労の機会の提供を受ける者」は基本的には、労災保険法が適用されない。

B 〇 (法3条1項、労基法9条、昭23.3.17基発461号)本肢のとおりである。本肢の者は、労働基準法上の労働者に該当するため、労災保険法が適用される。

C ☓ (法3条1項、労基法9条、昭24.4.13基収886号)看護師見習の業務に従事させ、そのかたわら家事その他の業務に従事させる場合には、労働基準法上の労働者に該当するため、労災保険法が適用される。なお、個人開業の医院で家事使用人として雇用し看護師の業務を手伝わせるような場合には、労災保険法の適用はない。

D 〇 (法3条1項、労基法9条、平9.9.18基発636号)本肢のとおりである。なお、インターンシップにおいての実習が、見学や体験的なものであり使用者から業務に係る指揮命令を受けていると解されないなど使用従属関係が認められない場合には、労働基準法上の労働者に該当しないため、労災保険法は適用されない。

E 〇 (法3条1項、労基法9条、昭25.8.28基収2414号)本肢のとおりである。都道府県労働委員会の委員は、労働基準法上の労働者とは認められないため、労災保険法は適用されない。



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step3 コメント

・択一式労災問1は、労災の適用に関する通達からの出題でした。B及びCが比較的理解しやすいものの、A及びEが難しいため、確信を持って判断できた人は少なかったのではないでしょうか。



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step4 プラスα(一読しておこう)

適用(通達)

・労働時間の全部又は一部について、自宅で情報通信機器を用いて行う在宅勤務の労働者についても、労災保険の適用労働者となる(平16.3.5基発0305003号)。

・出入国管理及び難民認定法による在留資格ないし就労資格を有しない外国人労働者であっても、労働基準法9 条に規定する労働者に該当すれば、労災保険が適用される(平5.10.6基発592号)。

・技能実習生として就労する外国人についても、労災保険の適用労働者となる(昭23.1.15基発49号)。

・派遣労働者に対する労災保険法の適用については、派遣元事業主の事業が適用事業とされる(昭61.6.30基発383号)。

・移籍出向の場合における出向労働者は、労災保険の保険関係においては、出向先の適用事業の事業主に使用される労働者に該当する(昭61.6.30基発383号)。

・在籍出向の場合における出向労働者については、出向の目的及び出向元事業主と出向先事業主とが当該出向労働者の出向につき行なった契約ならびに出向先事業における出向労働者の労働の実態等に基づき、当該労働者の労働関係の所在を判断して、決定される。なお、出向労働者が出向先の事業の組織に組み入れられ出向先事業場の他の労働者と同様の立場で、出向先事業主の指揮監督を受けて労働従事している場合には、原則として当該出向労働者を出向先事業に係る保険関係によるものとして取り扱う。(昭35.11.2基発932号)。

・海外出張中の労働者であっても、日本国内の適用事業に所属していれば、労災保険が適用される(昭52.3.30基発192号)。なお、労災保険は国外の事業には適用されないため、海外派遣者については、労災保険に特別加入している場合を除き、労災保険は適用されない。

・法人の取締役、理事、無限責任社員等については、業務執行権を有すると認められる者以外の者であって、事実上、業務執行権を有する取締役、理事、代表社員等の指揮、監督を受けて労働に従事し、その対償として賃金を得ている者については、労災保険の適用労働者と認められる(昭34.1.26基発48号)。

・労働者として取り扱われる法人の取締役等であっても、法人の機関構成員としての職務遂行中に生じた災害は、保険給付の対象とならない(昭34.1.26基発48号)。




本日は練習問題はありません。

明日もがんばりましょう。

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2016年11月16日

みなさん、こんにちは。
佐藤としみです。

11月19日(土)は東京本校で、23日(水・祝)は大阪本校で、毎年、大好評の「平成28年度本試験 合否を分けた12問」を実施します。
(告知段階では、合否を分けた問題が何問となるかがわからないため、「合否を分けた問題はこれだ!」としています。)

東京、大阪とも、私、佐藤としみが担当いたします。
それぞれの日程、時間帯は、次のとおりです。
・11月19日(土) 東京本校 11時~12時半
・11月23日(水・祝) 大阪本校 11時~12時半
(参加無料で予約の必要もありません。当日、時間に間に合うように各本校にお越しください。)

23日の大阪では、木田麻弥先生の「2017改正法セミナー」(13時~14時)と連動して行います。
改正法セミナーは、雇用保険法や育児介護休業法の改正を中心にお話しがあると思いますので、大阪のみなさんはこちらもぜひ、聴きにきてくださいね。

「合否を分けた12問」で取り上げる問題の選定は、「合否を分けた問題」と名がつくとおり、合格者と合格ラインに届かなかった人とで正答率に開きがあった問題を取り上げます。
全部で12問ありました。

通常、易しい問題は大半の人が正解できて、難問はほとんどの方ができませんので、この2つの種類の問題では差が付きません。
ところが、中には大きく差が開いている問題があります。
裏を返すと、この差がついた問題ができれば合格できるということになりますので、復習し理解をしておく価値がおおいにあるといえます。

以前、本試験択一式の問題をピックアップして解説を行った「2016本試験詳細解説」は、
①「今年の本試験で特徴がみられた問題」(たとえば、実務系の問題など)
②「比較的難易度が高かった問題の中で復習しがいがあると私が判断した問題」
③「頻出で狙われる割にはなかなか理解できないと思われる問題」
を取り上げました。

「合否を分けた12問」で取り上げる問題とは重複していませんので、「2016本試験詳細解説」をお聴きになった方でも無駄がありません。


どの問題を取り上げるか、具体的に教えてほしい!?
・・・それは、当日のお楽しみです!


それでは、各会場でお会いできることを楽しみにしています!!



「ランチタイム・スタディ」の第31問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、9月29日の佐藤塾ブログの
「ランチタイム・スタディ」開始のお知らせをご覧ください。

「ランチタイム・スタディ」の活用法については、10月22日の佐藤塾ブログの「ランチタイム・スタディの活用法」をご覧ください。


さて、31問目は、択一式の厚生年金保険法です。

正答率67%の問題です。




<問題(択一式厚年問8)>


〔問〕 厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 在職老齢年金の受給者が平成28年1月31日付けで退職し同年2月1日に被保険者資格を喪失し、かつ被保険者となることなくして被保険者の資格を喪失した日から起算して1か月を経過した場合、当該被保険者資格を喪失した月前における被保険者であった期間も老齢厚生年金の額の計算の基礎とするものとし、平成28年3月から年金額が改定される。

B 第1号厚生年金被保険者に係る保険料の納付義務者の住所及び居所がともに明らかでないため、公示送達の方法によって滞納された保険料の督促が行われた場合にも、保険料額に所定の割合を乗じて計算した延滞金が徴収される。

C 老齢厚生年金の受給権者がその権利を取得した当時その者によって生計を維持していた子が18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したため、子に係る加給年金額が加算されなくなった。その後、その子は、20歳に達する日前までに障害等級1級又は2級に該当する程度の障害の状態となった。この場合、その子が
20歳に達するまで老齢厚生年金の額にその子に係る加給年金額が再度加算される。

D 昭和20年10月2日以後に生まれた者であり、かつ、平成27年10月1日の前日から引き続いて国、地方公共団体に使用される者で共済組合の組合員であった者は、平成27年10月1日に厚生年金保険の被保険者の資格を取得する。

E 4か月間の臨時的事業の事業所に使用される70歳未満の者は、その使用されるに至った日から被保険者となる。



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step1 正解は・・・



D


  

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step2 解説


A ☓ (法43条3項)年金額の退職時改定は、退職による場合は、「退職日から1月を経過した日の属する月」から改定される。したがって、本肢の場合は、平成28年1月31日から起算して1月を経過した日は、平成28年2月29日となり、平成28年「2月」から年金額が改定される。

B ☓ (法87条1項3号)本肢の場合は、「延滞金は徴収されない」。納付義務者の住所若しくは居所が国内にないため、又はその住所及び居所がともに明らかでないため、公示送達の方法によって督促したときは、延滞金は徴収されない。

C ☓ (法44条4項)子が18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したときは、当該子に係る加給年金額は加算されない。したがって、その後、その子が20歳に達する日前までに障害等級1級又は2級に該当する状態となった場合であっても、加給年金額が再度加算されることはない。

D 〇 (法9条、平24法附則5条)本肢のとおりである。被用者年金一元化法の施行により、昭和20年10月2日以後に生まれた者であり、かつ、平成27年9月30日において国家公務員共済組合の組合員、地方公務員共済組合の組合員、又は私立学校教職員共済制度の加入者であった者であって、平成27年10月1日において厚生年金保険法の適用事業所に使用される者は、平成27年10月1日に厚生年金保険の被保険者の資格を取得する。

E ☓ (法12条)本肢の者は厚生年金保険法の適用除外とされているため、被保険者とならない。なお、臨時的事業の事業所に使用される70歳未満の者が、継続して6月を超えて使用されるべき場合は、その使用されるに至った日から被保険者となる。




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step3 コメント

・被用者年金一元化法の改正事項を問う問題が、A肢と正解肢であるD肢に出題されました。出題される可能性が高い部分でもありましたので、改正対策を講じていた人にとっては、比較的容易に正解が導き出せたものと思われます。



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step4 プラスα(一読しておこう)


適用除外(法12条)

次の各号のいずれかに該当する者は、法9条及び法10条1項の規定にかかわらず、厚生年金保険の被保険者としない。

1.臨時に使用される者(船舶所有者に使用される船員を除く)であって、次に掲げるもの。ただし、イに掲げる者にあっては1月を超え、ロに掲げる者にあっては所定の期間を超え、引き続き使用されるに至った場合を除く。
イ 日々雇い入れられる者
ロ 2月以内の期間を定めて使用される者

2.所在地が一定しない事業所に使用される者

3.季節的業務に使用される者(船舶所有者に使用される船員を除く)。ただし、継続して4月を超えて使用されるべき場合は、この限りでない。

4.臨時的事業の事業所に使用される者。ただし、継続して6月を超えて使用されるべき場合は、この限りでない。




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step5 練習問題(チャレンジしてみよう!)


適用除外(法12条)

次の各号のいずれかに該当する者は、法9条及び法10条1項の規定にかかわらず、厚生年金保険の被保険者としない。

1. A に使用される者(船舶所有者に使用される船員を除く)であって、次に掲げるもの。ただし、イに掲げる者にあっては B を超え、ロに掲げる者にあっては所定の期間を超え、引き続き使用されるに至った場合を除く。
イ 日々雇い入れられる者
ロ  C 以内の期間を定めて使用される者

2.所在地が一定しない事業所に使用される者

3.季節的業務に使用される者(船舶所有者に使用される船員を除く)。ただし、継続して D を超えて使用されるべき場合は、この限りでない。

4. A 的事業の事業所に使用される者。ただし、継続して E を超えて使用されるべき場合は、この限りでない。

 



step6 選択肢はありません。答を紙に書いてみてください。
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step7 練習問題の解答



A → 臨時 (法12条)
B → 1月 (法12条)
C → 2月 (法12条)
D → 4月 (法12条)
E → 6月 (法12条)




明日もがんばりましょう。

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