2016年10月06日

「ランチタイム・スタディ」の第4問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、9月29日の佐藤塾ブログの
「ランチタイム・スタディ」開始のお知らせをご覧ください。

さて、4問目には、またしても選択式がきました。

正答率88%の問題です。




<問題(選択式安衛D)>

労働安全衛生法第10条第2項において、「総括安全衛生管理者は、 D をもって充てなければならない。」とされている。




step1 Dに入る文言は長いので全てを完璧に書くことができる必要はありませんが、キーワードとなる文言を紙に書いてみてください。

-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step2 次の選択肢の中から答を選んでください。



⑬ 当該事業場において選任することが義務づけられている安全管理者及び衛生管理者の資格を有する者
⑭ 当該事業場においてその事業の実施を統括管理する者
⑮ 当該事業場において、3年以上安全衛生管理の実務に従事した経験を有する者
⑯ 当該事業場における安全衛生委員会委員の互選により選任された者




-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step3 正解は・・・




D → ⑭ 当該事業場においてその事業の実施を統括管理する者(法10条第2項)

キーワードは、「統括管理する者」です。


-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step4 コメント


・安衛法の選択式は、択一式が難問であった分、2問(DE)とも基本問題がきています。総括安全衛生管理者は、安全衛生管理体制の最初に学習する部分であり、多くの受験生にとって十分な学習が積まれていることから、誰もが正解できる問題となりますので、ここは落としてはいけないところです。



-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step5 練習問題(チャレンジしてみよう!)

 A は、当該事業場においてその事業の実施を統括管理する者をもって充てなければならない。
 B は、労働災害を防止するため必要があると認めるときは、 A の業務の執行について事業者に勧告することができる。




step6 選択肢を見ない状態で、答を紙に書いてみてください。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step7 次の選択肢の中から答を選んでください。



Aの選択肢
① 安全管理者   ② 衛生管理者  ③ 総括安全衛生管理者  ④ 統括安全衛生責任者

Bの選択肢
⑤ 市町村長  ⑥ 都道府県労働局長  ⑦ 厚生労働大臣  ⑧ 労働基準監督署長



-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step8 練習問題の解答



A → ③ 総括安全衛生管理者(法10条第2項)

B → ⑥ 都道府県労働局長(法10条第3項)




明日もがんばりましょう。




☞ 次の【ランチタイム・スタディ 5 】をご覧になりたい方はこちら




2016年10月05日

「ランチタイム・スタディ」の第3問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、9月29日の佐藤塾ブログの
「ランチタイム・スタディ」開始のお知らせをご覧ください。

さて、3問目に、初めて択一式が登場です。

正答率89%の問題です。




<問題(択一式労基問1)>


〔問〕労働基準法の総則等に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは後記AからEまでのうちどれか。

ア 労働基準法第1条は、労働保護法たる労働基準法の基本理念を宣明したものであって、本法各条の解釈にあたり基本観念として常に考慮されなければならない。

イ 労働基準法第2条第1項により、「労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである」ため、労働組合が組織されている事業場では労働条件は必ず団体交渉によって決定しなければならない。

ウ 労働基準法第3条は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、労働条件について差別することを禁じているが、これは雇入れ後における労働条件についての制限であって、雇入れそのものを制限する規定ではないとするのが、最高裁判所の判例である。

エ 労働基準法第6条は、法律によって許されている場合のほか、業として他人の就業に介入して利益を得てはならないとしているが、その規制対象は、私人たる個人又は団体に限られ、公務員は規制対象とならない。

オ 労働協約、就業規則、労働契約等によってあらかじめ支給条件が明確にされていても、労働者の吉凶禍福に対する使用者からの恩恵的な見舞金は労働基準法第11条にいう「賃金」にはあたらない。

A (アとウ)  B (イとエ)  C (ウとオ)
D (アとエ)  E (イとオ)



-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step1 正解は・・・



A (アとウ)

   

-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step2 解説


ア 〇  (法1条、昭22.9.13発基17号、コンメンタール)本肢のとおりである。法1条は、労働者に人格として価値ある生活を営む必要を充すべき労働条件を保障することを宣明したものであって、本法各条の解釈にあたり基本観念として常に考慮されなければならない。

イ ☓ (法2条)労働条件について、必ず団体交渉によって決定しなければならないわけではない。法2条については、労働組合があるかどうか、また、団体交渉で決定したかどうかは、本条の問うところではないとされている。

ウ 〇 (法3条、昭48.12.12最判三菱樹脂事件)本肢のとおりである。法3条は、雇入れ後における労働条件についての制限であって、雇入れそのものを制約する規定ではない。

エ ☓ (法6条、昭23.3.2基発381号)労働基準法第6条の規制対象は「何人も」とされているため、違反行為の主体は「他人の就業に介入して利益を得る」第三者であって使用者に限定されず、個人、団体又は公人たると私人たるとを問わない。したがって、公務員も規制の対象となる。

オ ☓ (法11条、昭22.9.13発基17号)恩恵的に支払うものであっても、労働協約、就業規則、労働契約等によってあらかじめ支給条件が明確となっている場合の見舞金は、労働基準法上の賃金に該当する。



-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step3 コメント

・労基法の総則等に関する基本問題です。間違えてしまった方の多くは、C (ウとオ)にしてしまっていますが、オの賃金に該当するか否かは、明確に押さえておくべき重要箇所ですので、重点的に学習をしておく必要があります。



-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step4 プラスα(一読しておこう)


労働条件の原則(法1条)

① 労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。
② この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。

法1条1項は、憲法25条1項の「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と同じ理念の下、労働者が人として価値ある生活を営むために労働条件を保障することを宣言して明らかにしたものであって、労働基準法各条の解釈に当たり、基本理念として常に考慮されなければならないことを定めたものである(昭22.9.13発基17号)。


労働条件の決定(法2条)

① 労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである。
② 労働者及び使用者は、労働協約就業規則及び労働契約遵守し、誠実に各々その義務を履行しなければならない。

法2条の「対等の立場」とは、使用者と労働者が形式的に対等な立場にあることをいうのではなく、実質的に対等の立場にあることを意味するものである。実際に立場の弱い労働者には、これを確保するために労働組合法1条により労働三権(団結権・団体交渉権・争議権)が保障されている。



均等待遇(法3条)

使用者は、労働者の国籍信条又は社会的身分を理由として、賃金労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。

法3条は、「すべて国民は法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において差別されない。」という憲法14条の理念を受けて定められたものである。なお、本条における国籍、信条又は社会的身分は限定列挙であって、性別を理由とする差別的取扱いは禁止していない。



男女同一賃金の原則(法4条)

使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。

労働基準法は、賃金についてのみ性差別を禁止している。したがって、賃金以外の労働条件についての差別的取り扱いが行われたとしても本条違反の問題が生じることはない。ただし、男女雇用機会均等法違反となるおそれがある。



強制労働の禁止(法5条)

使用者は、暴行脅迫監禁その他精神又は身体の自由不当に拘束する手段によって、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。

憲法18条は「何人もいかなる奴隷的拘束も受けない。また、犯罪による処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。」旨規定しているが、この趣旨を労働関係について具体化したものが法5条である。



中間搾取の排除(法6条)

何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。

法6条は、労働者の人格を無視した賃金のピンはね等の禁止を明確にした規定である。




-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step5 練習問題(チャレンジしてみよう)


労働条件の原則(法1条)

① 労働条件は、労働者が A を営むための必要を充たすべきものでなければならない。
② この法律で定める労働条件の基準は B のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その
 C を図るように努めなければならない。


労働条件の決定(法2条)

① 労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである。
② 労働者及び使用者は、労働協約、 D 及び労働契約を遵守し、誠実に各々その義務を履行しなければならない。


均等待遇(法3条)

使用者は、労働者の国籍、 E 又は社会的身分を理由として、賃金、 F その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。


男女同一賃金の原則(法4条)

使用者は、労働者が女性であることを理由として、 G について、男性と差別的取扱いをしてはならない。


強制労働の禁止(法5条)

使用者は、暴行、脅迫、 H 、その他精神又は身体の自由を不当に I する手段によって、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。


中間搾取の排除(法6条)

何人も、法律に基いて許される場合の外、 J 他人の就業に介入して利益を得てはならない。




step6 選択肢はありません。答を紙に書いてみてください。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------
step7 正解は・・・



A → 人たるに値する生活
B → 最低
C → 向上
D → 就業規則
E → 信条

F → 労働時間
G → 賃金
H → 監禁
I → 拘束
J → 業として



明日もがんばりましょう。

☞ 次の【ランチタイム・スタディ 4 】をご覧になりたい方はこちら



2016年10月04日

このところ、子どもの貧困に関する記事が多く見受けられたように思います。

「小1で大学断念」を変えるため総力挙げる沖縄の人々(2016.9.10)
「夕食なしの日がある子供」1・4% 貧困実態 大阪市長肝いり調査(2016.9.15)
貧困の子が”税制上も不利”の不思議(2016.9.16)

「下流老人」「子どもの貧困」に起きた分断…藤田孝典さん「みんな助かる政策が必要(2016.10.3)


記事が多くなるということは、注目されていることでもありますから、「子どもの貧困」に関しては、注意しておく必要がありそうです。
今回は、次の点を押さえておきましょう。


<相対的貧困率>
相対的貧困率とは、低所得者の割合を示す指標である。経済協力開発機構(OECD)の基準を用い、収入から税金などを差し引いた全世帯の可処分所得を1人当たりに換算して低い順に並べ、中央の額の半分(貧困線)に満たない人の割合をいう。

<子どもの相対的貧困率>
18歳未満で相対的貧困率の貧困線を下回る人の割合を指す。子どもの相対的貧困率は1985年は10.9%であったが、2012年は過去最悪の16.3%となり、およそ6人に1人が貧困という結果となっている。
・子どもの相対的貧困率は、OECD34カ国中25位(平成22年のOECDレポート)と高い水準になっている。 (平成26年版厚生労働白書より)

<子どもの貧困対策の推進>
平成26年、子どもの貧困対策を総合的に推進するため、①教育の支援、②生活の支援、③保護者に対する就労の支援などを盛り込んだ「子供の貧困対策に関する大綱」を策定した。子どもの貧困を解消するためには、貧困の世代間連鎖を断ち切るとともに積極的な人材育成を行うことが重要であることから、ひとり親家庭の子どもへの学習支援の充実や平成27年4月に施行された生活困窮者自立支援法による生活困窮世帯の子どもに対する学習支援事業の恒久的な実施、児童養護施設の職員配置の改善など社会的養護の体制整備、ひとり親家庭の親の学び直し支援などによる就業支援などを進めているところである。



チャレンジしてみよう!

<問題>
子どもの相対的貧困率は、2012年には過去最悪となり、およそ A が貧困という結果となっている。
子どもの貧困を解消するためには、貧困の世代間連鎖を断ち切るとともに積極的な人材育成を行うことが重要であることから、ひとり親家庭の子どもへの学習支援の充実や平成27年4月に施行された B による生活困窮世帯の子どもに対する学習支援事業の恒久的な実施、児童養護施設の職員配置の改善など C の体制整備、ひとり親家庭の親の学び直し支援などによる就業支援などを進めているところである。


Aの選択肢
① 4人に1人  ② 6人に1人  ③ 8人に1人  ④ 10人に1人

Bの選択肢
⑤ 就労意欲喚起等自立支援法 
⑥ 生活困窮者自立支援法
⑦ 生活保護受給者等就労支援事業
⑧ ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法

Cの選択肢
⑨ 生活保障  ⑩ 公的扶助  ⑪ 社会保険  ⑫ 社会的養護





正解は・・・
A → ② 6人に1人
B → ⑥ 生活困窮者自立支援法
C → ⑫ 社会的養護



少しずつでも意識していると違ってきます。
がんばっていきましょう。