2019年03月17日

「平成30年版労働経済白書」読み解き9を始めます。

「平成30年版労働経済白書」読み解きの主旨については、1月20日の佐藤塾ブログの『
『「平成30年版労働経済白書」読み解き』 開始のお知らせ』をご覧ください。

9.「きめ細かな雇用管理」に向けた課題


●人事評価に満足していない従業員が挙げている理由
人事評価に満足していない従業員が挙げている理由としては、「評価が不明瞭で、恣意的になっている」が最も多く、次いで、「被評価者の仕事ぶりがよく把握されていない」「人事評価の結果が、給与や昇進に適切に反映されていない」「評価結果に基づく評価者からの指導・助言がない」「評価者が直属の上司しかおらず、評価が一面的」などが多い。


●限定正社員と正社員の基本給、昇進スピード等の比較
正社員と限定正社員の間で相互転換が可能なのか確認すると、限定正社員のいる企業の83.0%は「転換可能」となっているが、約17.0%は「転換不可」となっており、限定正社員となると、正社員に戻ることができない企業も少なくない。

正社員と限定正社員の間の基本給の差をみると、「正社員の方が高い」とする企業が58.8%と多いものの、
「基本給に差はない」とする企業も39.7%となっている。

限定正社員の基本給に差がある場合には、正社員の基本給の「8割超~9割以下」が44.3%と最も多く、次いで、「9割超」が25.2%、「7割超~8割以下」が23.7%となっている。

正社員と限定正社員の間の昇進スピードの差をみると、「正社員の方が早い」と「昇進スピードに差がない」とする企業の割合がおおむね同水準となっている。
ただし、将来の幹部候補を早期選抜する制度がある場合、限定正社員は対象にならない企業は47.3%となっている。


●正社員と限定正社員が双方の働き方を比較した際の不満の有無と具体的な事柄
正社員と限定正社員が双方の働き方を比較した際の不満の有無をみると、限定正社員の33.7%が不満を感じていることに加えて、正社員の19.7%が不満を感じている。

正社員が不満に感じている具体的な事柄をみると、「合理的な賃金差が設けられていない」が最も多く挙げられており、次いで、「労働時間と比較して、業務量が過大になった」「合理的な昇進スピードの差が設けられていない」「限定正社員への仕事の割振り・調整が難しくなった」「計画的な休暇が取得しづらくなった」等が挙げられている。

他方、限定正社員が不満に感じている具体的な事柄をみると、「不合理な賃金差がある」が最も多く挙げられており、次いで、「共有がしっかりとなされない情報が多い」「不合理な昇進スピードの差がある」「労働時間と比較して、業務量が過大になった」等が挙げられている。


●転勤を減らすために講じている取組
転勤を人材育成の一環と考えていない企業において、転勤を減らすために講じている取組をみると、「現地採用社員の増加」が42.4%で最も挙げられており、次いで「出張の増加」「IT技術(テレビ会議等)の活用」などが挙げられている。


お疲れ様でした。
人手不足を解消し働き方改革を推進していくためには、正社員と限定正社員の両方における処遇や評価が社員に受け入れられていないといけないことから、これらの現状を認識した上での企業の取組は、社労士の業務としても重要な意味合いがあります。
次回は、この部分の練習問題です。



佐藤塾で受講していただいている方を対象に「個別相談」3月21日(木・祝)、23日(日)実施いたします。

お一人様25分で行います。

次のような方はご相談ください。
学習の方法等で悩みや相談のある方
モチベーションを高めたい
③今後の学習で巻き返しを図りたい


東京本校に来所いただくか、電話で話をするかのいずれでも結構ですので、予約をしてください。
お越しいただける方は、できるだけお越しください。

お手元に「個別相談シート」がある方は、記載していただき、お話しをする当日にお持ちいただくか、電話でお話しする場合は事前に東京本校(又は最寄の各本校)にお渡しください。
現在、お持ちでない方は、ナシで構いません。
通信で受講の方には、3月11日の発送物に同封してあります。

時間割ですが、3月21(木・祝)は、相談開始時刻で、①~⑤の設定としています。(1枠25分)
①13:00~ ②13:45~ ③14:30~ ④15:15~ ⑤16:00~ 

3月23日(土)は、教室確保の都合上、⑥~⑧の3枠のみとなります。(1枠25分)
⑥18:00~ ⑦18:45~ ⑧19:30~


[手順]
・03-3360-3371(辰已法律研究所東京本校)に電話をしていただき、予約をしてください。
・「氏名、電話番号、来所か電話か、枠(①~⑧)の希望」をお伝えください。
・東京本校にお越しいただける方は、その時刻までに東京本校へお越しください。
・電話の方は、その時刻に電話がかかってくるのをお待ちください。
 (3分過ぎても電話が無い場合はお手数ですが、東京本校に電話でその旨、連絡してください。)


参考までに、今までの個別相談で話題となった主なものは次のとおりです。
①年金を克服する(苦手意識をなくす)ための学習方法や優先順位
②インプット講義が国年・厚年の時期(3月~4月)の学習配分
③テキストの読み込みをする時期と科目ごとの優先順位と時間設定の工夫
④過去問の効果的な講義に合わせた回し方と、最終段階での過去問を使った追い込み方
⑤本試験で昨年よりも択一式を10点上げるための作戦
⑥選択式対策のために学習しておくべき内容と時期とやり方
⑦一般常識の知識を底上げするための最低限やるべきこと
⑧本試験前にまとまった休みをとるか、ばらしてとるか
⑨ゴールデンウィーク10連休の過ごし方    等


2回目の相談は、基本的に1回目の相談日から40日以上あけて、再度、お申し込みください。
2回目以降の際は、個別相談シートは、ご提出いただいているので必要ありません。



2019年03月16日

「平成30年版労働経済白書」読み解き8「働き方の多様化に応じた人材育成の現状と課題」の練習問題です。

「平成30年版労働経済白書」読み解きの主旨については、1月20日の佐藤塾ブログの『
『「平成30年版労働経済白書」読み解き』 開始のお知らせ』をご覧ください。


〔問〕 働き方の多様化に応じた人材育成の現状と課題に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、本問においては「平成30年版労働経済白書」を参照している。

A 雇用形態別にキャリアコンサルティングを実施していない理由をみると、正社員・非正社員ともに、「労働者からの希望がない」が最も多く挙げられており、次いで、「労働者がキャリアに関する相談をする時間を確保することが難しい」「相談を受けるための人員を割くことが難しい」が多く挙がっている。

B キャリアコンサルティングを実施している事業所における雇用形態別の課題については、正社員・非正社員ともに、「労働者からのキャリアに関する相談件数が少ない」が最も多く挙がっており、次いで、「キャリアに関する相談を行っても、その効果が見えにくい」「労働者がキャリアに関する相談をする時間を確保することが難しい」が挙がっている。

C 「職業能力評価」を実施する上での課題をみると、「全部門・職種で公平な評価項目の設定が難しい」「評価者が評価基準を把握していないため、評価内容にばらつきが見られる」「評価者の負担が大きい」などが挙がっている。

D 正社員をめぐる人材育成における課題は、全企業では、「社内で人材育成を積極的に行う雰囲気がない」が最も多く挙げられており、次いで、「人材育成を受ける従業員側の意欲が低い」、「従業員が能力開発に取り組むため不在にしても、その間、他の人が業務を代替できる体制が構築できていない」などとなっている。

E 非正社員をめぐる人材育成における課題は、全企業では、「人材育成を受ける従業員側の意欲が低い」が最も多く挙げられており、次いで、「従業員の業務が多忙で、人材育成に充てる時間を確保できない」などとなっている。



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step1 正解は・・・



D



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step2 解説

A 〇 (平成30年版労働経済白書) 本肢のとおりである。

B 〇 (平成30年版労働経済白書) 本肢のとおりである。

C 〇 (平成30年版労働経済白書) 本肢のとおりである。

D ☓ (平成30年版労働経済白書) 正社員をめぐる人材育成における課題は、全企業では、「従業員の業務が多忙で、人材育成に充てる時間を確保できない」が最も多く挙げられており、次いで、「上長等の育成能力や指導意識が不足している」、「従業員が能力開発に取り組むため不在にしても、その間、他の人が業務を代替できる体制が構築できていない」などとなっている。

E 〇 (平成30年版労働経済白書) 本肢のとおりである。


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step3 コメント

・平成30年版労働経済白書から、働き方の多様化に応じた人材育成の現状と課題に関する問題です。この手の課題や理由に関しては、順番が問われることが多く、この順番を押さえること自体がやっかいですが、本問のように、人材育成における課題が「社内で人材育成を積極的に行う雰囲気がない」とされるのは、正社員よりもむしろ非正社員の方が相対的に高くなるであろうことはわかると思いますので、あきらめず、問題文の中にヒントがないかどうかを探っていってください。



次回もがんばりましょう。