2016年11月18日

「ランチタイム・スタディ」の第33問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、9月29日の佐藤塾ブログの
「ランチタイム・スタディ」開始のお知らせをご覧ください。

「ランチタイム・スタディ」の活用法については、10月22日の佐藤塾ブログの「ランチタイム・スタディの活用法」をご覧ください。


さて、33問目は、択一式の国民年金法です。

正答率65%の問題です。




<問題(択一式国年問2)>


〔問〕 国民年金法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 死亡一時金は遺族基礎年金の支給を受けたことがある者が死亡したときは、その遺族に支給されない。なお、本問において死亡した者は、遺族基礎年金以外の年金の支給を受けたことはないものとする。

B 納付された保険料に係る直近の月が平成18年度以降の年度に属する月である場合の脱退一時金は、対象月数に応じて金額が定められており、その金額は、国民年金法附則第9条の3の2の規定により、毎年度、前年度の額に当該年度に属する月分の保険料の額の前年度に属する月分の保険料の額に対する比率を乗じて得た額を基準として、政令で定めるものとされている。

C 厚生労働大臣は、国民年金原簿を備え、これに被保険者の氏名、資格の取得及び喪失、種別の変更、保険料の納付状況、基礎年金番号その他厚生労働省令で定める事項を記録することとされているが、当分の間、第2号被保険者について記録する対象となる被保険者は、厚生年金保険法に規定する第1号厚生年金被保険者に限られている。

D 寡婦年金の額は、死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る死亡日の前日における保険料納付済期間及び保険料免除期間につき、国民年金法第27条の老齢基礎年金の額の規定の例によって計算した額とされている。

E 毎支払期月ごとの年金額の支払において、その額に1円未満の端数が生じたときはこれを切り捨てるものとされているが、毎年4月から翌年3月までの間において切り捨てた金額の合計額(1円未満の端数が生じたときは、これを切り捨てた額)については次年度の4月の支払期月の年金額に加算して支払うものとされている。



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step1 正解は・・・



C


   

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step2 解説


A ☓ (法52条の2第1項)死亡一時金は、「遺族基礎年金」ではなく、「老齢基礎年金又は障害基礎年金」の支給を受けたことがある者が死亡したときは、支給されない。

B ☓ (附則9条の3の2第8項)基準月が平成18年度以後の年度に属する月である場合の脱退一時金の額は、毎年度、対象月数に応じて定める額に、当該年度に属する月分の保険料の額の「平成17年度に属する月分の保険料の額に対する比率」を乗じて得た額を基準として、政令で定めるものとされている。

C 〇 (法14条、法附則7条の5第1項)本肢のとおりである。当分の間、第2号厚生年金被保険者、第3号厚生年金被保険者又は第4号厚生年金被保険者については、「国民年金原簿への記録(法14条)」及び「国民年金原簿記録の訂正(法14条の2)」の規定は適用されない。

D ☓ (法50条)寡婦年金の額は、死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る死亡日の前日における保険料納付済期間及び保険料免除期間につき、法27条の規定(老齢基礎年金の額の計算)の例によって計算した額の「4分の3」に相当する額とされている。

E ☓ (法18条の2第2項)「毎年4月から翌年3月までの間」でなく、「毎年3月から翌年2月までの間」において切り捨てた金額の合計額(1円未満の端数が生じたときは、これを切り捨てた額)については「次年度の4月」ではなく、「当該(翌年)2月」の支払期月の年金額に加算して支払うものとされている。



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step3 コメント

・国民年金法問2は、C及びEが被用者年金一元化法の改正に関する問題でしたが、しっかりと改正の学習をしていた方にとっては容易に判断できたと思われます。ただ、Cが正しいとわからなかった方にとっては、Bの正誤判断は難しく、誤ってしまった方は、Bと解答した人が多く見受けられました。



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step4 プラスα(一読しておこう)


死亡一時金(法52条の2)

① 死亡一時金は、死亡日の前日において死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間の月数、保険料4分の1免除期間の月数の4分の3に相当する月数、保険料半額免除期間の月数の2分の1に相当する月数及び保険料4分の3免除期間の月数の4分の1に相当する月数を合算した月数が36月以上である者が死亡した場合において、その者に遺族があるときに、その遺族に支給する。ただし、老齢基礎年金又は障害基礎年金の支給を受けたことがある者が死亡したときは、この限りでない。

② 前項の規定にかかわらず、死亡一時金は、次の各号のいずれかに該当するときは、支給しない。
1.死亡した者の死亡日においてその者の死亡により遺族基礎年金を受けることができる者があるとき。ただし、当該死亡日の属する月に当該遺族基礎年金の受給権が消滅したときを除く

2.死亡した者の死亡日において胎児である子がある場合であって、当該胎児であった子が生まれた日においてその子又は死亡した者の配偶者が死亡した者の死亡により遺族基礎年金を受けることができるに至ったとき。ただし、当該胎児であった子が生まれた日の属する月に当該遺族基礎年金の受給権が消滅したときを除く

③ 第1項に規定する死亡した者の子がその者の死亡により遺族基礎年金の受給権を取得した場合(その者の死亡によりその者の配偶者が遺族基礎年金の受給権を取得した場合を除く)であって、その受給権を取得した当時その子と生計を同じくするその子の父又は母があることにより第41条第2項の規定によって当該遺族基礎年金の支給が停止されるものであるときは、前項の規定は適用しない。



寡婦年金の額(法50条)

寡婦年金の額は、死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る死亡日の前日における保険料納付済期間及び保険料免除期間につき、法27条の規定(老齢基礎年金の額の計算)の例によって計算した額の4分の3に相当する額とする。



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step5 練習問題(チャレンジしてみよう!)


死亡一時金(法52条の2)


① 死亡一時金は、死亡日の A において死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間の月数、保険料4分の1免除期間の月数の4分の3に相当する月数、保険料半額免除期間の月数の2分の1に相当する月数及び保険料4分の3免除期間の月数の4分の1に相当する月数を合算した月数が B 以上である者が死亡した場合において、その者に遺族があるときに、その遺族に支給する。ただし、 C の支給を受けたことがある者が死亡したときは、この限りでない。

② 前項の規定にかかわらず、死亡一時金は、次の各号のいずれかに該当するときは、支給しない。
1.死亡した者の死亡日においてその者の死亡により D を受けることができる者があるとき。ただし、当該死亡日の属する月に当該 D の受給権が消滅したときを除く

2.死亡した者の死亡日において胎児である子がある場合であって、当該胎児であった子が生まれた日においてその子又は死亡した者の配偶者が死亡した者の死亡により D を受けることができるに至ったとき。ただし、当該胎児であった子が生まれた日の属する月に当該 D の受給権が消滅したときを除く

③ 第1項に規定する死亡した者の子がその者の死亡により D の受給権を取得した場合(その者の死亡によりその者の配偶者が D の受給権を取得した場合を除く)であって、その受給権を取得した当時その子と生計を同じくするその子の E があることにより第41条第2項の規定によって当該 D の支給が停止されるものであるときは、前項の規定は適用しない。




step6 選択肢はありません。答を紙に書いてみてください。
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step7 正解は・・・



A → 前日
B → 36月
C → 老齢基礎年金又は障害基礎年金
D → 遺族基礎年金
E → 父又は母




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step8 練習問題2(チャレンジしてみよう!)


寡婦年金の額(法50条)

 F の額は、死亡日の属する月の G までの H としての被保険者期間に係る死亡日の I における保険料納付済期間及び保険料免除期間につき、法27条の規定(老齢基礎年金の額の計算)の例によって計算した額の J に相当する額とする。




step9 選択肢はありません。答を紙に書いてみてください。
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step10 正解は・・・



F → 寡婦年金
G → 前月
H → 第1号被保険者
I  → 前日
J → 4分の3





練習問題が多くて大変だったと思います。お疲れ様でした。

来週もがんばりましょう。

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2016年11月17日

「ランチタイム・スタディ」の第32問です。

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さて、32問目は、択一式の労働者災害補償保険法です。

正答率67%の問題です。




<問題(択一式厚年問1)>


〔問〕 労災保険法の適用に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 障害者総合支援法に基づく就労継続支援を行う事業場と雇用契約を締結せずに就労の機会の提供を受ける障害者には、基本的には労災保険法が適用されない。

B 法人のいわゆる重役で業務執行権又は代表権を持たない者が、工場長、部長の職にあって賃金を受ける場合は、その限りにおいて労災保険法が適用される。

C 個人開業の医院が、2、3名の者を雇用して看護師見習の業務に従事させ、かたわら家事その他の業務に従事させる場合は、労災保険法が適用されない。

D インターンシップにおいて直接生産活動に従事しその作業の利益が当該事業場に帰属し、かつ事業場と当該学生との間に使用従属関係が認められる場合には、当該学生に労災保険法が適用される。

E 都道府県労働委員会の委員には、労災保険法が適用されない。




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step1 正解は・・・



C


  

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step2 解説


A 〇 (法3条1項、平24.3.30基発0330第30号)本肢のとおりである。就労継続支援事業場には、障害者と雇用契約を締結し、就労継続支援を行う就労継続支援A型事業場と障害者と雇用契約を締結せずに、就労継続支援を行う就労継続支援B型事業場があるが、「A型事業場と雇用契約を締結して就労の機会の提供を受ける者」は、基本的には労災保険法が適用され、「A型事業場と雇用契約を締結せずに就労の機会の提供を受ける者」及び「B型事業場と雇用契約を締結せずに就労の機会の提供を受ける者」は基本的には、労災保険法が適用されない。

B 〇 (法3条1項、労基法9条、昭23.3.17基発461号)本肢のとおりである。本肢の者は、労働基準法上の労働者に該当するため、労災保険法が適用される。

C ☓ (法3条1項、労基法9条、昭24.4.13基収886号)看護師見習の業務に従事させ、そのかたわら家事その他の業務に従事させる場合には、労働基準法上の労働者に該当するため、労災保険法が適用される。なお、個人開業の医院で家事使用人として雇用し看護師の業務を手伝わせるような場合には、労災保険法の適用はない。

D 〇 (法3条1項、労基法9条、平9.9.18基発636号)本肢のとおりである。なお、インターンシップにおいての実習が、見学や体験的なものであり使用者から業務に係る指揮命令を受けていると解されないなど使用従属関係が認められない場合には、労働基準法上の労働者に該当しないため、労災保険法は適用されない。

E 〇 (法3条1項、労基法9条、昭25.8.28基収2414号)本肢のとおりである。都道府県労働委員会の委員は、労働基準法上の労働者とは認められないため、労災保険法は適用されない。



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step3 コメント

・択一式労災問1は、労災の適用に関する通達からの出題でした。B及びCが比較的理解しやすいものの、A及びEが難しいため、確信を持って判断できた人は少なかったのではないでしょうか。



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step4 プラスα(一読しておこう)

適用(通達)

・労働時間の全部又は一部について、自宅で情報通信機器を用いて行う在宅勤務の労働者についても、労災保険の適用労働者となる(平16.3.5基発0305003号)。

・出入国管理及び難民認定法による在留資格ないし就労資格を有しない外国人労働者であっても、労働基準法9 条に規定する労働者に該当すれば、労災保険が適用される(平5.10.6基発592号)。

・技能実習生として就労する外国人についても、労災保険の適用労働者となる(昭23.1.15基発49号)。

・派遣労働者に対する労災保険法の適用については、派遣元事業主の事業が適用事業とされる(昭61.6.30基発383号)。

・移籍出向の場合における出向労働者は、労災保険の保険関係においては、出向先の適用事業の事業主に使用される労働者に該当する(昭61.6.30基発383号)。

・在籍出向の場合における出向労働者については、出向の目的及び出向元事業主と出向先事業主とが当該出向労働者の出向につき行なった契約ならびに出向先事業における出向労働者の労働の実態等に基づき、当該労働者の労働関係の所在を判断して、決定される。なお、出向労働者が出向先の事業の組織に組み入れられ出向先事業場の他の労働者と同様の立場で、出向先事業主の指揮監督を受けて労働従事している場合には、原則として当該出向労働者を出向先事業に係る保険関係によるものとして取り扱う。(昭35.11.2基発932号)。

・海外出張中の労働者であっても、日本国内の適用事業に所属していれば、労災保険が適用される(昭52.3.30基発192号)。なお、労災保険は国外の事業には適用されないため、海外派遣者については、労災保険に特別加入している場合を除き、労災保険は適用されない。

・法人の取締役、理事、無限責任社員等については、業務執行権を有すると認められる者以外の者であって、事実上、業務執行権を有する取締役、理事、代表社員等の指揮、監督を受けて労働に従事し、その対償として賃金を得ている者については、労災保険の適用労働者と認められる(昭34.1.26基発48号)。

・労働者として取り扱われる法人の取締役等であっても、法人の機関構成員としての職務遂行中に生じた災害は、保険給付の対象とならない(昭34.1.26基発48号)。




本日は練習問題はありません。

明日もがんばりましょう。

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2016年11月16日

みなさん、こんにちは。
佐藤としみです。

11月19日(土)は東京本校で、23日(水・祝)は大阪本校で、毎年、大好評の「平成28年度本試験 合否を分けた12問」を実施します。
(告知段階では、合否を分けた問題が何問となるかがわからないため、「合否を分けた問題はこれだ!」としています。)

東京、大阪とも、私、佐藤としみが担当いたします。
それぞれの日程、時間帯は、次のとおりです。
・11月19日(土) 東京本校 11時~12時半
・11月23日(水・祝) 大阪本校 11時~12時半
(参加無料で予約の必要もありません。当日、時間に間に合うように各本校にお越しください。)

23日の大阪では、木田麻弥先生の「2017改正法セミナー」(13時~14時)と連動して行います。
改正法セミナーは、雇用保険法や育児介護休業法の改正を中心にお話しがあると思いますので、大阪のみなさんはこちらもぜひ、聴きにきてくださいね。

「合否を分けた12問」で取り上げる問題の選定は、「合否を分けた問題」と名がつくとおり、合格者と合格ラインに届かなかった人とで正答率に開きがあった問題を取り上げます。
全部で12問ありました。

通常、易しい問題は大半の人が正解できて、難問はほとんどの方ができませんので、この2つの種類の問題では差が付きません。
ところが、中には大きく差が開いている問題があります。
裏を返すと、この差がついた問題ができれば合格できるということになりますので、復習し理解をしておく価値がおおいにあるといえます。

以前、本試験択一式の問題をピックアップして解説を行った「2016本試験詳細解説」は、
①「今年の本試験で特徴がみられた問題」(たとえば、実務系の問題など)
②「比較的難易度が高かった問題の中で復習しがいがあると私が判断した問題」
③「頻出で狙われる割にはなかなか理解できないと思われる問題」
を取り上げました。

「合否を分けた12問」で取り上げる問題とは重複していませんので、「2016本試験詳細解説」をお聴きになった方でも無駄がありません。


どの問題を取り上げるか、具体的に教えてほしい!?
・・・それは、当日のお楽しみです!


それでは、各会場でお会いできることを楽しみにしています!!