2017年01月30日

「ランチタイム・スタディ」の第77問です。

「ランチタイム・スタディ」の主旨については、9月29日の佐藤塾ブログの
「ランチタイム・スタディ」開始のお知らせをご覧ください。

「ランチタイム・スタディ」の活用法については、10月22日の佐藤塾ブログの「ランチタイム・スタディの活用法」をご覧ください。


さて、77問目は、択一式の労働基準法です。

正答率33%の問題で、難問です。

※正答率33%ということは、3人に1人しか、正解できなかった問題です。
※難問とは、合格者でも正答率が50%を割ってしまっている問題を指します。
※択一式&選択式の労基法の問題の中で一番難しかった問題であり、労基法はこれが最後の問題となります。




<問題( 択一式 労基 問6 )>


〔問〕 労働基準法第37条に定める時間外、休日及び深夜の割増賃金を計算するについて、労働基準法施行規則第19条に定める割増賃金の基礎となる賃金の定めに従えば、通常の労働時間1時間当たりの賃金額を求める計算式のうち、正しいものはどれか。なお、当該労働者の労働条件は次のとおりとする。

・賃金 : 基本給のみ月額300,000円
・年間所定労働日数 : 240日
・計算の対象となる月の所定労働日数 : 21日
・計算の対象となる月の暦日数 : 30日
・所定労働時間 : 午前9時から午後5時まで
・休憩時間 : 正午から1時間

A 300,000円÷(21×7)
B 300,000円÷(21×8)
C 300,000円÷(30÷7×40)
D 300,000円÷(240×7÷12)
E 300,000円÷(365÷7×40÷12)



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step1 正解は・・・



D 300,000円÷(240×7÷12)


   

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step2 解説


(法37条1項、則19条1項)月給制における割増賃金の計算の基礎となる「通常の労働時間1時間当たりの賃金」は、月によって所定労働時間数が異なる場合には、「月給額÷1年間における1月平均所定労働時間数」で計算することになる。したがって、分母(1月平均所定労働時間数)は、「240×7÷12」となるため、Dの計算式が正しい。



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step3 コメント

・択一式の労働基準法の問6は、割増賃金の計算基礎となる賃金の計算方法を問う問題でした。実務的な内容であり、Aと解答した人が多く見受けられ、正解することは困難でした。

・『月によって所定労働時間数が異なる場合には、「月給額÷1年間における1月平均所定労働時間数」で計算する』とありますが、「月によって所定労働時間数が異なる」かどうかで計算式が変わると考えるよりも、どんな場合でも、『「月給額÷1年間における1月平均所定労働時間数」で計算する』と考えておいた方がよさそうです。なぜなら、仮に本問を「毎月の所定労働時間数が同じ」設定としたら、「年間所定労働日数 : 252日」、「計算の対象となる月の所定労働日数 : 21日」のような設定となりますが、この場合、設問の選択肢Aは「300,000円÷(21×7)」、Dは「300,000円÷(252×7÷12)」となり、計算の結果が同じになるため、どちらの計算式で計算してもよいということになるからです。




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step4 プラスα(一読しておこう)

除外賃金(則21条)

次の①~⑦の賃金は、割増賃金の計算の基礎となる賃金から除外される。

家族手当
通勤手当
別居手当
子女教育手当
住宅手当
臨時に支払われた賃金
1箇月を超える期間ごとに支払われる賃金


・割増賃金の算定の基礎から除外することができる家族手当、通勤手当、別居手当、子女教育手当及び住宅手当は、名称の如何にかかわらず、実質によって判断される。

・①の「家族手当」とは、扶養家族数又はこれを基礎とする家族手当額を基準として算出した手当をいい、たとえその名称が物価手当、生活手当等であっても、これに該当する手当であるか又は扶養家族数若しくは家族手当額を基礎として算定した部分を含む場合には、その手当又はその部分は、家族手当として取り扱われる。

・②の「通勤手当」とは、労働者の通勤距離又は通勤に要する実際費用に応じて算定される手当と解されるから、通勤手当は原則として実際距離に応じて算定するが、一定額までは距離にかかわらず一律に支給する場合には、実際距離によらない一定額の部分は本条の通勤手当ではないから、割増賃金の基礎に算入しなければならない。

・⑤の「住宅手当」とは、住宅に要する費用に応じて算定される手当をいう。したがって、住宅に要する費用以外の費用に応じて算定される手当や、住宅に要する費用にかかわらず一律に定額で支給される手当、例えば、住宅の形態ごとに一律に定額で支給することとされているものは、本条の住宅手当に当たらない。



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step5 練習問題1(チャレンジしてみよう!)(実務的な問題としました。)

割増賃金の基礎となる賃金の合計を計算すると、次のどれになるか。
(役職手当、住宅手当、家族手当、通勤手当がすべて20,000円となっていますが、問題の便宜上、同じ額としています。)


○支給内容(月給)
・基本給:300,000円
・役職手当:20,000円
 (部長80,000円、課長50,000円、係長30,000円、主任20,000円)
・住宅手当:20,000円(一律支給ではない)
・家族手当:20,000円(妻14,000円、18歳未満の子6,000円支給)
・通勤手当:20,000円(1か月分・公共交通機関で計算)



選択肢
A 300,000円
B 320,000円
C 340,000円
D 360,000円
E 380,000円



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step6 練習問題1の解答



B 320,000円



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step7 練習問題1の解説

・「基本給:300,000円」と「役職手当:20,000円」の合計額である「320,000円」が、割増賃金の基礎となる賃金の合計となります。住宅手当、家族手当、通勤手当は、一律支給ではない(それぞれの社員ごとの個人的な環境等の要件によって異なる)ため、割増賃金の基礎となる賃金の合計には入れません。



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step8 練習問題2(チャレンジしてみよう!)(実務的な問題としました。)

割増賃金の基礎となる賃金の合計を計算すると、次のどれになるか。
(諸手当はすべて20,000円となっていますが、問題の便宜上、同じ額としています。)


○支給内容(月給)
・基本給:300,000円
・役職手当:20,000円
 (部長80,000円、課長50,000円、係長30,000円、主任20,000円)
・資格手当:20,000円
・住宅手当:20,000円(社員全員に対し一律支給)
・生活手当:20,000円(妻14,000円、18歳未満の子6,000円支給)
・通勤手当:20,000円(通勤距離によらず一定額)



選択肢
A 320,000円
B 340,000円
C 360,000円
D 380,000円
E 400,000円



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step9 練習問題2の解答



D 380,000円



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step10 練習問題2の解説

・「基本給:300,000円」、「役職手当:20,000円」、「資格手当:20,000円」、「住宅手当:20,000円」、「通勤手当:20,000円」の合計額である「380,000円」が、割増賃金の基礎となる賃金の合計となります。住宅手当、通勤手当は一律支給のため、割増賃金の基礎となる賃金の合計に入ります。



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step11 練習問題3(チャレンジしてみよう!)(択一式労基法問6を模倣した問題としました。)

〔問〕 労働基準法第37条に定める時間外、休日及び深夜の割増賃金を計算するについて、労働基準法施行規則第19条に定める割増賃金の基礎となる賃金の定めに従えば、通常の労働時間1時間当たりの賃金額を求める計算式のうち、正しいものはどれか。なお、当該労働者の労働条件は次のとおりとする。

・賃金 : 基本給月額300,000円、通勤手当8,540円(1か月分・公共交通機関で計算)
・年間所定労働日数 : 240日
・計算の対象となる月の所定労働日数 : 21日
・計算の対象となる月の暦日数 : 30日
・所定労働時間 : 午前9時から午後5時まで
・休憩時間 : 正午から1時間

A 300,000円÷(21×7)
B (300,000円+8,540円)÷(21×7)
C 300,000円÷(30÷7×40)
D 300,000円÷(240×7÷12)
E (300,000円+8,540円)÷(240×7÷12)


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step12 練習問題3の解答



D 300,000円÷(240×7÷12)


   

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step13 練習問題3の解説


・月給制における割増賃金の計算の基礎となる「通常の労働時間1時間当たりの賃金」は、「月給額÷1年間における1月平均所定労働時間数」で計算することになる。通勤手当は割増賃金の計算の基礎となる賃金から除外されるため、分子は、基本給「300,000円」、分母(1月平均所定労働時間数)は、「240×7÷12」となるため、Dの計算式が正しい。




明日もがんばりましょう。
☞ 次の【ランチタイム・スタディ 78 】をご覧になりたい方はこちら



2017年01月29日

辰已法律研究所東京本校のLIVE講義へご出席の方へのご連絡です。

2月 5日(日)、2月12日(日)、2月19日(日)の東京本校LIVE講義の実施場所ですが、アネックスビルとなります。

いつも実施している東京本校の建物ではありませんので、注意してください。

アネックス校舎地図


なお、その後の講義の場所は、LIVE講義中と、ブログでおってご連絡いたします。

お間違えの無いようにお越しください。



2017年01月28日

おはようございます! 卒業生です。

あっという間に月末、1月も終わりますね。 1月が終わると2月は逃げるよ~(^0^)

そして科目も今日から社会保険編に突入ですね。

佐藤塾は労働編・労働保険編・社会保険編・年金編という分け方で勉強しています。
これとても理にかなってるなぁ!と受験生時代に思っていたんですよ♪

他校ではあまりこういう順番はないですよね。

社会保険編は「健保」と「社一」を続けて勉強します、これがとても優秀なんです

「社会保険の一般常識」には「健康保険」と似通った法律や近い法律がたくさんあります。
一緒に勉強することで、「社一」が「健保」ぐらい馴染みの深い科目になってくるのです♪♪


常識問題の択一は「労働に関する一般常識」と「社会保険の一般常識」から5問ずつの計10問ですね。

ここで「労働」と「社一」と同じように力を入れているあなた、「労働」に裏切られたりしてませんか?

「労働」は多い時には3問、見たこともない白書や統計から出してきます!!

すると残り2問の法令を絶対落とせない!  気持ちが焦りだす・・・^^; 
間違いの肢を選びかねない危険性がでる・・・


でも「社一」は「労働」ほど裏切りませんし、しっかりやれば返してくれることが多いです(*゚∀゚)っ

社一で4点、取れるなら満点!だったら労働がもしも0でも、基準点割れにはなりませんよね~


なのでこの丁寧にやれる時期は、社一も主要科目ぐらいの力を注いでほしいと思います♪ 

今しかそこまで時間は割けないからね!

そして佐藤塾のテキストはとても優秀!ここに書かれていることをマスターしておけば、無駄に「常識」を怖がらなくても大丈夫です。

私はテキストを信じ、「社一」も手を抜かず(まぁ、「労一」もそこそこやりましたが)やったおかげで、本試験、択一の「常識」が3点救済になった年に、「労一」・3点、「社一」・4点取り合格しました(^0^)

スケジュールとテキストと指導のおかげだと思っています

ここまで「社一」の事ばかりで「健保」を無視してましたが^^;  
「健保」もしっかりやって下さいね。

「健保・厚年・国年」の択一は10問づつ 計30点あります。

ここをどれだけ取るかで、択一の総合計が7割~8割に乗ってきますよ♪

受験生時代はこの辺りの点数を目標に頑張ってました♪



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では、みなさんも社会保険編がんばって~(^0^)



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